配信日時 2022/09/08 09:43

他者に刺激を受けつつも、自分の物語を生きる【カレッジサプリ】

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令和4年9月8日(第3122号)


他者に刺激を受けつつも、自分の物語を生きる


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2245字/読了時間4分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。
またコーチングの実施。

夜は、以前通っていた
英語塾の恩師を偲ぶ会でした。

当時の英語塾のメンバーの
数年間の歩みを聞きながら

実に多彩かつ幅広い挑戦と
人生の軌跡を聞いた1日で実に刺激的でした。




さて、本日のお話です。

「外部の人と会うこと」は
実に刺激になります。


他者と会うことで
脳内に発生するのが
良くも悪くも”比較”であり、

自分自身の能力・考え方・価値観などを省みて、
時には”揺らぎ”が生じます。

今日はそんな体験の中から思ったことについて
言葉にしつつ、気づきを共有させていただきたいと思います。

それでは、まいりましょう!

タイトルは



【他者に刺激を受けつつも、自分の物語を生きる】



それでは、どうぞ。



■毎日の生活の中で、

「良くも悪くも、
 人と自分を比較する」

という心理が働く、
というのはお伝えした通り。

多分、それは私(紀藤)だけではなく、
多くの人にとっても、大なり小なりあるのでは、

と思っています。



■人と比べること
(=社会的比較、といいます)

は時に悪影響を与えるとされます。

誰かの作った基準で比較すると
上にはいくらでも上がいるわけであり

「誰かと比べて、
 劣等感や優越感を感じていても、
 さほどいいことはない」
 
というのが原則かと思います。
なのに、不思議なもので、
どこかでなんとなく比較しているという、
謎の思考が回ることもしばしば。

手放したい気もしますが、
最近は、そんなものなのかな、
とも思いつつあるこの頃。



■そしてそんなことを感じたのが、
昨日の英語塾の会合でありました。

外の世界に出ると、
時に刺激的な人に出会います

例えば、

・自分の想像を遥かに超える規模で仕事をしている

・尋常じゃなく高い志を持ち、行動をしている

・自分では取れないリスクの中で、新しい挑戦をしている
 
などなど。

そんな人を目の当たりにすると
自分の中で内省が起こります。

「自分は、どういった
 働き方・生き方をしたいのだろうか」

「自分は、このエピソードに
 なぜ憧れを感じているだろうか」

「こんな才覚は自分にないとしても、
 自分はどこまで、何を目指していきたいのか」

というように。



■他者と出会うことは、
比較を生み出し、自分に揺らぎを
与えてくれます。

それは、ちょっと疲れる気もしますし
また、ネガティブな側面もあるかもしれませんが、

使いようによっては、
自分自身を再考させてくれるきっかけになる、
とも感じます。


■少し話が脇道にそれますが、
「能動的惰性」という言葉があります。

その意味は

”環境が変化しているのにもかかわらず、
 過去に成功した手法に頼り、
 それをさらに強化して対処しようとする性向”

とのこと。

「自分の居心地のよい世界」で生きていると、
その限定された世界の中で、自分はうまくやっていると感じがち。

でも実は”省エネ”モードで、
同じやり方をぐるぐるとやっているだけで、
外界に出てみると時代遅れのやり方だった、
なんてこともままあるものです。

それは、時に自分の未来と可能性に対して、
力を尽くしていない、ということにもなりえます。


格言を引用すると、

『人というものは、自分自身より高く、
 優れた物差しや手本を見つめる心がない限り、
 決して、自分を変えようなんて思いもしない』
(トライオン・エドワーズ/神学者)
 
ということかと。



■一方、比較による
「まだまだ感」のみにとらわれると
社会的比較の負の側面だけ現れてしまいます。

よって、

『他者から刺激を受けつつも、
 自分の物語を生きる』
 
 
こと、だと思います。

誰からか刺激を受けたとしても、
現実問題、その人と自分は違います。
持っている能力も違えば、考え方や価値観も違う。

これまで数十年間生きてきた文脈も違うので、
同じような物語を生きることはできません。

格言でにいえば

『ただ自分自身であることに満足し、
 比較したり競争したりすることがないのであれば、
 すべての人が君を尊敬するだろう』
(老子/古代中国の思想家)

ということかと。



■これまた話が少し展開しますが

先日、自分が尊敬をしている年上の友人の方で
京セラにご縁があられた方が、こんなお話を聞かせてくれました。

先日ご逝去された
日本に多大な影響を残された稲盛さんが
語っていたというお話です。

いわく、ビジネスにおいて、
日本の歴史に残るような偉業をなされても、
稲盛さんご本人は、

「自分がたまたまこの役割を担っただけで、
 別に他の人でも良かった」

と語っていたそうです。


■才覚があり、情熱もあり、
実行もできて、なおかつ成功できる人は、
ごく一部にはなるのは現実だと思います。

また現実問題、
やはり才能や能力の違いはあります。
ゆえに、それぞれの器量に基づいた

”自分の照らせる範囲”

はやはりある程度の幅はありこそすれ
人によって違っていることは否めません。


そこには違いがあり、どうしても
社会的な基準の上では、優劣がつくように見えますが、

こと「自分の中での物語」すなわち
個人のキャリアや幸福度を相対的に見る上では
いいも悪いもない、とも思えます。


大きく全体を照らせる人もあれば、
自分なりに四隅を照らす一燈照隅の人もいますが

自分なりに最大出力で
周りを照らすことを通じて、

そして以前よりも自分も周りも含めて関わる人に
より多くのプラスのものを残せるとしたら
それは一つの成功の物語と言えるのかもしれない

そんなことを思ったのでした。



■と、長々と書いてしまいましたが、

人と出会い、刺激をうけ
人と比較しつつも、人と比較しない。

そんな矛盾を抱えつつ、
高い次元で統合することが大切なのかもな、
などと思った、というお話でした。

ということで、

【他者に刺激を受けつつも、自分の物語を生きる】

ように日々歩みを重ねたい、と思った次第です。

長文、最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

人というものは、自分自身より高く、
優れた物差しや手本を見つめる心がない限り、
決して、自分を変えようなんて思いもしない。
(トライオン・エドワーズ/神学者)

ただ自分自身であることに満足し、
比較したり競争したりすることがないのであれば、
すべての人が君を尊敬するだろう
(老子/古代中国の思想家)

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【編集後記】
自分の内面を言葉にするのは、改めて難しいと感じております。
自分の中の何を切り取って、何を語るのか、何を語らないのか。
言葉にするというのは、難しいです。

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