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令和5年6月7日(第3391号)
「まだ俺は本気を出していないだけ」には理由があった
ーセルフ・ハンディキャッピングという概念ー
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2389字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は3件のアポイント。
また大学院のメンバーとの
共同プロジェクトのキックオフでした。
*
さて、本日のお話です。
先日より個人的にハマっている書籍
『YOUR TIME』にて、興味深い概念が
紹介されておりました。
いわゆる
「まだ俺は、本気を出していないだけ」
なる現象に、
概念として名前がついていた、
というささやかな発見です。
ですが、
この概念を理解しておくことは、
一見不可思議な選択の背景を知り、
そこから生まれるであろう罠への
対策にも繋がると思われます。
ということで、
本日はそのお話についての学びを
皆様にご共有させていただければと思います。
それではまいりましょう!
タイトルは
【「まだ俺は本気を出していないだけ」には理由があった
ーセルフ・ハンディキャッピングという概念ー】
それでは、どうぞ。
■ちょっとだけ、
私の思い出話をさせてください。
私、高校1年生のとき、
入学直後からしてみるみる成績が
低下していったことがありました。
(なんのこっちゃ、というお話で申し訳ないですが、
しばしお付き合いいただければと、、、)
そんな私(紀藤)の状況を見て、
当時の担任の先生から
個別面談でこんな事を言われた記憶があります。
「紀藤くんは
やればできるのだと思うけど、
クラスの”頑張ることがカッコ悪い”みたいな空気に
影響されている気がするよね」
、、、と。
■その時の記憶は
おぼろげなものではありますが
最初のテストはまあまあよかった(気がする)のに
その後は明らかに勉強をせず、
みるみるうちに成績が急降下をしていき、
後ろから数えたほうが早くなってしまった、、、、
という事実は覚えています。
なぜそんなこと状況になったかというと
2点ほど、理由があったと思います。
1つは、
「天才に憧れていた」
というやつです。
アニメの見過ぎだったか、
ある時突然、才能が覚醒をして、
めちゃくちゃ強くなるみたいのに憧れておりました。
ゆえに、努力することを無意識的にダサい、
と思っていた記憶があります。
そして天才でもなければ
才能もあるわけではないので、
覚醒などするはずもなく
ただただ下落をしていきました。。。(汗)
■そして、勉強せず
成績が下落をしたもう1つの理由が、
「まだ俺は、本気を出していないだけ」という
”言い訳”を残しておきたかった、
という選択があったように思います。
、、、そう、
おそらく自分は知っていたのです。
高校受験をする途中で、
同じ塾にいっていても
ガンガン成績が伸びていく友人を。
そして、県内の最優秀の学校に
入学をしていった友人を。
彼らは実は
小学校中学年くらいから
夏休みの宿題のスピードが
明らかに違うことに気づいていたことを。
そして、
「ああ、彼らには勝てないのだ」
「でも認めたくない」と
幼心に思ったことを、、、。
■そう、親しいからこそ
全力を出して負けると
めちゃくちゃ悔しいわけです。
でも、真っ向勝負では勝てないとも
なんとなくわかっている。
もし真っ向勝負で
本当に出し切って負けたら
悔しくてツライことが想像される。
、、、なので、どこかで
”まだ俺は本気を出していないだけ”
と自分に思い込ませ、
そしてサボるという戦略を
おそらく無意識にとったのでしょう。
そんな若かりし頃のお話。
■今思えば、
お恥ずかしい限りですが、
繊細な思春期では「自己防衛」として
こういうことは私以外にも
あるのではないかと思います。
否、思春期でなくとも、
大人になってもやっぱりありそう。
そして、この現象は
『セルフ・ハンディキャッピング』
という概念で提唱されている、
とのこと。
なるほど、、、そうなのか、
と新鮮な驚きがありました。
■曰く、こういうことらしいです。
”セルフ・ハンディキャッピングとは、
失敗が予測されるときに
その言い訳になるような外的条件を準備して、
自尊心を保とうとすること。
1978年、アメリカの心理学者エドワード・ジョーンズと
スティーブン・ベルグラスにより提唱された概念である”
(参考:カオナビ 人事用語集)
だそう。
もう少し加えていうと、
このセルフ・ハンディキャッピングには、
2種類あります。
それが、
1)獲得的セルフキャッピング
2)主張的セルフキャッピング
の2つです。
まず、
1)獲得的セルフキャッピングとは、
”意図的にできない要因を自分に課すことで
万全じゃない状態を意図的につくる”
事を差します。
いわゆる「勉強をしない」「前日に徹夜する」など。
そして「万全ではないから仕方ない」と自尊心を守ります。
まさに、前述の私の例ですね。
そして、
2)主張的セルフキャッピングは
”言葉通り周囲に対して
万全ではないことを事前にアピールすること”を意味します。
例えば、
「前日に全然寝れなかった」
「ずっと忙しくてそれどころじゃなかった」などと
事前に主張するというケースです。
(うーん、こちらも思い当たります、、、汗)
■さて、このような
『セルフ・ハンディキャッピング』
皆様はやってしまうこと、
ありますでしょうか?
言い訳を用意したり、
言い訳できるように
あえて全力を出さない、ということ。
しかしこれをやると結局、
自分が本当は成し遂げたいことや
出したい結果に近づかないもの。
加えて、ちょっとカッコ悪いです(苦笑)
■しかしながら
誰しもが自尊心は大事。
ゆえに、こうしてしまう心理も
痛いほどわかります。
その中で、できればこうした
言い訳的な気持ちに飲まれないようにするためにも、
「セルフ・ハンディキャッピングで
自尊心を守ろうとしている」
とこの概念を理解し
メタ認知をすることで、
”セルフ・ハンディキャッピングの罠”に
はまることを避けることに、役立つようにも思います。
■「名前を知ること」は、
その現象を具体化し、
イメージさせる効果があるもの。
こうした現象を理解し、
そうならないよう自分を律するための楔として,
覚えておきたい概念であるな、、、
そんな事を我が身を振り返り
思った次第です。
これからもやってしまいそうですが(汗)
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
今日なし得ることに全力を尽くせ。
そうすれば、明日は一段の進歩があるでしょう。
アイザック・ニュートン
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【編集後記】
飛騨高山ウルトラマラソンまであと3日。
(6月の走行距離10キロ)
昨晩も会食でございました。
リアルイベントが増えると、朝の起床時間が遅くなり、
メルマガが仕事後になっておそくなってしまいがち、、、。
リズムを大事にしたいと思いました。
これもセルフハンディキャップだろうか、、、汗
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