配信日時 2023/04/15 13:07

妻が大学に入学しました【カレッジサプリ】

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令和5年4月15日(第3339号)


妻が大学に入学しました


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 3256字/読了時間4分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は朝から15キロのランニング。
また2件のアポイント。

夜は大学院の授業のサポートでした。

人材開発・組織開発の学びの場に
新しい期の皆様と共にご一緒していますが、
皆さんの意見から視点の広がりと刺激を頂いています。

場の力って、本当に素晴らしいなと思った一日でした。

(3期生の皆様、ありがとうございました!)



さて、本日のお話です。

個人的な話ですが4月に入り、
私が大学院を卒業するタイミングで、
妻が大学に入学いたしました。

今日はそのお話と、
そこから思ったことについて
皆様にご共有させていただければと思います。

(かなり個人的な話ですが、
 よろしければご笑覧くださいませ)

それではまいりましょう!

タイトルは



【妻が大学に入学しました】



それでは、どうぞ。



■ピンポーン。


郵便局からのインターホンの後、
妻が部屋に入ってきました。


「大学から
 学生証が届いたよ」


一枚のピンク色の
学生証を見せながら

妻が高揚した気持ちを
なんとなく隠すような雰囲気を漂わせ言いました。


「へー、どう?
 テンション上がった?」
 
と私が聞くと、

「ちょっとね」

と妻。



■「学生証」という響きは
それだけで可能性の広がりや
新しい始まり、期待を想像させてくれます。


そう、この4月から、

妻が通信制の大学で、
心理学を学ぶことになりました。

妻アラフォー。
子供は2歳。
勉強に自信なし。
(レポート書いたことない)

それは、妻にとって大きな一歩のようでした。



そこ至るその背景には、
いくつかのこれまでの軌跡があり

それを振り返ることが

「学び続ける大切さ」

を象徴するエピソードのように
私には感じられたのでした。



■私の妻の話を伝えるのも、
なんだか小っ恥ずかしい感じがしますが

(本人に許可の上)
妻の身の上話をさせていただきます。




妻曰く、

「高校のとき、自分には、
”大学に行く”という
 選択肢がなかった」

と言います。

それは家庭の
財政的な状況もあれば

周囲の情報がそういった
選択肢を見えなくしていたそうです。


「大学には行かせられない」
と言われて育った場合、

あるいは
「周りも大学に行く人がいない」
という環境に場合、

「大学に行く」という選択肢が
なくなりやすいのは想像に難くありません。


そして、高校の時は成績が
真ん中よりちょっと上くらいだったのが、
ジリジリと落ちていった、といいます(汗)



■高校卒業した後、
美術系の専門学校にいき、

3人の家族でやっている
ごく小さなデザイン会社の
デザイナーとして仕事をはじめました。

零細企業はなかなかハードで
徹夜なども普通であったようです。

よくトイレで泣いていた、と言いました。


その後転職し、友人のつてで
WEB系の仕事にも携わるようになり、
ホームページのデザインなどを覚えます。
(そのあたりで私(紀藤)と結婚しました)


そして現在、
私の会社のカレッジの社員として、
研修教材のデザイン
ホームページ周りの対応などを
主な業務としています。



■さて、妻は元々、

「まあ、なんとかなるっしょ」

と思うタイプのようです。

私と付き合い始めた20代の後半、
妻が給料日前(超安月給)で、

お金がなく、パスタに
ふりかけをかけて食べているのを見て、

「給料日前はいつもこんな感じ」

といっており、生命力を感じたのを覚えています。



■ゆえに

「目標」とか「ビジョン」とか

まるで興味がないタイプです。

しかし、
周りに影響を受けやすいタイプでもあります。

誰しもがそうですが、
環境には影響を受けるもので

私(紀藤)が独立・起業をして
それに巻き込まれる形で、

「学びと挑戦が大事」

とそばでやんや言われると、
幸か不幸か、やはり直接的・間接的に
考える機会が増えたようです。



■耳元で

「自分の価値観はなにか?」
「あなたの強みはなにか?」
「どんな自分になりたいのか」

と問われ(いい迷惑、苦笑)

あるときには、

『目標設定練習帳』とか
『人生は手帳で変わる』とかを渡され

ちょっと考えてみて、と
自己探究系のワークにもつきあわされ、
(普通ならこのあたりでキレられそう)

あるいは

「コーチング面白いから
 コーチングの講座学んできてよ」

とコーチングの資格講座を勧められ受講し、
そんなこんなで10余年ほど経ちました。



■それを付き合ってくれた妻も妻ですが、

面白いもので、
学びや問いを繰り返していると、
やはり妻自身の内的な変容があるのです。


例えば

「自分はこういうことを
 自然とできる”強み”がある」とか、

「自分はこういうことを大切に思う
 ”価値観”がある」
 
などが、
次第に輪郭を帯びてくるようでした。


そのプロセスで、
パートナーである私も、
妻の強みがよりはっきりするように思いました。



私から見て妻は、

・相手に共感でき、話を聞くのがうまい
 相手の話を聞くのが楽しいと思える

・新しい情報を知ることを楽しめる(学習欲)があります。

・人の小さな成長を認め、応援することができる、

そんな特徴(強み)を
持っているように見えました。



■そして、

このような学びと視野の広がりを
土壌として耕していく中、

2年前私が大学院に通い始めました。

そのタイミングは
我々に第一子が生まれた状況です。



大変そうですが
オンラインであれば両立は可能で、
それを妻は近くで見ていました。


じゃあ、女性はどうなのだろうか?というときも

大学院在学中に出産をされた人、
そして学び抜いた人もいて、

そうした人の話を共有すると、
妻の視点が更に広がったようでした。



■そんな中で、

「子供が大きくなったとき、
 自分はどうしていたいか?」
 
という10年後の話を、
今年の1月くらいにました。


妻もそれに対して

「何かしらの形で
 自分の専門性を持っていたい」
 
「できれば
 カウンセリングなどで
 人の心の支援をしたい」

と語りました。


じゃあ、やったらいいじゃん!

ということで、

調べ始め
通信制の大学の案内教材を取り寄せ、

また私の大学院の同期生のお話
(検討中の大学に通っていた)
を聞くことで、より現実になっていきました。



■生まれて初めての
「願書」を出し、

そして生まれて初めての
「履修登録」を出し、

この春から、通信制大学の
「心理学」を学び始めることになりました。


そして6年+α後の
「公認心理師」を目指して、
歩みを始めることになりました。



■、、、と、つらつらと

個人的な家庭の話をお伝えしましたが、
こうしたことを書いていて思うこと。


それは、


『自分自身の可能性を探究すること』


とは、やっぱり素晴らしいことだな、

と思ったのです。


妻が高校生のときは、
選択肢がありませんでした。

でも、大人になっても、
それを追求できることは、

そして大学なんて考えたことがなかった、
という人が挑戦できるというのは、

年齢という思い込みや
能力という制約を超えて

その人の可能性に光を当てる取り組みだと思えて、
尊いと感じます。



■そしてそれを実現するのは


『視野を広げる』


ことです。


様々な「リアルなケース」に触れること、

・これまでの土壌を耕す学びの蓄積で
 自らの可能性を考え始めた

とか、あるいは手前味噌ですが

・私(紀藤)が大学院に挑戦して、学び
 可能性を広げた事例を目の前で見た
 
というのもあると思います。


一人の学びは連鎖し、
周りに影響を与えられるということもある、

と思ったのでした。



■月並みですが

”大人の学び直し”

が注目されています。


人生をより豊かにする、
という広義の意味の「生涯学習」。

仕事で求められる能力を磨くための
大人の再教育である「リカレント教育」。


いずれも

100年時代だから
VUCAの時代でキャリア自律が求められる、

などの時代背景もあるのでしょうが、

その人のキャリア、
すなわち社会と自分を繋ぐ行動として
言葉よりも重みがある考えだと感じます。



妻にとって、
人生の後半の彼女の人生にとって
とても有意義な学びの旅になると思いますし、

また、短期的にも仕事に役立ちます。

これで発達心理学や学習心理学など
共通言語にすることでプログラム開発などにも連動し、
ますます良いものが届けられるようになるはず。


改めて「学ぶ」ことは
人生を彩る大切なアクションだな、

そんなことを感じた4月でした。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

チャンスをもたらしてくれるのは、冒険である。

ナポレオン・ボナパルト
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【編集後記】
4月の走行距離90キロ。

私も大きな転機が今年やってきそうです。
不思議と一つ終わると、何かが動き出すのですよね。
運命めいたものを感じます。

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