---------------------------------------------------------------------------
皆さまの1日を5%元気にするビジネス系メルマガ『カレッジサプリ』
---------------------------------------------------------------------------
令和5年1月18日(第3253号)
変幻自在のキャリア ープロティアン・キャリアー とはなにか(前編)
株式会社カレッジ 紀藤康行
---------------------------------------------------------------------------
【メルマガ「カレッジサプリ」
ぜひお友達にも教えてあげてください(ご登録はこちら↓↓)】
https://www.courage-sapuri.jp/
------------------------------------------------------------------------------------
◎本メールマガジン(カレッジサプリ)は、
外資系教育会社を経て、
人材開発・組織開発の会社を経営する著者が、
世界の名著や理論、体験談を元にした
「人生にちょっと役立つ考え方」を通じて、
------------------------------------------------
皆さまの1日を5%元気にする
------------------------------------------------
ことを目的とし、3200日以上にわたって毎日お届けしている、
500社3000名以上が購読するビジネスメルマガです。
熟読するも読み流すも、ご自由な形でご活用下さい。
★紀藤康行プロフィール
https://www.courage-sapuri.jp/profile/
--------------------------------------------------------------------------
(本日のお話 1954字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
さて、本日のお話です。
本日も引き続き、
「キャリア」についての学びを、
皆様におすそ分けさせていただければと思います。
本日は、
『プロティアン・キャリア』
(=変幻自在のキャリア)
がテーマです。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは、
【変幻自在のキャリア ープロティアン・キャリアー とはなにか(前編)】
それでは、どうぞ。
■ギリシャ神話に
「プロテウス」という神様がいます。
プロテウスは
火にもなり、
水にもなり、
何にでも変幻自在に
姿を変えることができました。
そこから転じて、
社会や経済の変化に対応しながら、
自らを変えていくことができるキャリアを
『プロティアン・キャリア』
と、ダグラス・ホールは名付けました。
いわゆる、
「キャリアにおける自律」と近い考え、
ともいわれています。
■さて、
なぜこの考えが
注目されるようになったのでしょうか?
実は、この考えが出てきたのは、
1980年代の産業社会における
構造変革が背景にあります。
”個人と会社組織の心理的契約が
「従来の長期にわたる関係」から、
「短期的な、貢献と利益による関係」へと変わったから”
であるといいます。
■心理的契約とは、
「暗黙の期待」を意味します。
これまで従業員は会社に対して
「長く雇ってくれること」を暗に期待し、
会社は従業員に
「長く雇用し続けること(終身雇用)
その代わり転勤や異動を受け入れること」を
暗に期待していました。
そんな、お互いへの
「暗黙の期待」がこれまではあったのが、
”終身雇用はもう無理”
となったことにより、
長期での関係ではなく
短期的な「貢献と利益」という
暗黙の期待に代わって行った、
というわけです。
もちろん、上記は
米国における変化であり、
日本と同じとは言えません。
ただ、同じ流れの線上にはいる、
といってよいかと思います。
■これはいわゆる、
「100年時代」とも言い換えられる話かと。
組織の寿命よりも
個人のキャリアの寿命の方が長くなった、
そんな今の時代だからこそ、
「個人が変わり続けること」
が求められているし、
そうしたほうが生き残る可能性が
高くなっていく時代でもある、
ともいえそうです。
そしてそのために役立つ考え方が
「プロティアン・キャリア」
と言う、そんなお話です。
■ちなみに、
この考え方を提唱した
ダグラス・ホールの理論の軸には、
以下の2つがありました。
1)キャリア発達の最終的な目標は”心理的成功”である
2)キャリアは”人間関係における相互学習”の中で発達していく
とのこと。
※引用:渡辺三枝子(編著)(2018)『新版 キャリアの心理学[第2版] キャリア支援への発達的アプローチ』.ナカニシヤ出版 p.181
■まず1)ですが、
キャリアの目標は
心理的成功、と述べています。
つまり、
「あくまでも本人が
自分自身でキャリアで成功したと思えること」
と言っている点が特徴です。
しばしば、
”キャリアアップ”という言葉が
転職市場で使われることがあります。
これは能力を向上させ、
経歴を高めることを意味しますが、
必ずしもキャリアの成功を意味しません。
(これはコンサルが作った造語で
そもそもキャリアの研究に
キャリアアップという考えはない、
と聞いたことがあります)
市場の中でいう
履歴書に書ける経歴を高めたとしても、
それが本人にとって、
”成功”と言えるかどうかはわかりません。
■ホールの理論では、
キャリアの心理的成功とは
1,キャリアにおける使命と自信を通じた目的意識に動機づけられ、
(これこそが自分がやるべき仕事である、と思えること)
2,そのための努力を通じて、
3,その結果としての心理的成功、そして客観的成功を得ること、
としています。
「あくまでも、成功の基準は
自分の内側にある」
このことが重要なのですね。
■そして、2)の
”キャリアは人間関係における
相互学習の中で発達していく”
についてですが、
「相互学習」という考えも特徴です。
例えば、
上司と部下という関係。
これは部下だけが、
上司から学ぶだけではなく、
上司も部下との関わりの中で、
自らのマネジメントのあり方などを
相互に学んでいきます。
あるいは、
同僚から学ぶということだってあるし、
組織外の学びの場から
学ぶことも大いにあります。
人は人から学び、
そしてキャリアを発達させていくのです。
■「プロティアン・キャリア」を取り巻く
ホールの理論をまとめますと、
1)産業社会の変化とともに
会社と個人の心理的契約が変わった世の中で
2)キャリア発達の最終目標である
「個人の心理的成功」を達成するために
3)人間関係における相互学習を含めて
自らを発達させていく
というお話でした。
■では実際に、
このプロティアンキャリアを
促進させるためにどのような要素が必要なのか。
このことについては
明日に続けたいと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
==========================
<本日の明言>
怠慢は魅力的に見えるけど、
満足感を与えてくれるのは働くことよ。
アンネ・フランク
==========================
【編集後記】
キャリアコンサルタント試験まであと46日。
昨日は午後から急にまた体調が崩れて
39度近くまで発熱しておりました。。。
(胃腸系の風邪だったようす)
年末年始のコロナ罹患に加えて、
この1月は何かある、、、と
思わずにはいられない今日この頃。
健康は、本当に大事です(切実)。
【メルマガのご感想について】
メルマガのご感想は、このメールに直接ご返信いただければ紀藤にのみ届きます。
どんなことでも、お気軽にご連絡くださいませ。
皆さまのメッセージが励みになります!
■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■
メルマガ「カレッジサプリ」公式サイト
https://www.courage-sapuri.jp/
★バックナンバーはこちらから読めます★
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/
■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■
【メルマガ登録・解除について】
※メールアドレスの変更について
⇒「現在のメールアドレスの配信停止」→「新アドレスでの登録」にて
ご対応お願い申し上げます。
※メルマガのご登録はこちらから
⇒
https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=HSfoIRnMfw
※メルマガの配信停止はこちらから
⇒
https://1lejend.com/stepmail/delf.php?no=HSfoIRnMfw