配信日時 2023/02/15 23:19

講師が試される瞬間 ーイマイチな回答をした反省を添えてー【カレッジサプリ】

---------------------------------------------------------------------------
皆さまの1日を5%元気にするビジネス系メルマガ『カレッジサプリ』
---------------------------------------------------------------------------
令和5年2月15日(第3280号)


講師が試される瞬間 ーイマイチな回答をした反省を添えてー


株式会社カレッジ 紀藤康行
---------------------------------------------------------------------------

【メルマガ「カレッジサプリ」
  ぜひお友達にも教えてあげてください(ご登録はこちら↓↓)】
 https://www.courage-sapuri.jp/

------------------------------------------------------------------------------------


◎本メールマガジン(カレッジサプリ)は、

 外資系教育会社を経て、
 人材開発・組織開発の会社を経営する著者が、

 世界の名著や理論、体験談を元にした
 「人生にちょっと役立つ考え方」を通じて、

 ------------------------------------------------
 皆さまの1日を5%元気にする
 ------------------------------------------------

 ことを目的とし、3200日以上にわたって毎日お届けしている、
 500社3000名以上が購読するビジネスメルマガです。

 熟読するも読み流すも、ご自由な形でご活用下さい。

 ★紀藤康行プロフィール   https://www.courage-sapuri.jp/profile/

 --------------------------------------------------------------------------

(本日のお話 2214字/読了時間3分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日はホテルの支配人を対象にした
「OKR研修」の実施でした。

目標設定の理論を組み込みながら
アレンジの上実施をさせていただきましたが

研修評価も上々で、
現場でも実践していただけそうで
嬉しく思いました。

(改めてご参加いただいた皆さま、
 ありがとうございました!)



さて、本日のお話です。

個人的な話ではありますが、私(紀藤)は仕事柄
「研修講師」という役割を担っております。

楽しく、充実したことではある一方、
考えさせられること、
葛藤を感じることもある役割でもあります。


ということで、今日は
昨日の研修も振り返りつつ,
「講師」という仕事について振り返り
思うところをお伝えしたいと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは



【 講師が試される瞬間 ーイマイチな回答をした反省を添えてー  】



それでは、どうぞ。



■研修において、
私がよく参加者に投げかける質問に、


「ここまでで、何か質問や
 確認しておきたいことなどありますか?」


なるものがあります。


大体、研修内容の単元の一つが終わる頃、
確認の意味で投げかけます。



■その時の参加者の表情で、

「腹落ちしてそうだな」

あるいは、

「疑問に思ってそうだな」

というのが雰囲気や仕草でわかるものです。
(実際は不明ですが汗)



■とはいえ、不思議なもので、

雰囲気から疑問に思ってそうな人に
「どうですか?」なんて水を向けると、

何か質問が出てくることが
比較的多いものですから、

そうした気になる感覚は、あながち
間違っているものではないのでしょう。



■、、、ただし、です。

そんな受講者から質問が出る瞬間は、
すなわち


『講師が試される瞬間』


でもあると思うのです。


一体多の研修の場から、
「一対一の場」として、切り取られた場面。

それは
設計されたプログラム通りにはいかない
その瞬間で相互作用で作られる

”即興の場”

です。



■その際の講師の対応は、
その本人に大きな影響を与えるのはもとより、

受講者の多くの人が
オブザーバー(観察者)として見ており、

まさに講師の実力が
見極められている場とも言えます。


生放送の芸人を見ていて

「この人本当に、ユーモアがある人だな」
(あるいは、台本どおりしかできない人だな)

と思うようなイメージでしょうか。

即興の場では、その人の実力が
透けて見えてしまうかのようです。



■ゆえに、

講師はいただいた質問に対して
常に「全身全霊で返す必要があります。

質問の瞬間に意識すべきポイントを
あえて言葉にするならば、


1、質問いただいた方への感謝と受容を持つこと

2、質問者の意図の背景を短時間で捉えられていること

3、その上で、質問に的確に回答+αをお渡しできていること


ともいえそうです。

たった1分足らずの時間だとしても、

講師への信頼、
研修の場自体への信頼が
その対応の仕方で決まってきます。


上手くいけば
他の方も、もっと率直な質問を
してくれるようになりますし、

逆であれば、
皆が貝のように口を塞いでしまいます。
(ほんとうにそう)



■逆に質問をいただいたときに、

・質問いただいた方に対する尊重がない
 (口火を切っていただけたことへの感謝がない)

・質問内容について、
 本人が聞きたいことと違う解釈してしまう

・質問者が答えてほしいことに答えていない


となったとすると、
その瞬間に講師と場に対する
「信頼残高」が引き落とされてしまいます。



■加えておそろしいのが、
もしそこで違和感があっても。

「お答えになっていますか?」

と聞いたとしても

「大丈夫です」

としか質問者からは返ってこないことも
大いにあるということ。



■質問者にとって、

「モヤモヤした疑問を言葉にして
 明確に表現して他者に伝える」

という行為は難易度が高いこと。

一般的に、そもそも皆の前で
質問をするのもハードルが高いものです。



■ゆえに、

質問者がなんとか言葉にした質問に対して
「なんかコレじゃない感」があったとしても、
大丈夫です、と答えるしかない、
となるように思います。



■そんな風に、

研修講師にとって、
”質問がを頂いた瞬間”とは、


『講師が試される瞬間』


である、と思うのです。



■そして、その瞬間に対して
どのように参加者に向き合うのか?

モヤっとした空気が流れたときに無視して、

「大丈夫なのですね。
 では次にいきましょう」

と見て見ぬふりをすることもできます。
しかし、それはバレるのです。

逆に、

「なんとなく、まだ気になることがあるようですが、、、
 いかがですか??」

と掘り下げることもできます。


■前者を選べば

とにかく研修をスケジュール通りに
前に進めることはできますが、
”逃げた感”が伝わるでしょう。


後者を選べば

”参加者に対して誠実に相対し
 勝負しているスタンス”

を伝えて信頼獲得につながることもありますが
勝負に失敗すれば、

”ますます沼にハマり、失態を晒してしまう”

という可能性もあります。



■、、、とつらつらと
講師を取り巻く状況や葛藤について
言葉にしてみましたが、

何が言いたいかというと

”「質問の瞬間」にこそ
 講師の”誠実さ・意図・力量”が試されている”
 
ということです。


■特に、

自分でも完璧ではない、
まだわかっていないこともある中で、

その質問に答えることは
時に難しく、焦りを生み出します。


ゆえに

短期的には自分が今のもてるものを
ごまかさずに誠実に対峙すること。

中長期的には自分がそれらの質問に対して、
いつ何時も的確に答えられるプロフェッショナルになるために
学び続けること、、、

そんなことの大切さを、
昨日の研修を通じて感じた次第でございます。


■先日の研修において、

いただいた質問に
的確に回答できなかった人からの
アンケートの講師評価の項目が

「講師の説明はわかりやすかったですか?」 
→ 6:どちらでもない

と回答された反省として
振り返ってみた、の巻ででした。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。

==========================
<本日の名言>

人の言葉は善意にとれ、
そのほうが5倍も賢い。

シェイクスピア
==========================

【編集後記】
キャリアコンサルタント試験まであと18日。

今日は大学院関連の事業承継の勉強会でした。
飲み会があって、だいぶ遅くなってしまいましたが
非常に学び深き時間でございました。


【メルマガのご感想について】
メルマガのご感想は、このメールに直接ご返信いただければ紀藤にのみ届きます。
どんなことでも、お気軽にご連絡くださいませ。
皆さまのメッセージが励みになります!

■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■
 メルマガ「カレッジサプリ」公式サイト https://www.courage-sapuri.jp/
 ★バックナンバーはこちらから読めます★  https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/
■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■

【メルマガ登録・解除について】
※メールアドレスの変更について
 ⇒「現在のメールアドレスの配信停止」→「新アドレスでの登録」にて
   ご対応お願い申し上げます。
※メルマガのご登録はこちらから
 ⇒ https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=HSfoIRnMfw
※メルマガの配信停止はこちらから
 ⇒ https://1lejend.com/stepmail/delf.php?no=HSfoIRnMfw