配信日時 2023/02/21 08:21

「チームの率直さ」を保つための3つの方法【カレッジサプリ】

---------------------------------------------------------------------------
皆さまの1日を5%元気にするビジネス系メルマガ『カレッジサプリ』
---------------------------------------------------------------------------
令和5年2月21日(第3286号)


「チームの率直さ」を保つための3つの方法


株式会社カレッジ 紀藤康行
---------------------------------------------------------------------------

【メルマガ「カレッジサプリ」
  ぜひお友達にも教えてあげてください(ご登録はこちら↓↓)】
 https://www.courage-sapuri.jp/

------------------------------------------------------------------------------------


◎本メールマガジン(カレッジサプリ)は、

 外資系教育会社を経て、
 人材開発・組織開発の会社を経営する著者が、

 世界の名著や理論、体験談を元にした
 「人生にちょっと役立つ考え方」を通じて、

 ------------------------------------------------
 皆さまの1日を5%元気にする
 ------------------------------------------------

 ことを目的とし、3200日以上にわたって毎日お届けしている、
 500社3000名以上が購読するビジネスメルマガです。

 熟読するも読み流すも、ご自由な形でご活用下さい。

 ★紀藤康行プロフィール   https://www.courage-sapuri.jp/profile/

 --------------------------------------------------------------------------

(本日のお話 2482字/読了時間4分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は外部人事顧問として
サポートさせていただいている会社の
人材開発の組織の皆様へ、5件のコーチング。
また2件のミーティングでした。



さて、本日のお話です。

今月号のハーバードビジネスレビューにて

「チームワーク」

をテーマにいくつかの
論文が紹介されていました。

本日はその中で学びになった論文を
ご紹介させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、



【「チームの率直さ」を保つための3つの方法】



それでは、どうぞ。



■チームが力を発揮するためには、
いくつかの条件があるようです。


論文、

『チームの力をと解き放つ新しい協働のあり方』 
(原題:Keith Ferrazai. (2022), "A New Social Contract for Teams". HBR September-Octorber)

の調査によると、

大企業から成長中の企業まで
1000回位以上のチームへの診断的評価より


・チームメンバーの71%が
 相互フィードバックを行っていないと回答

・チームメンバーの71%が
 組織全体として重要な問題に協働で対処していないと回答
 
・チームメンバーの74%が
 共通の目標に対して、自分のチームが責任を果たせていないと回答
 
・チームメンバーの81%が
 自分たちのチームが潜在能力を十分に発揮しているといえないと回答
 

したとのこと。



■なるほど、、、。

確かにありそうです。。。


本当は、もっとチームには
多くの可能性があるけれど
その力を十分に活用できていない、、、


多くの組織、チームで起こっている
共通の課題を数字にしたようにも
感じられますね。



■さて、そんな中で

”チームの力を解き放つ”

ためにはいくつかの要素がある、
と上記でご紹介した論文で述べていました。


そして、その第一歩として

「チームの状態を知る」

ために以下のような項目に
注目することを進めています。



その項目とは、チームメンバーが


・対立を避けようとしないか
(=オープンに意見を言い合う)

・チーム内にサイロがないか
(=協働し、相互に頼り合い、価値を創造する)

・共通のミッションにコミットしているか

・ヒエラルキーや上下関係にわずらわされないか
(=ステークホルダーと全メンバーが信頼関係を構築している)

・目標やコミットメントを実現しているか
(=相互にアカウンタビリティを果たす)

・探求者であるか

・エンゲージメントが維持されているか

・お互いに深く関わり合っているか

・画期的なイノベーションを追求しているか


とのこと。



■どれも大切な問いですね。

チームにおいて、

・「共通の目標」を持つこと

・「相互信頼」があること

・「率直な関わり」があること

・「より良い成果」を目指すこと

というのは、

チームが機能する上で
大切なことです。



■そして、同論文では、

そんなチームワークを推進する
具体的な進め方が紹介されていました。

その中でも特に、

”「チームの率直さ」を保つため手法”

は、具体的で面白いものでした。

例えば

・古参メンバーが保守的
・一部のメンバーが否定的
・それらの影響でなんとなく本音が言いづらい

みたいな状況は
多くの組織で起こりえます。

そして悩ましいもの。



そんな中で

「チームの率直さを保つ工夫」

があるとすると、

それらの状況を改善・予防する工夫として
有用であると思えます。

具体的には
こんな3つが紹介されていました。

以下まとめてみます。


(ここから)
ー~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<「チームの率直さ」を保つための3つの方法>


(1)『本音の時間』

・会議中に『本音の時間』を設ける

・具体的には「まだ話していないことはなんですか?」と全体に問う
 
・その上でチームを3人ずつにわけ、
 この問いについて話し合う。
 
・各グループに正直な考えや批判を記録させ、
 その結果を共有ドキュメントにして回覧する。
 再び全員が集合したときに口頭でも紹介する
 
※これを繰り返すことで、チームメンバーが
 フィードバックを自発的にできるようになる
 


(2)『合言葉』

・議論について一時停止するための
 合言葉を決めておくというルール。
 
・合言葉は「おじさん」とか「ヨーダ」など
 なんでもよい。
 
・議論が本題から外れたときや
 特に重要な事を言いたいときに
 この言葉を使うことで、注意深く聞くことを促す。



(3)『レッドフラック・リプレー』(赤い旗を投げる)

・チームの議論の中で、直近のやり取りを振り返るための仕組み。

・フットボールのコーチが
 宣告されたペナルティの再審議を求めるときに
 赤い旗を投げるメタファーである
  
・具体的には、リーダーだけではなくメンバー全員が
 「今の議論でレッドフラッグ・リプレーを行いましょう」と言って、
 やり取りを見直す
 
・例えば、「陰で話をする」「攻撃的な態度を取る」などの
 事態が起きたときにこれらを求める。


※引用:
『チームの力をと解き放つ新しい協働のあり方』 
(原題:Keith Ferrazai. (2022), "A New Social Contract for Teams". HBR September-Octorber)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

とのこと。



■ふむふむ、なるほど。

確かにチームの議論などのプロセスで

「振り返るルール」
「一旦停止するルール」
「本音を語るルール」

などを合意しておくと、

この雰囲気どうなんだろう、
と皆が気になっている空気がありつつも
口に出せない、、、

みたいなときに
よい機会になりそうです。



■個人的に特に使えそうと思ったのは


『本音の時間』と『合言葉』です。


『本音の時間』は

3人1組などで語り合って
正直な考えや批判を共有ドキュメントにするのは
全体でも声が出しやすく、機能しそうだなと感じます。


『合言葉』も、

議論を一時停止する合言葉だけではなく、
あえて批判的な立場に立って議論を深める合言葉
(=悪魔の代弁者/デビルズ・アドボケート)

などは会議の工夫として知られており
実際にやってみても、かなり機能します。



■これらの仕組み・ルールを
チームで設けておくことで

「議論がなんとなく易きに流れる」
「言いたいことが言えていない」

みたいな状況を避けることが
できるかと思います。



■小さなようですが、
こうしたルールを合意し
進めることは効果的です。

前へ前へ進む圧力がある中で、
チームがより機能できるように

”皆で立ち止まり、振り返る”

というプロセスを組み込んでいくことは
改めて重要だな、と思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

==========================
<本日の名言>

忠告はめったに歓迎されない。
しかも、それを最も必要とする人が、
常にそれを敬遠する。

チェスター・フィールド
==========================

【編集後記】
キャリアコンサルタント試験まであと12日。

時間ができてきたので、
今月は久しぶりに月間100キロを超えられそうです。
走るのは気持ちがよいですね。

【メルマガのご感想について】
メルマガのご感想は、このメールに直接ご返信いただければ紀藤にのみ届きます。
どんなことでも、お気軽にご連絡くださいませ。
皆さまのメッセージが励みになります!

■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■
 メルマガ「カレッジサプリ」公式サイト https://www.courage-sapuri.jp/
 ★バックナンバーはこちらから読めます★  https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/
■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■

【メルマガ登録・解除について】
※メールアドレスの変更について
 ⇒「現在のメールアドレスの配信停止」→「新アドレスでの登録」にて
   ご対応お願い申し上げます。
※メルマガのご登録はこちらから
 ⇒ https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=HSfoIRnMfw
※メルマガの配信停止はこちらから
 ⇒ https://1lejend.com/stepmail/delf.php?no=HSfoIRnMfw