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令和4年8月19日(第3102号)
「片付けない妻と私」の理由をシステム観点で見てみた
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2356字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は4件のアポイント。
また夜はシステムコーチング仲間との懇親会でした。
活躍している仲間の話を聞くと、大変刺激になります。
やる気をもらった1日でした。
*
さて、本日のお話です。
抽象的なお話になるのですが、
システムコーチングの考え方で
”システム(チームや組織)が
その役割を生み出している”
というものがあります。
ん。なんのこっちゃ、、、と
思われたかもしれませんが、
今日はそんなお話に関して、
私の家庭のエピソードを絡めつつ
気付きと学びの共有をさせていただければと思います。
それでは参りましょう。
タイトルは、
【「片付けない妻と私」の理由をシステム観点で見てみた】
それでは、どうぞ。
■誰かが行動をするのを目にすると
”「その人」がそうすると決めた”
とその行動の源を
”特定の個人”に求めることが
ほとんどではないかと思います。
例えば、職場の会議で、
”いつも批判的な発言をする”
という行動をとる人がいたら、
「その人自身」に理由を求める、
ということ。
あの人は厳しい視点の人だからね、とか
ネガティブな人だからね、とか、
批判的な人だからね、
、、、そんな言葉や思いがあるとしたら
その行動の発生源を”個人”に求めている、
となるかと思います。
■当然ながら、
行為の主体は他の誰でもない「その人」です。
その人がやってるんだから、
その行為の起点もその人。
ごく自然といえば自然です。
でも、「システム」という視点から見ると
少し違った捉え方もできるかもしれません。
■ちなみに、
”システム”とは、
バラバラと存在した個の塊ではなく
それぞれが有機的に繋がり合う、
相互作用を与え合う構造体のようにみなす考えです。
(厳密な定義ではなく、私の理解で言葉にしています)
*
例えば、「自動車」もシステムです。
車軸が曲がったまま走り続けると、
車体の他の部分にも支障が出ます。
あるいは「人体」もシステムです。
人の身体も、かみ合わせが悪いと、
それ首の筋肉に影響を与え、肩→背中→腰へと影響を与え
姿勢が悪くなる、体調不良になったりします。
また「ミニトマト」もそう。
(我が家で育てておりますが)
実を残すために、苗の中で栄養の送り先に優先順位をつけ、
時に他の枝葉を枯らせたりもします。
全体が統合されており、まさに”システム”です。
■と、いうように、
”システム”と考えた時に、
特定の”ある行為”も、
違った見方をすることができるのでは?
ということ。
ミニトマトの枝が枯れる(意図的枯らす)など、
その枝という個の部分だけで見れば、
不合理極まりないものですが、
全体をシステムとしてみると、
実に合理的かつ、計算されて、
その現象が起こっていることに気がつくものです。
■そうした視点を、先程の
”いつも批判的な人”
でみてみると、どうでしょうか。
組織において例えば、
”いつも批判的な人”がいたとして、
それをシステムが生み出した役割、
と見なしたとすると、何が見えてくるだろうか。
もしかすると、無意識的に
「そのシステム(チームや組織)で必要だから
その役割を担っている」
という可能性も見えてきます。
皆が、基本、賛成する。
なんとなく決まる傾向がある。
でも、それでいいのだろうか、という
そのチームの声なき声がある。
そのシステムの声を代弁して、
その役割が生まれ、その行為が生み出されている、
、、、そう考えると
世界がちょっとだけ違って見えるかもしれません。
■いやいやそんなのこじつけだよ、
とも思えますが、
とはいえ不思議なもので、
リーダーがいるときは
依存的だったメンバーも、
その人が急遽いなくなったら
誰かがリーダーシップを発揮始めた
(=その役割を補うように動き始めた)
という出来事は、割と頻繁に見られたりするものです。
■そんなお話から、
急に私の個人的な話になって恐縮ですが、
最近、我が家で、
この”システム”にまつわる
とあるエピソードがありました。
出来事というより、日常のパターンが
地味に変わっていた、という話なのですが。
これまで我が家では、
”片付けは私(紀藤)”
でした。
台所の掃除や、整理整頓も
基本、自分のほうが得意。
妻に対して「片付けてよ」と
苦言を呈する側でした。
妻は、「片付けない役割」を
担当していました。
■しかし、最近ふと気付いたのです。
「あれ、いつの間にか
妻が片付けるようになっている」
、、、と。
そして同時に、
「私(紀藤)が
片付けなくなっている(!)」
ことを。
ん?これはどういうことだ?
そう振り返って考えてみたところ、
先程の”システム”という視点が
浮かび上がってきました。
■意識していなかったのですが、
「妻が片付けてくれているから、
まいっか」
と私はどこかかで思っていたようです。
加えてもっと内省をして深ぼりをすると、
自分の中の小さな不安として
「もしまた自分が片付けるようになったら、
妻がまた片付けなくなるのではないか」
という思いがあることに気づきました。
■ということで、妻と話し合い、
”「片付けない役割」を
どちらかが担っているのでは?”
という問題提起をし、
「これから自分(紀藤)も片付けるけど
この家庭内”片付けない役割”は
我が家の未来のためにも、ここで成仏させよう」
とコミットをして終了をした、
、、、というお話。
■”システム”という視点が、
どれくらい現実に影響を与えているかはわかりません。
ただ、一つの見方として
『システムが持つ役割があるという視点を持つ』
ことで、間接的に影響を与えている
周辺領域にも目が向くようになるのでは、
そんなことを感じた次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
視点を変えれば、不可能が可能になる。
ハンニバル・バルカ
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【編集後記】
一つのことを深掘りすると、また違う視点が見えてきて、
なかなか着地できなかったりします。研修プログラムの作成など、まさにそう。
深い世界です。
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