---------------------------------------------------------------------------
皆さまの1日を5%元気にするビジネス系メルマガ『カレッジサプリ』
---------------------------------------------------------------------------
令和5年7月25日(第3440号)
「研修をする人」から卒業しよう、と思った日。
~『人材開発・組織開発コンサルティング』(中原淳/著)
第一章 企業における人材開発・組織開発の役割を読んで~
株式会社カレッジ 紀藤康行
---------------------------------------------------------------------------
【メルマガ「カレッジサプリ」
ぜひお友達にも教えてあげてください(ご登録はこちら↓↓)】
https://www.courage-sapuri.jp/
------------------------------------------------------------------------------------
◎本メールマガジン(カレッジサプリ)は、
外資系教育会社を経て、
人材開発・組織開発の会社を経営する著者が、
世界の名著や理論、体験談を元にした
「人生にちょっと役立つ考え方」を通じて、
------------------------------------------------
皆さまの1日を5%元気にする
------------------------------------------------
ことを目的とし、3400日以上にわたって毎日お届けしている、
500社3000名以上が購読するビジネスメルマガです。
熟読するも読み流すも、ご自由な形でご活用下さい。
★紀藤康行プロフィール
https://www.courage-sapuri.jp/profile/
※本メールマガジンは、お名刺交換をさせていただいた方、
またご登録頂いた方にお送りしております。
メルマガの解除については、お手数ですが、
以下URLよりご希望のアドレスをご入力くださいませ。
https://goo.gl/forms/EnIBQnDwPbyjh6D62
--------------------------------------------------------------------------
(本日のお話 3833字/読了時間4分)
■こんにちは。紀藤です。
先日より祖父のお見舞いと
ワーケーションを兼ねて宮崎に来ております。
*
さて、本日のお話です。
みちのく津軽ジャーニーラン(263km)のお話が
先日で終了となりました。
今日からは新シリーズ(?)とのことで
私も学んでおりました
立教大学大学院 経営学専攻リーダーシップ開発コース(LDC)の主査
中原先生が執筆された、
人材開発・組織開発の「日本初の教科書」である
『人材開発・組織開発コンサルティング 人と組織の「課題解決」入門』
(中原淳/著)
https://amzn.asia/d/0Mkjxwt
を題材に、
第一章からまとめと感想を
記述していきたいと思います。
私もまだ途中ではありますが、
本書は、人材開発・組織開発に携わる方にとって
バイブル的な一冊になると感じております。
それでは、早速まいりましょう!
タイトルは
【「研修をする人」から卒業しよう、と思った日。
~『人材開発・組織開発コンサルティング』
第一章 企業における人材開発・組織開発の役割を読んで~】
それでは、どうぞ。
■「経営に資する人事」。
立教大学 大学院(LDC)で
胸に刻まれた言葉の一つです。
私(紀藤)は人事ではありませんが、
「外部支援者としても
経営に資する」
ことはできているのだろうか?
と、常に考えさせられるようになりました。
■ふと振り返れば、
前職で働いていた
人材開発の会社でも似たことは
語られていました。
「ビジネスインパクトを与える提案を」
「クライアントが成すべき仕事(Job to be Done)は何かに注目せよ」
そう、言われていましたし、
それを枕詞にして、提案もしようとしていました。
、、、ただ、振り返れば
(お恥ずかしながらですが)
・ビジネスインパクト
・クライアントが成すべき仕事
というのが何を意味するのか、
はよくわかっていなかった、
と言わざるを得ません。
結局、
「プラスチック・ワード」
(=ツルツルしたプラスチックのように
表面を撫でても上滑りして、本質にはたどり着かない言葉)
のように、
重要なことを言っているようで
何も語ることができていない、
という状況だったのかもしれない、
そのように思い返して感じます。
もちろん提供してきた研修が
「価値がない」とは全く思いませんが、
「経営に影響を与える人材開発の施策」
として
・どうして必要といえるのか?
・それが与えるインパクトとはなにか?
・そもそも企業活動における立ち位置とは?
を明確に言葉にできなかった、
というのは認めざるを得ません。
■さて、前置きが長くなりましたが
そんなことを考えさせられたのが、
『人材開発・組織開発コンサルティング』
~第一章 企業における人材開発・組織開発の役割~
です。
第一章のタイトル通り、
「企業における人材開発・組織開発」が
どのように役立つのかについて述べられています。
例えば私(紀藤)が曖昧にしていた
「ビジネスインパクトとはなにか?」
のような曖昧な言葉を、
誰もがわかるように噛み砕いてくれた章、
とも言えるかと思います。
■では、この章では
どのようなことが書かれているのでしょうか。
私が印象的だったところを
中原先生の言葉をお借りしつつ、
まとめさせていただきます。
(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【第一章 企業における人材開発・組織開発の役割 のまとめ】
<1,「人材開発・組織開発コンサルティング」について>
◯定義
・人材開発・組織開発の科学知・臨床知を学び続ける人々が、
その専門性を発揮しつつ、クライアント組織の戦略実現のために、
クライアントに寄り添いながら、
クライアントが自らの抱える人材課題・組織課題の課題解決を行えるように、
支援していくこと
◯ポイント
1)プロのコンサルタント、コンサルティングファームに勤務する人の専売特許ではないこと
人事部・経営企画部に所属していなくとも、人材開発・組織開発を学ぶ人には
実行できる知見である。
2)組織の中の、人材課題・組織課題の課題解決を目指すこと
(現状:As is → ありたい姿:To Beを見極め、その距離(GAP)を
科学知と臨床知を用いながら埋めていくこと)
3)現状とありたい姿の距離(GAP)を埋めていく作業は、
現場にいるクライアントや関係者に寄り添いながらサポートしながら行われること
(コンサルタントとクライアントの対話が必要)
*
<2,企業の戦略における人事>
◯企業活動の5ステップ
・企業活動は、ざっくり以下の5つのステップである
「1)市場を探る」
「2)戦略を立てる」
「3)戦略を現場が実行する」
「4)現場が商品・サービスを市場に届ける」
「5)提供した商品・サービスに対して対価を受け取る」
◯企業活動を支えるヒト
・このサイクルを回し続けるために必要な資源が、
いわゆる「ヒト・モノ・カネ」である。
その中で「人的資本経営」と呼ばれるように、
”ヒト”への要素への注目が高まっている。
しかし、”ヒト”は「取扱い注意」の資源である。
なぜならば変わりやすく、怒ったり、泣いたり、
元気になったり、元気がなくなったりするからである。
ゆえに、ヒトとは「最も扱いにくい資源」であるとともに
「最も期待に満ちた資源」であるといえる。
そのヒトに対して、科学知と臨床知を駆使して、
「人の能力ややる気を伸ばし、組織を動かす」営みが人材開発・組織開発である。
◯戦略実現に貢献する人事
・人事部というと「戦略」の対極のイメージで語られることも多い。
一般には、採用や研修、労務管理などを行う保守的なオペレーション部隊
というように。もちろん、それも重要な仕事である。
・しかし、近年は人事に対する期待役割が変わっている。それが
「人と組織の観点から経営や現場にインパクトを与える」ことである。
・「戦略人事」。その意味は
”企業の戦略実現に必要な人材を確保し、彼/彼女らに行動してもらい
経営にインパクトを出す”こと。
・大変革の時代で、”AIに仕事を代替される”ともいわれるが、
業務の中には、対人関係調整や、即興的反応を必要とする仕事が多い。
人でしか対応できない仕事、そこにこそ人材開発・組織開発が求められる。
*
<3,人材開発・組織開発が果たすべき役割>
◯人材開発・組織開発は学んで終わりではない
・「経営戦略を実現する上で
人材開発・組織開発が果たすべき役割はなにか?」、
つまり”経営にインパクト”をもたらすことが大事だが
とかく忘れがちである。
・人材開発= 個人に対して、知識やスキルを学んでもらう、
マインドに変化をもたらすなど「人が学ぶというメカニズム」を「手段」として利用する。
・組織開発=「人と人の関係を変える」ことを「手段」として用いることで
組織がしっかりとワークするように働きかけ、企業の戦略実現に寄与する。
・しかし、経営にインパクトを与えるには
”自分の人材開発・組織開発だけに頼らないこと”が大事である。
多くの人と組織の課題は、人事施策とセットにして初めて課題解決ができる。
◯人材開発・組織開発がもたらすインパクトとは?
・1)人的資源におけるインパクト
(例:離職率・定着率・組織エンゲージメントなどのKPI)
2)職場へのインパクト
(例:ストレスチェック、職場ごとのエンゲージメントなど)
3)経済的なインパクト
(例:売上・利益などの経営指標)
・人材開発・組織開発がもたらすインパクトとは
「間接的なメカニズム」を通して、利益・売上につながる。
戦略と市場→ 現場の行動変容(望ましい行動)→ 成果(利益)
この現場の行動変容に働きかけるのが
人材開発・組織開発であるため、「直接的ではない」ことを
留意しておく必要がある。
・それが「この研修やっていくら儲かるの?」という愚問に対しての
一つの答えである。(また、その他の間接的に成果に与える変数を
全て考慮することは極めて難しい)
※参考・引用:
『人材開発・組織開発コンサルティング 人と組織の「課題解決」入門』(中原淳/著)
P1~P47
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)
とのことでした。
■うーん、なるほど。
そうでした、そうでした。
改めて授業で学んだことを
復習する機会になりました(苦笑)
そして、
「経営戦略に資する人材開発・組織開発」
というキーワードが
改めて胸に刻まれたようです。
■大学院の授業では、
最初の春学期に「経営学」について学びます。
また、
経営学(MBA)を卒業された同期や
バリバリのコンサルや経営をされていて
経営戦略を実感値として理解されている同期が語る
”人材開発・組織開発”
が説得力を持っていた用に感じたのも
「経営に資する」という部分のつなぎが、
明確だったからなのかも、、、
そんなことを思い出しながら感じていました。
改めて、
”経営として目指す場所”
(市場の理解、戦略の理解、現場の理解など)
の理解がとても重要であることを
と振り返り感じます。
■ふと思えば、
「研修講師がやりたかった」
というのが
独立・起業した元々のきっかけでしたが、
今回のお話のように、
「研修」という手段が
経営という文脈で考えた時、
どの目的の、どの位置に、
その手段が位置づけられるのかを考えないと、
「研修のための研修屋さん」
になってしまっては悲しすぎます。。。
本当の意味で
クライアントの伴走者になるには、
経営や戦略人事、制度を含めた
より大きな枠組みを知る必要があるのだ、
そのことを痛感しました。
■改めて
”「研修をする人」から卒業しよう”
と思わされた次第。
組織と関わるからには
意図されたインパクトを
与えられるようになりたい、思いました。
明日は
「第二章 人と組織の課題解決」
を読み進めてまいりたいと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
=========================
<本日の名言>
経済学は己自身の世帯を
やりくりする科学なり。
セネカ
==========================
【編集後記】
宮崎に、父母姉叔母、妻子供が集まっております。
皆(40~70代まで勢ぞろい)でYOUTUBEの「痩せる体操」をしていたら
2歳の子供が大興奮していました。
何がツボだったんだろうか。。。
【メルマガのご感想について】
メルマガのご感想は、このメールに直接ご返信いただければ紀藤にのみ届きます。
どんなことでも、お気軽にご連絡くださいませ。
皆さまのメッセージが励みになります!
■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■
メルマガ「カレッジサプリ」公式サイト
https://www.courage-sapuri.jp/
★バックナンバーはこちらから読めます★
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/
■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■
【メルマガ登録・解除について】
※メールアドレスの変更について
⇒「現在のメールアドレスの配信停止」→「新アドレスでの登録」にて
ご対応お願い申し上げます。
※メルマガのご登録はこちらから
⇒
https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=HSfoIRnMfw
※メルマガの配信停止はこちらから
⇒
https://1lejend.com/stepmail/delf.php?no=HSfoIRnMfw