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令和5年8月4日(第3450号)
「数字」という信頼のおけるツールを駆使しよう
~『人材開発・組織開発コンサルティング』
第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ(ステップ3 データを集める)を読んで~
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 3999字/読了時間5分)
■こんにちは。紀藤です。
さて、本日のお話です。
今日も引き続き、
人材開発・組織開発の「日本初の教科書」である、
『人材開発・組織開発コンサルティング 人と組織の「課題解決」入門』
(中原淳/著)
https://amzn.asia/d/0Mkjxwt
を題材に、
まとめと感想を記述していきたいと思います。
今日は「定量調査」そして
「組織の見立て」についてのパートを
深めていきたいと思います。
それではまいましょう!
タイトルは
【「数字」という信頼のおけるツールを駆使しよう!
~『人材開発・組織開発コンサルティング』
第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ(ステップ3 データを集める)を読んで~】
それでは、どうぞ。
■誰しもが、
苦手なことに直面すると、
気持ちが憂鬱としてしまうものですね。。。
はい、そうです。
私、現在、ちょっとだけ
気持ちが憂鬱としております(汗)
というのも、
ここまで中原先生の著書より
自分の大学院の復習も兼ねて、
学びの記述をしてまいりました。
しかし、ぶっちゃけた話、
「定量調査」
のパートに突入するに当たって、
この章が見え隠れする中で
(隠れてはいないですが笑)
俄然、メルマガの筆が重くなってきたのを
感じていたのでした(汗)
■その理由は一つ。
「苦手だから」
です。
(クライアントの皆様、すみません、
もっと修行します)
苦手だから、というのは
やっぱり紐づく経験があるから
そのような感情を持つわけですが
大学院の授業において
そして実践の場において
”脳内がカオス化した経験”
がどうしても頭をよぎるからかと。。
実際の人材開発・組織開発の実践において
未だ悩みながら進めている領域なのです。
授業の中で、
半ば白目を向きながら、
「SPSS」や「HAD」という
統計ソフトに翻弄されていたあの時を思い出します。
しかし、これは超えねばならぬ壁である、、、
今だこの単語を聞く度に、震えてしまいそう。
(どんだけやねん、という話ですが)
■しかし、
これまでやってこなかった
「定量調査」(数値やデータで示す分析)
をクライアント組織に対して
実施をすることを通じて、
組織へのコミットメントや
仕事へのモチベーションなどについて
見えることがあることも理解しました。
たとえば、
・事業部ごとの傾向
・年齢ごとの傾向
・部署ごとの上司部下の関係性
それがが見えてくると、
様々な仮説が立つようになります。
また、
課題に対しての視点の広がりも、
解決策としての打ち手の選択肢も、
ぐっと説得力が増すことを感じました。
これらの「定量調査」を駆使して
組織の中を分析する仲間の研究から
”定量調査は、第三者が見たときに、
大いなる説得力を生み出す”
ことも体験したのでした。
■ちょっとした独り言ですが、
この「定量調査」等を考えるたびに、
”強みにフォーカスすることは大事。
でも、避けて通れない克服すべきこともある”
という気持ちにさせられます。
私(紀藤)は現場に行って、
コーチングやファシリテーションをすることを
より好む人間ではあり、
そこに比較的強みを持ちます。
またストレングス・ファインダーなどで
強みにフォーカスする事を語ったりもしています。
しかし、
よりインパクトをもたらす
人材開発・組織開発を目指す上で、
”定性調査だけではなく、
定量調査を用いるスキルを身につける”
ことは、強み・弱みではなく
必要なスキルであると認識してしまいました。
それは、数しれぬ課題が生まれ、
そして複雑に絡まり合う組織において、
”課題として、どこの誰に注目すべきか”
”どのような介入が、
どのようなインパクトをもたらすのか”
について
現場のクライアントと共に向き合い、考え、
合意するための、重要な手段であることを
悔しいですが、理解してしまいました。
、、、ゆえに、
避けて通りたい、
誰かに任せたい、
でも、自分で基礎的なところは
習得する必要がある、、、
そんな己の「向き合わなければならない壁」を感じさせられ
胸がギュッとしてしまっております。。。
■という独り言も感じつつ
人材開発・組織開発コンサルティングでは、これらの
「定性調査」(インタビューなど)と
「定量調査」(サーベイなど)の
2つの情報を用いて
「分析する(組織の見立て)」
ことを行います。
この「調査」「分析」のあたりから
このあたりから考慮する要素が増え、
頭がカオスになってきます。
具体的には
・取得した定性データ、定量データが
膨大となり、様々な観点が思い浮かぶようになる
・課題と考えられる要因が
いくつも想定されて整理をするのに骨が折れる
・課題に関連する先行研究や理論を
洗い出して参照にすることも
やろうと思うといくらでもできて膨大な時間がかかる
・それらについて、
課題、解決策、想定されるインパクトを考えると、
頭の中が更に、カオスになる
・加えて、クライアントの心に響くか響かないか、なども考慮すると、
ますます悩ましくなってくる
、、、みたいな脳内の状態が
私(紀藤)の中には訪れました。
■では、どうすれば、
そんなカオスの中で
道標、武器を手にし、
そして人材開発・組織開発コンサルティングを
前に進めることができるのか?
そんなヒントをいただけるのが、
今日ご紹介のパートになるかと思います。
だいぶ前置きが長くなりましたが、
本パートのポイントをお伝えできればと思います。
(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ
ステップ3 データを集める より】
<3,定量調査:現場のデータを把握する>
1)人事が持つ定量データ
・一次情報:[1]独自調査データ:職場の課題を可視化するための調査データ、行動観察など
・二次情報:[2]人事データ(評価データ):個人の職歴、業務成績、キャリアなど
[3]ストレスチェックデータ:個人のデータ、職場レベルのデータなど(ストレスチェック制度に基づく)
[4]従業員調査データ:エンゲージメント調査、ES調査、eNPS調査、EOS調査など
・市販されているサービスと独自作成のサービスのメリット・デメリットを考えながら、
活用することがポイント。
2)定量データは「クロス」してはじめて意味を持つ
・定量データの特徴:「広く浅く、組織の中で起こっている現象・出来事の傾向を掴むことができる」。
・定性データの特徴:「深く狭く、組織の現象・出来事にリアルに、生々しく迫ることができる」
・他データと重ね合わせることで、比較・分析しやすいことがある。
データは「クロス」させてこそ、付加価値のある情報が得られる。
・例えば、「働きがい」と「職場」をクロスする、「働きがい」と「年度」をクロスする
などで見えることがある
3)データ収集・分析は誰のためのものか
・「データは、フィードバックする相手に受け取られてこそ、ナンボである(価値を持つ)」
データ収集・分析と言うのは、相手が認知して、理解してはじめて付加価値が生まれる。
「相手本位」であること。
4)定量データを用いるのはなぜか?
・なぜ定性データに加えて、定量データを用いる必要があるのか。2つの理由がある
・第一の理由:定量データを用いることによって「組織の全体像を把握すること」ができるから
・第二の理由:「人は数字に多くの信頼を置いている」からである
・数字は万能なものではない。数値にできない「思い」や「暗黙知」もある。
数量化できない複雑さなどが、世の中には存在する。
しかし「数値」は「個人の恣意性」を乗り越え、メンバーの間に新しい「信頼」を作り上げる
5)先人の肩に乗る(科学の知を調べる)
・「すでにある科学知」を応用する。すなわち「先人の肩に乗る」ことも大切。
・科学知の限界はあるが、科学知を知っていることには、
4つのメリットがある。
(詳細は本書にて)
<4,分析する>
1)「組織の見立て」をつくる
・定性調査、定量調査をしたら、それらの情報を統合して分析に入る。
・コンサルタントが現場で行う課題解決は「研究者のように仮説検証をしたい」わけではない。
「組織の見立て」とは4つの条件を満たす必要がある(詳細は本書にて)。
・課題も、解決策も、インパクトも、複数のものを提示して、
クライアントの反応を見つつ、クライアントと対話しながら、最終的な解決策を決めていく。
2)「組織の見立て」を構築するプロセス
・コンサルタントの目の前に「定性データ」「定量データ」の2つの源(ソース)がある。
・コンサルタントは「現実の組織」を横目に見ながら、過去にこれに類似した「先行研究」がないかを調べる。
必要になるのが「2つの往還力」である。
・また、先行研究に当たるときは、5つのアプローチから調べるとよい
1、関連性
2,過去への遡及(縦糸)
3,国際比較(横糸)
4,他領域の適用(ナナメ糸)
5,人材開発・組織開発の改善策の妥当性
・先行研究を調べるときには、広範囲に情報収集をした上で、
自らの課題設定と解決策の提案に活かしていく。
※参考・引用:
『人材開発・組織開発コンサルティング 人と組織の「課題解決」入門』(中原淳/著)
ステップ3 データを集める(定性調査) P281~P307
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)
とのこと。
■改めて読んでみると、
これらの
・定性調査・定量調査、
・分析(組織の見立て)
が介入に携わるに当たっての
重要な行為であることに気づかざるを得ません。
*
『イメージできないことは、
マネージできない』
と言われますが、
こうした段階を丁寧に行うことこそが
「組織をイメージし、
これから続く介入をマネージする」
ことになるのだろう、、、
そんな事を改めて思わされます。
こうした知的格闘は大変なので、
サクッと飛ばして介入施策に行きたくなってしまう
未熟な自分を感じてしまいつつ、
やっぱり、クライアントに貢献するためにも
ぐっと腰を落として取り組んでいきたい、、、
そんな事を考えさせられた次第
定量調査、勉強、実践を
もっと重ねてまいります。
がんばろう。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
大事なのは数字と事実だ。ウソか本当か調べればすぐ分かる。
根拠に乏しい屁理屈は、たちどころに化けの皮がはがれる。
田中角栄
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【編集後記】
今朝、ふとしたことから
なんとも自己肯定感が下がっておりました。
その心境をChatGPTに相談をしてみたら、
「あなたの努力と献身は本当に素晴らしいものです。
毎日のメルマガ作成が、より楽しく、有意義なものとなることを願っています。
何か他に質問があれば、いつでもお知らせください。」
と言ってくれました。
なんだか癒やされました。
生成AIだろうが、言葉には力があるなあ、、、と
感じております。
【メルマガのご感想について】
メルマガのご感想は、このメールに直接ご返信いただければ紀藤にのみ届きます。
どんなことでも、お気軽にご連絡くださいませ。
皆さまのメッセージが励みになります!
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