配信日時 2022/10/16 08:41

今週の一冊『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う』【カレッジサプリ】

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令和4年10月16日(第3160号)


今週の一冊『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う』


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2052字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日土曜日は、午前中大学院。
午後から、近くの公園に子供を連れて
遊びに行っておりました。

過ごしやすくて、気持ちの良い秋ですね。



さて、本日のお話です。

毎週日曜日はお勧めの一冊をご紹介する
「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は、

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『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う』

坂本貴志/著、(講談社現代新書) 
https://www.amazon.co.jp/dp/B0B8Z268P6/ref=cm_sw_r_tw_dp_88NRC8VC4HVEJR3E7AK9

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です。



■「定年後」について、

少なくない方が、
漠然とした不安を抱えているようにも
感じるこの頃でございます。

人生100年時代
定年の延長、

それに伴う
老後2000万円問題、

年金給付の繰り上げ、
後期高齢者の医療費引き上げ、


、、、こうして不安な要素を並べると
ずーんと、重たくなってしまうような
そんな気持ちもしなくもないです。



■よって、最近は

”定年後どうするか”を
テーマにした書籍や

”キャリアにおける見通し”について
考えさせる書籍が、

比較的増えてきたように感じます。



■とはいえ、実際のところ、

「定年」に向かって、

・私達は仕事に対して姿勢が
 どのように変わっていくのか

・必要なお金はどうなっていくのか

そして、

「定年後」は

・仕事に求めるものは
 どのように変化するのか
  
・仕事はどのようなものが
 傾向として多いのか

などは、あまりわかっていない、
ということもあるかもしれません。


ゆえに、漠然とした不安感が先行している、
そんな結果になっている場合も、
往々にしてあるのでしょう。



■さてそんな中、
今回ご紹介させていただく、


書籍『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う』


では、

リクルートワークス研究所
「全国就業実態パネル調査」を用い、
定年後の実情を統計手法で明らかにしていきます。


およそ5万人の調査対象者に対する
大規模なパネル調査豊富なデータですので、
公的統計に準拠するレベルの調査ということで、
信頼性も高いといえそうです。



■その中でわかったことが
なかなかに興味深く、

なるほど、、、と思わされると同時に

実はそんなに定年後をいたずらに
不安に思う必要もないのではなかろうか、

そんな希望も感じた内容なのでした。


内容はぜひ、
本書をご確認いただければと思いますが

例えば

・50代で仕事の意義を見失うが
 70代になると、多くの人が仕事に満足している

という、定年後に仕事の意味が
再定義されるような動きがあること、


あるいは、
これからの未来を予測したときに、

地域を支える販売員、
宅配スタッフ、サービスの提供者などは 
「小さな仕事」として社会を支えており、

それの労働に関わることも、
現実として必要であり、
かつ幸福度も高める施策となりうるのでは、

と著者は提案しています。




■書籍では、

前半は「定年前後のデータの紹介」、
後半は「小さな仕事の意義」

という構成になっていますが、

前半を読んでいただくだけでも、
なるほどなあ、と客観的な視点を
得ることができるのでは、

と思います。


以下、書籍のご紹介です。

(ここから)
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年収は300万円以下、本当に稼ぐべきは月10万円、

50代で仕事の意義を見失う、
60代管理職はごく少数、
70代男性の就業率は45%、
80代就業者の約9割が自宅近くで働く

……知られざる定年後の「仕事の実態」とは?

漠然とした不安を乗り越え、豊かで自由に生きるにはどうすればいいのか。

豊富なデータと事例から見えてきたのは、
「小さな仕事」に従事する人が増え、
多くの人が仕事に満足しているという「幸せな定年後の生活」だった。

日本社会を救うのは、「小さな仕事」だ!


【目次】
第1部 定年後の仕事「15の事実」
事実1 年収は300万円以下が大半
事実2 生活費は月30万円弱まで低下する
事実3 稼ぐべき額は月60万円から月10万円に
事実4 減少する退職金、増加する早期退職
事実5 純貯蓄の中央値は1500万円
事実6 70歳男性就業率は45.7%、働くことは「当たり前」
事実7 高齢化する企業、60代管理職はごく少数
事実8 多数派を占める非正規とフリーランス
事実9 厳しい50代の転職市場、転職しても賃金は減少
事実10 デスクワークから現場仕事へ
事実11 60代から能力の低下を認識する
事実12 仕事の負荷が下がり、ストレスから解放される
事実13 50代で就労観は一変する
事実14 6割が仕事に満足、幸せな定年後の生活
事実15 経済とは「小さな仕事の積み重ね」である

第2部 「小さな仕事」に確かな意義を感じるまで
事例1 再就職先で一プレイヤーとして活躍
事例2 週末勤務で会社を支える
事例3 包丁研ぎ職人を目指して独立
事例4 近所の学校で補助教員として働く
事例5 同僚、患者とのやり取りを楽しむ
事例6 幕僚幹部から看護師寮の管理人に
事例7 仕事に趣味に、人生を謳歌する

第3部 「小さな仕事」の積み上げ経済
1.定年後も働き続ける人に必要なこと
2.高齢社員の人事管理をどう設計するか
3.労働供給制約時代における経済社会のあり方

※Amazon本の紹介より
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)


一つの切り口でありますが、
定年後についてご興味がある方には、

具体的に未来を創造する上で
役に立つ一冊かと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<今週の一冊>

『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う』

坂本貴志/著、(講談社現代新書)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0B8Z268P6/ref=cm_sw_r_tw_dp_88NRC8VC4HVEJR3E7AK9

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【編集後記】
この本を読みながら、「拡大していく」のではなく
「自分のペースで豊かに過ごす」ことの大切さを、
改めて考えさせられたようにも思いました。
大切な視点だな、と思います。


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