配信日時 2023/05/06 19:06

ドラッカーの語る「5つの組織構造」はコレだ【カレッジサプリ】

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令和5年5月6日(第3360号)


ドラッカーの語る「5つの組織構造」はコレだ
ー第7章:後編ー


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 4001字/読了時間4分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日も引き続き宮崎にて。

風邪がようやく治ったので、
大淀川という大きな河川敷を10キロのランニング。
久しぶりでお尻が痛くなりました(汗)

また夜は大学院の授業のサポートでした。



さて、本日のお話です。

引き続きドラッカーの著作

『マネジメント 基本と原則(エッセンシャル版)』
 P.F.ドラッカー
 https://amzn.asia/d/7PYdxU8
 
を読み進めております。

今日もドラッカーの語るマネジメントを
紐解いていきたいと思います。

本日は「第7章 マネジメントの組織(後半)」です。

それではまいりましょう!


タイトルは、



【ドラッカーの語る「5つの組織構造」はコレだ ー第7章:後編ー】



それでは、どうぞ。



■ドラッカーは

「組織構造こそ、
 成果をあげるための前提である」

と述べました。


※詳しくは前号のメルマガにて
 ↓↓
『ドラッカーの語る「組織構造の分析」の4ステップ』
 https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4487893/


マネジメントにおける組織構造は
”成果を上げる土台”のようなもの。

ゆえに組織構造の設計の分析には、
いかなる理由であれ、きちんと行うことが必要である、

といいます。



■そんな「組織構造」ですが、
ドラッカーは、

『5つの組織構造』

として代表的な組織構造の特徴と
メリット・デメリットを分析していました。


また前提として、
あらゆる組織構造において

”持たなければならない「組織の条件」がある”

とし、7つの条件として示しています。



■ということで、本日は

この

・組織の条件(7つ)
・5つの組織構造

を簡単にまとめてみたいと思います。



まずドラッカーは

『組織の条件』

として、以下7点を挙げました。


(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【組織の条件(組織として最小限持たなければならない条件)】

(1)明快さ

 :組織マニュアルの助けなしで、自らの所属がわからないような組織構造は
  無用の摩擦、時間の浪費、論争や不満、意思決定の遅れをもたらす。

(2)経済性

 :人を成果に向けて動かすために必要なものは、少なければ少ないほどよい。
  つまり、マネジメント、管理、人事など、組織を動かすことに時間を使うことが少ないほどよい。
  
(3)方向づけの容易さ

 :成果こそ、すべての活動の目的である。成果より努力が重要であるという錯覚を生んではならない。
  よって、管理の技能や専門的な能力によってでなく、成果や業績によって評価される者の数を
  できるかぎり増やさなければならない
 
(4)理解の容易さ

 :あらゆる人間が自らに与えられた仕事を容易にできるようになっていなければならない。
  仕事は常に具体的かつ個別的でなければならない。
  また、組織構造は、組織全体の仕事を理解できるようになっていなければならない。
  
(5)意思決定の容易さ
 
 :正しい問題について正しいレベルで意思決定を行い、
  実際の仕事に移し、成果に結び付けなければならない。
  組織構造が意思決定のプロセスを強化していなければならない。
  
(6)安定性と適応性

 :組織はすべて、安定さを必要とする。
  組織内の一人ひとりにとっても、家(場所)が必要であり、コミュニティが必要である。
  安定性と適応性が組織構造の重要な条件である。

(7)永続性と新陳代謝
 
 :組織は永続できなければならない。同時に新陳代謝できなければならない。
  組織構造は、人材が仕事を通じて学び、成長していくものを助けるものでなければならない。

(P198~203)  
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

とのこと。



■なるほど。。。。

組織構造において、

・所属しているところが何をしているかすぐにわかること
・間接業務(人事や管理)が少ないこと
・業績や成果で評価される人の数を増やすこと
・組織全体の仕事がわかりやすいようにすること
・意思決定のプロセスが行いやすいこと
・場所やコミュニティが機能していること
・人が学び、成長できること

これらのことが抑えられていることが

”組織として最低限必要である”

と言います。

これらの項目は
自社の組織構造の状態を把握する
ベンチマークにもなりそうですね。

(意外と、この部署何してるんだっけ?
 というのはあるような気がします、、、)
 


■そして次に、

”仕事を組織する”ための方法として

・仕事を”段階別”に組織する方法
・仕事を”技能別”に組織する方法
・仕事を変えず、異なる能力の人をチームとして組織する方法

の3つの方法があると言い、

これらを具体的に分類すると

『5つの組織構造』

として整理することができるとします。


こちらも以下まとめてみます。


(ChatGPTによる各組織構造のまとめを下書きにして
 著作『マネジメント』の内容を参考にして、加筆・修正してみました。

 指示した文章は、
 「それぞれの組織構造の特徴とメリット・デメリットについて、
  ドラッカーの「マネジメント」の著書を参考にしながら、簡潔にまとめてください」
  特徴のたとえとして、小学生でもわかるたとえを入れてください」です。
  
 内容として著書から外れているところは
 私の方で添削をして修正をしました(半分くらいです))


(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【5つの組織構造】


<職能別組織>

◯特徴:部門や職能ごとに組織が分けられ、同じ専門分野のメンバーが集まる構造。
(※たとえ:運動会で、競技ごとに専門のチームが作られる。
 リレーチームは速く走れる子だけが集まり、玉入れチームは玉入れが得意な子が集まる)
 
◯メリット:仕事の役割が明快である。効率性が高く、専門知識を深めることができる。
 デメリット:細分化された組織になる。他の部門とのコミュニケーションが困難になることがある。


<チーム別組織>

◯特徴:特定のプロジェクトや目標に対して、横断的なチームが組織される構造。
(※たとえ:運動会で、いろんな競技ができるクラス対抗戦。
   クラス全員で協力して、リレーや玉入れなど、いろんな競技に挑戦する)
   
◯メリット:自分たちの責任が何か全員が理解してる。
      柔軟性が高く、異なる専門分野のメンバーが協力して問題解決ができる。
 デメリット:明快さや安定性にかける。チーム間でのリソースや情報の共有が困難になることがある。
      

<連邦分権組織>

◯特徴:各部門やユニットが独立して運営され、全体の戦略や方針に沿って活動する構造。
    (本書が書かれた)今日において、もっとも優れた組織としている。
(※たとえ:各クラスがそれぞれの遊び場を持っていて、自分たちで遊び方を決める。
   でも、全体のルールやお約束は守ることが大事)
   
◯メリット:マネジャーの育成ができる。
      また、各ユニットが自主性を持ち、地域や市場に応じた対応が可能。
 デメリット:全体の統制や調整が難しくなることがある。


<疑似分権組織>

◯特徴:表面上は分権的に見えるが、実際には中央集権的な組織構造。
    多くの点で不満足な組織とされている。
(※たとえ:遊び場でみんなで遊べるけど、先生が実際にはどんな遊びをするか決めている。
  遊び場は自由に見えるけど、実は先生がコントロールしている)

◯メリット:分権組織のメリットを享受しつつ、中央集権の安定性も保持できる。
 デメリット:意思決定の遅れや、従業員の自主性の低下が起こることがある。


<システム型組織>

◯特徴:組織全体が相互に関連するシステムとして運営され、情報やリソースが共有される構造。
    かなり条件の厳しい組織構造である。
 (※たとえ:全ての遊び場がつながっていて、みんながどの遊び場でも遊べる。
   情報やおもちゃがどの遊び場でも共有されるので、みんなが一緒に楽しめる。

◯メリット:情報の共有が容易で、組織全体での連携が強化される。
 デメリット:システムの複雑さから、運用が難しくなることがある。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)



■著書によると

「連邦分権組織」

が最も明快さや経済性において
最も優れていると書かれていました。

そして
「疑似分権組織」と「システム型組織」は
かなり厳しい条件である、とします。



■興味深いのが本章の最後に、
ドラッカーが述べていることです。

曰く、

”組織構造のあるものは、適用が難しく、
 問題も起こしやすい。
 
 しかし適用が難しくなく
 問題を起こさない組織構造はない。”
(P216)

とのこと。

つまり、

「どんな組織構造も適用が難しく、
 問題を起こしてしまう」

ことが前提のようです。

頑張るしかないんですね。。。



■とはいいつつ、

「どのように組織構造を設計すればいいのか?
(理想を見るか、現実を見るかなど)」
 
という問いについて
ドラッカーはこのように考えを述べます。


”組織構造の設計は、

 理想からスタートすべきか、
 現実からスタートすべきかが
 長い間議論されてきた。(中略)
 
 だがこの問いには意味がない。
 
 いずれのアプローチも必要である。
 並行して使わなければならない”

だそうです。

現実と理想、双方から手探りで
色々試してみること。

やっぱり、試してみるしかないようです。


ただし、強調するのが

「組織構造は成果を上げるという
 目的達成のための手段であり道具にすぎない」

といいます。

ここでも

「組織の目的は”成果”である」

ことを念押ししています。



■思い出したのが、
知人が経営する会社で、

ティール組織
(自律性が重視され、個人の才能や能力を活かす)

とか

ホロクラシー組織
(上下関係に基づく権限や階層を廃止し、
 小さなチームが互いに連携して働く)

ということを理想として
組織づくりをチャレンジしている話でした。


これはまた今の時代に合わせて
上記の5つの組織構造から
更に広がっていることだと思います。


しかし、これらのことも答えはなく、

・成果につながるか

・現実と理想を踏まえて、
 役立つ組織構造になっているか
  
こうしたことを考え、
試していくプロセスに我々はいるのだろう、

と思います。


もっともっと組織は多用になっていくからこそ、
こうした様々な組織構造を理解しておくと、

自分たちにとってベストな方法を
見つけやすくなるのかもしれない、、、

そんなことを感じた次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

成功の鍵は責任である。
自らに責任を持たせることである。

ピーター・ドラッカー

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【編集後記】
5月の走行距離10キロ。
(あとウルトラマラソンまで15日)

ここに来て、筋肉の負傷をしてしまったようです。。。
なんとか当日までに治癒&脚の筋肉を劣化させないように維持しないと
完走が危うくなりそうです。
体幹トレとスクワットで調整をしていきたいと思います。

休養と故障のマネジメントは本当に大事。


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