配信日時 2023/08/16 08:36

「学び続ける」「変わり続ける」と腹をくくって、あきらめる(良い意味で) ~『人材開発・組織開発コンサルティング』 第6章 より良い課題解決者になるために を読んで~【カレッジサプリ】

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令和5年8月16日(第3462号)


「学び続ける」「変わり続ける」と腹をくくって、あきらめる(良い意味で)

~『人材開発・組織開発コンサルティング』
  第6章 より良い課題解決者になるために を読んで~


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 3888字/読了時間5分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は1件の「強み(VIA)」に関する
ワークショップへの参加。その他打ち合わせなど。



さて、本日のお話です。

ここまで長らく、

『人材開発・組織開発コンサルティング 人と組織の「課題解決」入門』
(中原淳/著)
https://amzn.asia/d/0Mkjxwt

を題材に著書を読んでの学びやまとめ、
感じたことを記述してまいりました。


いよいよ今日で、最終回となります。

読んでまとめるだけでも大変なのに、
これをゼロから作るというのは、
いかほどのものだったのか・・・。

世の著者の方を含め、
心より尊敬するとともに、
ありがたく学ばせて頂いている次第です。




さて、そんな感謝の念を込めつつ
今日の最後のお話は、

「第6章 よりよい課題解決者になるために」です。

それではまいりましょう!

タイトルは



【 「学び続ける」「変わり続ける」と腹をくくって、あきらめる(良い意味で)  】

 ~『人材開発・組織開発コンサルティング』
  第6章 より良い課題解決者になるために を読んで~



それでは、どうぞ。



■これまで、全13回、

著者の中原先生に失礼ではなかろうか…

と思うほど、本書を題材にさせていただき、
自分の学びを振り返ってまいりました。

以下、これまでのバックナンバーです。

**

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<『人材開発・組織開発コンサルティング
  人と組織の「課題解決」入門』まとめ バックナンバー>


「研修をする人」から卒業しよう、と思った日。 ~第1章 企業における人材開発・組織開発の役割
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4554741/

「アカデミック・プラクティショナー」に憧れた日。 ~第2章 人と組織の課題解決
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4555397/

「人材開発の武器」は、まずはこの理論を抑えよう! ~ 第3章 人材開発の理論と実践
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4556396/

「今と未来を語り合うと、何かが変わる」。組織開発のエッセンスはコレだ! ~ 第4章 組織開発の理論と実践
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4557111/

コンサルタントがクライアントと出会い、 そして、信頼関係を築くために抑えるべきポイントとは? ~第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ(ステップ1 出会う)
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4558322/

合意なきプロジェクトは、やがてコケて、焼かれる ~第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ(ステップ2 合意を作る)
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4559763/

「現場のこと、あなたは知らないんですね・・・」ある管理職の言葉から考えさせられたお話 ~第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ(ステップ3 データを集める)
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4560535/

定性調査のお作法 ~現場へのインタビューはどのように行うのか? ~第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ(ステップ3 データを集める)
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4562255/

「数字」という信頼のおけるツールを駆使しよう!  ~第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ(ステップ3 データを集める)
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4563130/

フィードバックミーティングで、思い切りコケた話を振り返る(反省) ~第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ(ステップ4 フィードバックする)
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4568230/

「花火のような研修」で終わらせないための3つのポイント ~第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ(ステップ5 実践する)
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4569433/

「ハッピー・サーベイ」で終わらせない ~第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ(ステップ6 評価する)
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4570492/

「クライアントとの美しい別れ」を目指そう ~第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ(ステップ7 別れる)
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4571052/

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

**

改めて、本書の内容の濃さを噛み締め、

自分のこれまでの経験を振り返らされ、
またこれから歩むであろう道のりを
考えさせられるような

”人材開発・組織開発コンサルタントの全体地図”

のごとき本であると感じます。



■そして、そんな本の最終章は、

「第6章 よりよい課題解決者になるために」

とされ、人材開発・組織開発の
コンサルタントとして関わる人として
”大切にするべきこと”が触れられています。


以下、本章のポイントについて、
記載させていただきます。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【第6章 よりよい課題解決者になるために ポイントまとめ】

<1,7つのステップのまとめ>

・人材開発・組織開発コンサルティングは
 「人材開発・組織開発の科学知・臨床知を学び続ける人々が、その専門性を発揮しつつ、
  クライアント組織の戦略実現のために、クライアントに寄り添いながら、
  クライアントが自ら抱える人材課題・組織課題の課題解決を行えるように支援していくこと」。

・そのときには「科学知」と「臨床知」の両方が重要になる

・7つのプロセスは武道の「形(かた)」のようなもの


<2,自らをアップデートし続ける>

1)経験学習とアンラーニング

・学びながら不要なものを捨てる。
 コンサルタントは「ラーニング」と「アンラーニング」を
 繰り返すことを宿命として背負っている職業である
 
2)セルフアウェアネス
 
・コンサルタントが有していなければならないもの、それが「セルフアウェアネス」。
 「自己を正しく認識していること」である。
 
・なぜならば、コンサルタントは、自らが「他者に影響力を行使する仕事」であるから。
 また研修講師などであれば、場をコントロールする「権力」を持つ。
 
・ゆえに、定期的に「自らを見つめる機会」(フィードバックやTグループの参加など)が有用である

3)プロフェッショナルとして学び続ける>

・仕事のクオリティを高めていくために、常に学び続け、
 専門知識をアップデートさせていく必要がある。

・経営・現場にインパクトを与えるためには、
 人材開発と組織開発の両方について広く学ぶことが求められる。
 そのためには「学習時間を確保する」こと。

4)倫理を常に意識する

・人材開発・組織開発の実践は、「他人の行動を変容」させる行為である。
 実践においては、高い倫理意識を持つことが必要である。


<3,ブックガイド>

・人材開発・組織開発コンサルタントは
 「ラーニング・プロフェッショナル」として自らも学び続けなければならない。

・以下、学びのガイドとして一読頂きたい図書である。
 ヤフー元CEOの宮坂さんの言葉「本は1トン読め」。
 
・経営学:4書
・組織論:3書
・組織行動:4書
・人事管理:7書
・人材開発:6書
・組織開発:5書
・研修開発、研修転移、研修評価:3書
・リーダーシップ理論、リーダーシップ開発:8書
・キャリア論、キャリア支援:5書
・採用:3書
・人事評価:1書
・経営理念浸透:2書
・OJT、1on1、メンタリング、職場:10書
・ワークショップ、ファシリテーション:5書
・ジョブ・クラフティング:3書
・越境学習:2書
・新規事業、イノベーション、アントレプレナーシップ:5書
・ダイバーシティ:4書
・チーム:5書
・経営者育成:1書
・企業合併、中小企業:2書
・組織変革:1書
・研究方法論:2書
・定量データ:2書
・定性データ:2書

<おわりに>

※引用・参考:
『人材開発・組織開発コンサルティング 人と組織の「課題解決」入門』(中原淳/著)
 P434~P461
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)


■最後のこの章を読みながら、
私(紀藤)が思った感想。

それは、

「ああ、自分の学びは、
 まだ始まったばかりなのだな…」
 
ということでした。


本書で語られている内容は、
大学院の1年次、授業でも学びました。

また2年次には修士論文に相当する
「リーダーシップ・ファイナル・プロジェクト」
において、この学びを自ら実践をしようと奮闘していました。


、、、が改めて本を読み直すと、
自分がまだまだできたことがあったと気が付きます。

「経営学、人事評価など、
 もっともっと学ぶことで
 広げられる視野があるのでは?」

とも思いましたし、 

「自分は得意技に逃げていたことは
 ないだろうか?」

とも振り返って感じもしました。



■もちろん、その瞬間瞬間、

自分ができる範囲で
現実性や効果を考えた上で、
最も良いと思う選択を選んでいた、とは思います。

ただ、
もし自分の視点が
もっともっと広く、

自分のできることが
もっともっと多かったら

その選択肢として
より洗練されたものを思いついたかもしれません。

あるいは、その介入施策も、
よりクライアントに役立つものを
選べていたかもしれない…とも思ったのでした。



■学ぶことは
楽しいことでもありますが、
一方、大変ななことでもあります。

こうしてメルマガで
中原先生の知見を頼りに、

一度学んだ(と思われる)プロセスを
2度、3度と実体験に加え、
己の思考の上で振り返って咀嚼しなければ、
理解を深めることができません。


そんな遅遅として学びが進まぬ自分が
本章のブックガイドにある本を
自分が読んだ本をチェックしてみたところ、

半分ほどは読めていないことを知り、愕然としました。
(特に経営学、組織論、人事管理などはそう)

この道の専門家として
学ぶべきことが膨大にある、
と知らしめられたように感じました。



■それは、
現在の自らの無知さを残念に思う一方、

違う見方をすれば、これからその領域について
深める余地がまだまだある…
と思うこともできます。


そういった意味で、本書を読みながら
才能あふれるわけではない普通の自分が


【「学び続ける」「変わり続ける」と腹をくくって、
 (「学ばないという選択肢はない」と)諦める】


と、改めて腹に落ちた章でもありました。


(また、個人的に「おわりに」の中原先生の言葉が
 最も、ぐっときました。
 これは本書にて、ぜひ読んでみてください)


■ここまで一冊の本をじっくり読み解き
メルマガにすることはあまりないのですが、

大学院で学んだことの骨格になるものであり、
また何度も立ち戻りながら自分の身体知として
落とし込んで行きたいものだと思い、

中原先生の言葉を失礼なほどに引用させていただき、
自らの学びと、そのおすそわけをさせていただきました。


改めて、中原先生への感謝と、
最後までお付き合いいただいた皆様に
御礼申し上げます。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

成果を上げる人と上げない人の差は、才能ではない。
いくつかの習慣的な姿勢と、
基礎的な方法を身につけているかどうかの問題である。

ピーター・ドラッカー
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【編集後記】
今後、本書の読書会をやりたいと思います。
また本メルマガで告知いたしますので、
ご興味がある方、ぜひご一緒に学んで参りましょう!


【メルマガのご感想について】
メルマガのご感想は、このメールに直接ご返信いただければ紀藤にのみ届きます。
どんなことでも、お気軽にご連絡くださいませ。
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