配信日時 2023/08/07 12:00

うにゃうにゃ言うほど伝わらない…(涙)「人を動かす言語化力」を考える【カレッジサプリ】

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令和5年8月7日(第3453号)


うにゃうにゃ言うほど伝わらない…(涙)「人を動かす言語化力」を考える


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2752字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は、立教大学大学院の夏の集中講義、
Zホールディングス本間浩輔先生による

『ケースで学ぶリーダーシップ』

のオブザーブ参加でした。

2年ぶりの授業でしたが、
考えさせられることが非常に多く、
言葉にすることに苦慮します。。

今日は忘れないうちに、
その授業での学びを、記載したいと思います。

私の独り言のようなつぶやきですが
よろしければお付き合いくださいませ。。。

それではまいりましょう!

タイトルは



【 うにゃうにゃ言うほど伝わらない…(涙)「人を動かす言語化力」を考える  】



それでは、どうぞ。



■「ケースで学ぶ」

という学び方があります。

私もそれまで
こうした学び方の経験をしたことが
なかったのですが、

まさにこの集中講義は、
タイトルのごとく

「ケーススタディ」

について皆で考え、
ディスカッションをする、
そしてそこからの気づきを得る、

というのがテーマの一つになっています。



■ちなみに、今回扱うケースの
ざっくりとした内容は、こんな感じ。


・小売業にて将来を期待されるエース若手社員が
 業績低迷の店舗に配属された
 
・業績好調の店舗で学んできたことをベースに
 あれやこれや打ち手を考えて奮闘するものの、
 店舗のスタッフを巻き込めず、空回り。

・店舗スタッフの信頼も得られず、
 ベテラン社員が辞める、、、と上司に告げる。


というような内容のケースです。

(ああ、自分の新卒のワタミ時代を思い出します。
 エースである、というところを除き・・・苦笑)



■「ケースの学び方」ですが

ケースを読むというのは、
日本語の読解と違います。

書かれていないこと、
つまり、行間も読みながら、

・彼の行動の背景には
 こういうことも考えられたのでは?

・この前後の彼の様子から、
 きっとこういう信念を持っていたのだろう
 
・彼の上司が、ああいった行動をとったのは、
 おそらく先々の事を見据えてだろう
 

など、「余白」について、

書かれている情報から
読み手側の想像を含めて、
解釈を含めていくのです。


そして、それをグループで話すと
これがなかなか面白い。



■例えば

・主人公となる若手店長の
 過去・現在・これからの状況、

 若手店長の同僚、上司、
 また店舗のメンバーの視点、
 あるいは経営側の視点、

という「人物の視点」も
人によってどこに注目するかが変わる。


あるいは、

・店舗が置かれている市場、業界、
 時代などの外的要因

 店舗の内部のメンバーの
 能力、役割、モチベーション、関係性などの内的要因

という「外部要因と内部要因の分析」の視点も
注目する人もいれば、そうではない人もいる、


またはそこから考えられる

・勝ち筋の見つけ方(経営戦略)
 その業界における売上・利益の作り方
 ビジョンの伝え方、人々の巻き込み方など
 何を優先順位を高くして、何を順番に伝えるべきか、

という「経営施策の実行」などの視点を
考える人もいれば、そうではない人もいる、、、


いずれにせよ、
その対話を通じて、

”いかに自分が一方向からしか
 ケースを捉えていなかったのか”
 
をまざまざと実感させられるのです。

(しかも、2回目になると、
 その視点が以前より広がり、深められて、
 ますます面白い、、、、)



■そして同時に起こるのが


「自分の思考のクセ」


が如実に反映されるということ。

例えば、

人・組織づくりに
興味・関心がある人であれば

「メンバーのモチベーションが重要だ」
「対話が重要だ」

となりますし、

マーケティングに軸足を
置いている人であれば、

「市場分析が大事」
「コアターゲットを誰にするかを考えよう」

となるかもしれませんし、

財務に詳しい人なら

「経営状況が数字としてどうなっているか」
「赤字はどれくらい続いているのか」
が気になるのかも知れません。



■そんな、様々な捉え方ができる中で


「様々なバックグラウンドと視点を持った人が
 チームで一つの合意を得るために対話をする」

となると、これが実に難しい。


色んな意見が出て、
拡散をすることはできます。

しかし、

”限定された時間内で
 要点をまとめるて合意する”
 
というのは難しい、と感じるのでした。



■そして、そうしたシーンを見ながら、
改めて考えていました。


では、そうした難しい状況で
どうすればチームを巻き込んで
一つのアウトプットを出せるのか・・・?


、、、そう考えた時、

これまでの大学院のチームワークで

「色んな視点があるけど、
 意見がまとまった瞬間」

を思い出しました。


一つの仮説ですが、

それは誰かが混沌とした状況下で


『構造化して、言語化した瞬間』


だったように思うのです。


ちなみに

「構造化する」というのは

・結論→根拠(複数)とか
・抽象→具体例(複数)

のような表現で、

かつ、語られた様々な事象が
小さなピラミッドがいくつか連なり、
形をなしているようなイメージが
脳内に持てているかどうか、

というイメージでしょうか。


「言語化される」というのは

”受け取る側の文脈も考慮して
 不要なものは削ぎ落としつつも、
 誤解がないような表現で伝えられる”

あるいは

”皆が興味が持てるような伝え方”
 (インパクトがある言葉の用い方、
  言葉の抑揚も含めて)

で表現できると思います。



■チームワークにおいて、

限られた時間で話をするのは
一人が大演説するような場面は
あるいは好ましくも思われません。

加えて

言葉を紡ぐほど、言葉は薄まり、
周りの関心も集中力も削がれます。


ゆえに、


『構造化して、言葉にする力』


は人を動かすし、

それができる人を思考力が深い、
などと呼ぶのかもしれない

そんなことを感じたのでした。



■合意は人によって作られます。

周りが納得する、受け取れる。
そして物事が合意に向かうときは

”そうだよね、と
 思わされる発言が生まれた時”
 
だな、と感じます。


自分は正直、そうした能力に
まだまだ大いなる伸びしろがあると感じます。


その場で臨機応変に
シンプルに何かをいい抜くことは
簡単ではありません。

でも、そこに白旗を上げることなく
できる限りの努力をしたい、

(ノートに書いたり、メモを取ったり
 準備する時間があるならば
 事前にアウトプットを作る等)

と思いましたし、


このメルマガのように
独り言のような言葉ではありつつも、

自分が何を考えているのかを
順を追って言語化する練習も、
重ねていきたい、

と思わされました。



■”伝わるように言語化する力”。


責任ある、尊敬できる方は、
皆、シンプルに、でも的を射た表現で
言葉を扱うことができる方が多いと感じます。



自分の中にも
言葉で人を動かしたい
という欲求があることも多々あるのですが

「うにゃうにゃ言うほど伝わらない(涙)」

という事実を胸に留めつつ、
このテーマは自分の課題としても
取り組みたいな、と思った次第。

場にふさわしく、
皆にギフトとして渡せるような発言ができるよう
メモなりをしつつ、できる備えをしておきたいものだ、

そんな事も考えた1日でした。

有意義な時間でございました。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

多くの言葉で少しの言葉を語るのではなく
少しの言葉で多くを語りなさい。

ピタゴラス
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【編集後記】
対面で集まる授業は、
熱量と集中力が違うな、と感じます。

考えることが多くなると、
これまで当たり前だと思っていたことが
揺さぶられると言葉にするのに躊躇する感覚も覚えた時間でした。


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