配信日時 2022/09/14 09:22

「自分なんて大したことない」は強みになる ~「インポスター症候群」の論文より~【カレッジサプリ】

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令和4年9月14日(第3128号)


「自分なんて大したことない」は強みになる ~「インポスター症候群」の論文より~


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 1568字/読了時間2分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日はコーチングの2件の実施。
その他アポイント2件など。



さて、本日のお話です。

周りから見ると優秀なのに、
”自分なんて大したことないです・・・”
と自分のことを過小評価してしまうことを

『インポスター症候群』 と言います。


今日はこのインポスター症候群のお話について
2022年9月号のハーバード・ビジネス・レビューにて
「インポスター症候群は強みになる」という記事があり、
興味深いものでしたので

本日はこの内容についての学びを
皆様にご共有させていただければと思います。

それでは、早速まいりましょう!

タイトルは



【”自分なんて大したことない”は強みになる ~「インポスター症候群」の論文より~】



それでは、どうぞ。



■インポスター症候群。

曰く、

”自分の達成を内面的に肯定できず、
自分は詐欺師であると感じる傾向であり、
一般的には、社会的に成功した人たちの中に多く見られる。
 
 ペテン師症候群、もしくはインポスター体験(impostor experience)、
 詐欺師症候群(fraud syndrome)とも呼ばれる”

とのこと。

(Wikipediaより)



■1978年に心理学者のポーリン・R・クランスと
スザンヌ・A・アイムスによって命名されたこの症候群。

これに当てはまる人は、以下の特徴を持つそうです。

・能力があることを示す外的な証拠があるにもかかわらず、
 自分は詐欺師であり、成功に値しないという考えを持つ。
 
・自分の成功は、単なる幸運やタイミングのせいとして見過ごされるか、
 実際より能力があると他人を信じ込ませることで手に入れたものだと考える。
 
・特にインポスター症候群は、特に社会的に成功した女性に多いとされる

だそう。

ちなみに、この特徴(インポスター的な思考)は

”不安を感じたり、
 自尊心を低下させたりするので、
 望ましくないと考えられている”

ため、”症候群”という名称にもなっているようです。

しかし、実際には病理ではなく、
ネガティブな影響は確認されていません。

しかし名前の影響は大きく、現実に対して
「負のレッテルが貼られている」
とも言いかえることもできそうです。



■さて、冒頭でご紹介した

『インポスター症候群は強みになる』バシマ A・テュフィク
(ハーバード・ビジネス・レビュー 2022年9月号)

では、2つの調査と実験を行ったところ
そのタイトルにもある

「インポスター症候群は強みになる」

ことを一つの結論として述べています。


どういうことかというと、
インポスター的思考には、
以下のようなプラス面があるそうです。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<インポスター的思考の強み>

1)人間関係の能力が高い

・人間関係はキャリアの成功の重要な要素である。

・ある研究では、インポスター的な思考に頻繁に陥る研修医は、
 患者との繊細なやり取りが得意で
 患者から対人スキルを高く評価されていた。
 
・別の研究では、インポスター的な思考の傾向が高い求職者は、
 面接前の雑談でより多くの質問をして、
 採用担当者から人間的スキルが高いと評価されていた
 

2)他者志向である

・他人の知覚や感情に敏感で、そのため好感を持たれる。
 またインポスター的な思考がパフォーマンスを低下させることはないとされる。


※参考:『インポスター症候群は強みになる』バシマ A・テュフィク
(ハーバード・ビジネス・レビュー 2022年9月号)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

とのこと。

インポスター的思考は
相手の感情や知覚に敏感。
繊細なやり取りが得意。

感情的な言葉に言い換えると
「優しさ」を持つと言えるのかも、、、
と私は読みながら感じておりました。



■さて、ここから思うこと。

それは

ある側面からみると
「自信がない、自分を低く見がち」という
ネガティブな要素だとして

別の面から見れば
「人間関係の能力が高く、他者思考である」という
ポジティブな要素に捉えることができる、

という『視点の変化』の大切さです。



■名前が与える影響は大きいです。

自尊心が下がる、詐欺師と思ってしまう、
そこに加えて、症候群、とか言われてしまうと、
特にネガティブな色合いが濃くなります。


ただ、そもそもの性格的な色合いを持つ特性に
強い弱いとか、優劣などはありません。

環境との組み合わせ、
期待されている役割との組み合わせによって、
望ましいとされる結果を出しやすい or 出しにくい
という”違い”だけともいえます。


大胆である = リスクに鈍感
慎重である = リスクに敏感

とも言えるし

大胆である = チャンスを捉えやすい
慎重である = チャンスを捉えづらい

ということもできます。

そしてそれはその特性をどの文脈で
どう発揮するかによって社会的な評価が分かれる、
ということに過ぎない、とも言えそうです。



■そういった意味で、

「自分なんて大したないです」と感じる
インポスター的思考についても

それは人間関係面においてはプラスの側面がある、と捉えることで、
インポスター的思考を重たく感じているとしても
心が少し軽くなり、楽になるのかもしれません。

ということで、上下左右、
様々な視点から物事を捉えること、
大事ですね、というお話でした。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

自分がみにくいアヒルだと思っていたころは、
こんなにたくさんの幸せがあるなんて、思ってもみなかった。

アンデルセン

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【編集後記】
私も「自分なんてマジ大したことない」と言いがち。
そして周りから「いやいや、そんなことないですよ」と言ってもらいますが、
インポスター的思考に思考にあてはまるな、と思いました。

ただし社会的に成功している(この定義も曖昧ですが)
といえるレベルでもないので、インポスター症候群ではない、
という結論に今のところなっております。


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