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令和4年12月15日(第3220号)
あなたは何秒黙っていられるか ー「沈黙」に強い国と弱い国ー
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 1470字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日はお仕事を午後休みし、
大学院の論文を書いておりました。
もう少し、頑張りたいと思います。
*
さて、本日のお話です。
現在、論文では
「コーチングスキルの獲得プロセス」
として分析をしているのですが
その聴く力の中に
『沈黙』
というスキルがあります。
これはコーチング心理学で、
コーチングやカウンセリング等で
共通のスキルとして認識されているものです。
この『沈黙』について、
興味深いお話が書籍に紹介されていましたので
本日はそのお話について、
皆様にご共有させていただければと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは
【あなたは何秒黙っていられるか ー「沈黙」に強い国と弱い国ー】
それでは、どうぞ。
■話をするときに「間」は大事です。
「間」が開きすぎると
なんとなく気まずい空気になりますし、
かといって「間」がまったくないと
本当に言いたいことが
言い出しづらくなることもあります。
■この「間」すなわち
『会話における沈黙』
について、
書籍『LISTEN』(著:ケイト・マーフィー)にて
面白い話が紹介されていました。
”「沈黙」への耐性は
どの国が一番強いのか?”
というお話です。
果たして、日本は「沈黙」に対して、
どのような捉え方をしているのでしょう。
気になるところです。
以下、本書より
内容をご紹介させていただきます。
■まず、
”「間」が最も少ない文化”
は欧米文化に所属する人々だそうです。
英語で会話に間が生まれることを
「Dead air(死んだ空気)」というそうで、
英語の会話に見られた沈黙や話を
グラフに落としたところ
”ー1秒~~+1秒の間に
大きな釣鐘曲線が出来ていた”
とのこと。
つまり、
「ー1秒」は誰かが話し終わる前に
誰かが話し始めていたことを示し
「+1秒」は誰かが話し終わって
一秒以内に次の人が話し始めることを表します。
アメリカ、カナダ、
オランダ、ドイツなどは
このような傾向があるそうです。
■一方、
”「間」が最も長い文化”
とは、そう、我々日本です。
日本人は
アメリカ人が我慢できる長さ(4.6秒)よりも
倍近くの時間(8.2秒)耐えることが示されたそう。
フィンランドも沈黙を心地よく
感じる傾向があるそうです。
このように文化によって
沈黙への耐性に違いがありますが
いずれにせよ基本、
「沈黙」とは一定の時間を超えると
居心地がよくないものであると認識される傾向が
多いようです。
■しかしながら、
先日、コーチング研修で
あるリーダーの方が、
こんなお話を聞かせてくれました。
それは
「これまで自分がこうしたほうがいい
ああしたほうがいいとアドバイスをしていた。
それで、メンバーが全然意見を出してこないので、
考えられない子なんだ、と思っていた」
ただ、聴くことが大事と聞いて
「ちょっと考えてみて。
2分黙ってるから」
と行ったら、2分後には
そのメンバーなりの答えを整理して
話をしてくれた、、、
そんなお話でした。
■思うのですが、
誰もが卓球のラリーのように
早くスピード感があるテンポで
話ができる、あるいはしたいとも
限らないと思うのです。
そのテンポは、国ごとに違い
例えばフィンランドでは沈黙や間を
心地よく感じるというように、
相手にあった”間”の取り方も、
あると思うのです。
■聞けない場合は、
本当は考える時間があれば考えられるのに、
その”間”を恐れた上司なり先輩なりが
口を挟むことによって生まれると感じます。
答えを出せるはず、
持っているはずと思い、
あえて「沈黙」を受け入れること。
そういったパターンを持つことで
間接的にリーダーはチームの主体性を
高めることができるのかもしれない、
日本人は、間に強い文化とのことで、
それを上手く活かすことも
”強みを活かす”ということで
有用なのではなかろうか、、、
そんなことを思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
知る者は言わず 言う者は知らず
老子
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【編集後記】
今年の大きな仕事はおおよそ片付いたので、
後は、期末の処理や論文に集中したいと思います。
そんな横でもうすぐ2歳になる息子がバスにハマっておりますが
なぜ、車輪があるものでもバスなのか、、、そのメカニズムが
非常に気になるところです。不思議。
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