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令和5年8月3日(第3449号)
定性調査のお作法 ~現場へのインタビューはどのように行うのか?
『人材開発・組織開発コンサルティング』
第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ(ステップ3 データを集める)を読んで
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 3945字/読了時間5分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は宮崎から東京へ戻ってまいりました。
また、7キロのランニング。
*
さて、本日のお話です。
今日も引き続き、
人材開発・組織開発の「日本初の教科書」である、
『人材開発・組織開発コンサルティング 人と組織の「課題解決」入門』
(中原淳/著)
https://amzn.asia/d/0Mkjxwt
を題材に、まとめと感想を記述していきたいと思います。
(私事ですが、めちゃくちゃ
復習&勉強になっております。。。)
本日は
”第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ
(ステップ3 データを集める 定性データ編)”
です。
それでは、早速まいりましょう!
タイトルは
【定性調査のお作法 ~現場へのインタビューはどのように行うのか?
~『人材開発・組織開発コンサルティング』
第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ(ステップ3 データを集める)を読んで~】
それでは、どうぞ。
■また私の話で恐縮ですが、
立教大学大学院 経営学研究科
リーダーシップ開発コース(LDC)に入学するまで、
人材開発のトレーニングの会社で
営業として従事をしており、
その後、独立・起業をして、
自分自身で人材開発・組織開発の仕事をしてきました。
本大学院(LDC)で学んだことは
数知れず、ではありますが、
特に自分が
意識してできていなかった、、
と感じているところが
本パートの
【ステップ3 データを集める】
でした。
(お恥ずかしながら、、、で
書くのを躊躇してしまいますが)
■その理由の1つが
”早く成果をあげたい”
(研修を受注したい)
という、自分の成果へのこだわりが
裏目に出ていたのかもしれません。
自分の浅はかさを晒すようですが、
営業で研修を受注しようとする場合、
正直なところ
ご相談を頂いたコンタクトクライアント
(人事や事業責任者など)
のみの意見を汲み取って
課題設定、介入施策を進めた方が、
意思決定も早く、
商談も進みやすいのです。
合意が取りやすく楽だし、速いし、
数字のプレッシャーとのバランスもよい。
「研修実施」が
主なキャッシュポイント
(売上が立つ場所)である場合、
構造的になおさら、
そのような傾向は強くなる、、、、
私はそのように感じておりました。
■もちろん、
コンサルティング的に関わることができれば
そして価値を示すような商談ができれば、
「Phase1:調査・企画」
「Phase2:介入実施(研修)」
のようにもできます。
これも私のバイアスと力量不足を
棚に上げていいますが、
特に中小企業・中堅企業などでは)
そのようにPhase1から入っていくことは
なかなか難しいと感じることもあり、
「研修することを急ぐ」
という状況になっていることが
実に多かったのでした。
■もちろん、
与えられたリソースの中で、
できる限り調査はします。
しかし、実際には
「二次情報」、つまり又聞きであり、
現場に出向いて言って
”一歩踏み込む”
ことは十分にできていなかった、
そのように思わざるを得ません。
■では、どうすれば、
この「一歩踏み込む」ことができるのか?
その必要性を自分で咀嚼し、
また具体的な補助線としての技法を
学ぶことができるのか?
それが、本パートのテーマでもある
【ステップ3 データを集める】
であり、
特に本日の「定性調査」そして「定量調査」は
LDCに入学して、私が
大いに新鮮さを覚えたところでありました。
■本章の紹介の前に、
もう1つだけ思い出話です。
LDCの1年目の秋の授業で、
”チームでクライアント組織を見つけて、
そして課題解決を行うプロジェクト型の授業”
がありました。
その中では、まさに「データ収集」として
・チームの仲間とともに、
クライアント企業の現場の方にヒアリングをする
・そのためにコンタクトクライアントのお話から
仮説を設けて、調査項目を考える
・1人ずつ聞き取りをして、
どのような”課題が見立てられるか”を
チームメンバー5人で侃々諤々話をする
ことをやりました。
■インタビューは、
淡白に終わる場合もあれば、
濃厚に語ってくれる人もいて、
多数の人が、それぞれ違った視点で話されます。
インタビュー内容をどうするか?はもちろんのこと
インタビュー結果から何を読み取り、
何を課題として見立てるかも
苦慮した記憶があります。
それは、つい
「自分の中の仮説に引っ張られすぎ」たり
「必要だと思う情報を頑張って聴こうとしすぎ」たり
することでした。そして、
”「自分が持っているバイアス」から
完全に自由になることは難しい
と感じたものでした。
ゆえに、
・現場の複数人の方からインタビューを行い
・あらゆる課題につながるデータを網羅的に行い、
・そして課題と解決策につながる方向性を見つける
というのは、
やはり「調査のお作法」がないと、
360°広がる大地の中心に
ポツンと置かれて、はいどうぞ、と
言われるがごとく、
難しいものであろう、、
そんな事を感じます。
■ゆえに
・定性調査とはなにか?
・その目的はなにか?なぜ必要なのか?
・どれくらいの人数行えばよいのか?
・インタビューを実施するポイントは何か?
(事前・実施時・事後)
などの「型」があることで
それらの未知のことがぐっと、
進めやすくなるもの。
時間がかかるからこそ、
他者の協力が必要になるからこそ、
実施への抵抗感が生まれるからこそ
こうした「目的」や「やり方」を
抑える事が大事なのでしょう。
■では、具体的に
どのような点が「定性調査のポイント」
なのでしょうか?
以下、本パートよりポイントを
みていきたいと思います。
(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【ステップ3 データを集める(定性調査)のまとめ】
<2,定性調査:現場の声に耳を傾ける>
1)なぜ現場に行かなければならないのか?
・現場に出かけることなく、かつ、現場の人の話を聞くこともなくして、
現場の人に役に立つ課題解決を行おうとしても、単なる「机上の空論」にしかならず
間違った課題解決をしてしまう可能性がある。
・人材開発・組織開発を効果的になすためには、
自ら現場に「一歩踏み込み」情報を取りにいく、というプロアクティブな行動を取ることが必要である。
2)現場で情報収集を行う目的
・以下、3つの目的がある。
[1]「あるべき理想」と「現状」をイメージできる情報を得るため
[2]適切な働きかけの対象者は誰かを見極めるため、
[3]解決策をさぐる情報を得るため
3)現場粘着性情報収集の4つのポイント
・効果的なインタビューを行うためには技術や経験が必要。
・目指すものは、「インタビュー」。
インタ(間)・ビュー(光景):異なる人間同士の間で、同じものを見ること
・現場インタビューの際に4つのポイントがある。
[1]ありのままをただ聴く
[2]行動を聞く:
・現場の人々の具体的な「行動」を詳細に聞き取ること。安易に一般化して、まとめたり、要約したりしない
[3]境界を聞く
・コンサルタントが、常に、意識を集中させていることの一つが「バウンダリー」である。
「人々が会話をしていく中で、ウチとソトの区別をつけていく仮想の境界線」のこと。
・人は会話をしていく中で、自分自身を境界のどこかにプロット(定位)させつづける存在であり
それが現場の課題を見つける手がかりになる
[4]3人以上に聞く
・人はみなそれぞれ「バイアス(偏見)」を持って生きている。
・バイアスを少しでも少なくするためには、一人の人の話を鵜呑みにするのではなく
「知的三角測量(トライアンギュレーション)」をすること
4)インタビューは前後が重要である
・「インタビューは準備が2割、実施が6割、記録が2割」である。
・準備2割:様々な問いを提供する(インタビューの流れ、聞きたいポイント、提示資料、調査結果など)
実施6割:回答者が体験したことを追体験するごとく、彼/彼女らから情報を聞き出す
記録2割:インタビューを終えたら、必ずその日のうちに、録画・録音内容を再び聞き直す。
どのような事実が得られたのかを記録し、仮説構築を行う。
・これら一通りの作業をすべてやって、インタビューである、
準備不足で場当たり的に行われる調査は「暴力」である。
・推奨インタビュー方法:事実と解釈をわけるノートテーキング
(事実と解釈をわけるのは、調査者の基本的なスキル)
※参考・引用:
『人材開発・組織開発コンサルティング 人と組織の「課題解決」入門』(中原淳/著)
ステップ3 データを集める(定性調査) P255~P281
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)
とのこと。
■改めて、
「効率を重視しすぎて、
本質的な課題解決のために
必要なことを割いていたのかも」
と反省をいたしました。
もちろん、
その組織の状況もあり
現場のインタビューが難しいことも、
ままあるのも一つの事実かもしれません。
それでも、
・インタビューの目的の伝え方
・聞く内容の精査の仕方
・インタビューの方法
などをもっと洗練させていけば、
もっと負担が少ない形で
きっと今よりも深く広く、
現場のことを知ることができるのだと思いますし、
そのためにできる努力も
きっとあるのだろうな、、、
そしてそれが、
・本質的な課題解決
・経営と現場のどちらにもインパクトを与える
可能性を高めることに繋がるのだろうな、
と思いました。
そのことは
人材開発・組織開発コンサルタントとしての
自分の引き出しを増やすことでしょうし、
このあたりは、AIなどでは
なかなか代替できない領域なのかも、
感じます。
■現場を知ること。
そのために、定性調査を
効果的な手法で行えるようになること。
やっぱり前に進みたくなってしまう
私自身のテーマも含めて、
この点は、もっともっと
探求してきたいな、、、
そんな事を改めて思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
ものごとを正しく見るには、たった一つのやり方しかない。
ものごとの全体を見ることだ。
ジョン・ラスキン
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【編集後記】
子供(2歳)が親族色んな人に囲まれて、
話しかけられることで、大いに刺激を受けたようす。
これまで話さなかった言葉を話したり
「あける」→「あいた」(過去形の言葉)
数を数えたりしていて、
本当に毎日が成長の連続なのだなあ、と
実に勉強になります。
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