配信日時 2022/09/13 01:31

身近な人の話ほど、聞いていない【カレッジサプリ】

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令和4年9月12日(第3126号)


身近な人の話ほど、聞いていない


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2053字/読了時間3分)


■こんにちは。紀藤です。

ここ最近、大学院の研修でも、
また企業向けの研修でも
「コーチング」をテーマにして掘り下げています。

ただ、コーチングも理論よりも、
実践で役に立ついうほうが進んでいる気がしており、

「心から聞く」

ということの価値は、
数字では測れない力があるようにも感じます。

そう思ったのは、

『LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる』
ケイト・マーフィ (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/B099582LR7/ref=cm_sw_r_tw_dp_CCWP4TTKB5JJ0V45DNC6

の書籍を読み進めていて、
特に強くそう思うようになりました。


今日はこの本からの気付きについて
皆様にご共有させていただければと思います。

それでは参りましょう。

タイトルは



【身近な人の話ほど、聞いていない】



それでは、どうぞ。



■少し前に大学院の先輩にあたる人が

「組織開発に携わる人は、

 自分自身や、自分のチーム、
 自分の家族などと向き合えているかを
 
 自らに問う必要があると思う」

と言っていたのが記憶に残っています。



■毎回コーチングなどに触れたり、

あるいはその理論なり実践なりを
語る立場になるときに思うのが、

「自分は本当に心から
 傾聴なりをできているのだろうか?」

ということ、

非常に身につまされますし、

出来ているかと言えば、
全然出来ているとは思えない

というのが正直なところです。



■そんな中で、上述の

「聞くこと」に関する書籍
『LISTEN』を読み、その中の一節に
しばし考えさせられました。

こんな内容です。

(以下引用です)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

見知らぬ人の話よりも、
愛する家族の話の方がちゃんと聞けるものだと思うでしょう?
実は、逆であることが多いのです。

(中略)

私がコシェ(カップル向けのグループセラピーの権威であり心理学者)に
会いに行ったのは、人はなぜパートナーに話を聞いてもらえないとか、
理解されていないと感じるのかを探るためでした。

コシェの答えはかなりシンプルで、
”つきあいが長くなると、互いに相手への好奇心を失いがち”だから、
というものでした。

必ずしも思いやりがないからではなく、
単に相手を知っていると思いこんでいるのです。

耳を傾けないのは、相手が何を言うか
自分にはもうわかっていると思うからです。

※引用:『LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる』
ケイト・マーフィ (著) P93

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)



■これを見て思ったことは、

仕事なり、よそ行きモードのときは、
相手の話を聞くことはできるけれど、

身近な人(パートナーとか家族)になるほど、
自分も聞けていないな、、、

ということでした。



■その理由は、

本当に真剣に聞こうと思うと

相当に体力を使う、とか、
急にモードを変えるとちょっと照れくさい、

などもある気もします。

しかし、

「組織開発に携わる人は、

 自分自身や、自分のチーム、
 自分の家族などと向き合えているかを
 
 自らに問う必要があると思う」

という言葉が頭をよぎり、
妻に上記の話を出してみて、
夕食時に聞いてみたのでした。



■「身近な人ほど
 好奇心を失っていると本でいうけど、
 この話どう思う?」

対して妻は、

「それはあると思う。
 特にやすさん(紀藤のこと)は私に対して、
 そういうところがあるのでは、と思う」
 
と語りました。


それに対して、

「確かに長くいるし、
 一緒に働いてもいるし、
 なんとなくだいたい知っている気がするから、
 以前に比べると、それはあるかもしれない。。。」
 
と失礼だとは思いつつ、
表面的に流すのもどうかと思い、
思ったことを話します。


そして返す言葉で妻いわく、

「でも、心の中で起こっていることは
 わからないよね」
 
とのこと。


うーん、確かにそうだ。

そんなことを思いつつ、

その後、とはいえ自分はこうも思う、
対して、こんなことも思う、、、

などと諸々やり取りをして、
一旦終了をしたのでした。



■何か結論めいたものが
出たわけではないですが、

一つ思ったことは


『お互いの心の内側は変わっていくし、
 わからないものであり、ゆえに、
 
 定期的に調律するように
 今思っていることを語り合う必要はある』
 

ということでした。


長く生活をしていても、

もうちょっとこうしてほしかった、
本当はこう関わってほしい、
こういうことはやめてほしい、

等を、真面目に語り合う場面を
意識して作らならなければ、

お互いが受け取れる形で
向き合う機会は少ないように思います。


表面的な行動の修正を求めるだけではなく、

なぜその行動を自分がしているのか、
あるいは是正するにしてもできないのか、

は深い部分が関わっています。


ゆえに立ち止まって向き合わないと
理解し合うことは難しいのだと、
改めて思ったのでした。

(立ち止まって語っても難しいですが)



■、、、と、


「組織開発実践者たるもの
 自分と自分の家族に向き合うのが大事」
 
からの

「LISTEN 聞くことの大切さ」

を経て、家族内対話をしてみて、


”身近であるほど好奇心を失いがちだが
 心の中は変わっていく。
 
 そして語り合わなければ
 ズレが大きくなることもありうる”


そんなことを考えさせられた次第です。

答えがすぐ出るわけではないけれど、
聞くことを通じて、何か見えてくるものはある、

そんなことも思った次第。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

王国を統治するよりも、
家庭内を納めることのほうがむずかしい。

モンテーニュ(フランスの思想家)

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【編集後記】
色々書きましたが、基本平和でございます。


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