配信日時 2022/08/19 22:29

「片付けない妻と私」の理由をシステム観点で見てみた【カレッジサプリ】

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令和4年8月19日(第3102号)


「片付けない妻と私」の理由をシステム観点で見てみた


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2356字/読了時間3分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は4件のアポイント。
また夜はシステムコーチング仲間との懇親会でした。

活躍している仲間の話を聞くと、大変刺激になります。
やる気をもらった1日でした。



さて、本日のお話です。

抽象的なお話になるのですが、
システムコーチングの考え方で

”システム(チームや組織)が
 その役割を生み出している”
 
というものがあります。

ん。なんのこっちゃ、、、と
思われたかもしれませんが、

今日はそんなお話に関して、
私の家庭のエピソードを絡めつつ
気付きと学びの共有をさせていただければと思います。

それでは参りましょう。

タイトルは、



【「片付けない妻と私」の理由をシステム観点で見てみた】



それでは、どうぞ。



■誰かが行動をするのを目にすると

”「その人」がそうすると決めた”

とその行動の源を
”特定の個人”に求めることが
ほとんどではないかと思います。


例えば、職場の会議で、

”いつも批判的な発言をする”

という行動をとる人がいたら、
「その人自身」に理由を求める、

ということ。

あの人は厳しい視点の人だからね、とか
ネガティブな人だからね、とか、
批判的な人だからね、

、、、そんな言葉や思いがあるとしたら
その行動の発生源を”個人”に求めている、
となるかと思います。




■当然ながら、
行為の主体は他の誰でもない「その人」です。

その人がやってるんだから、
その行為の起点もその人。

ごく自然といえば自然です。

でも、「システム」という視点から見ると
少し違った捉え方もできるかもしれません。



■ちなみに、

”システム”とは、

バラバラと存在した個の塊ではなく

それぞれが有機的に繋がり合う、
相互作用を与え合う構造体のようにみなす考えです。
(厳密な定義ではなく、私の理解で言葉にしています)



例えば、「自動車」もシステムです。

車軸が曲がったまま走り続けると、
車体の他の部分にも支障が出ます。


あるいは「人体」もシステムです。

人の身体も、かみ合わせが悪いと、
それ首の筋肉に影響を与え、肩→背中→腰へと影響を与え
姿勢が悪くなる、体調不良になったりします。


また「ミニトマト」もそう。

(我が家で育てておりますが)
実を残すために、苗の中で栄養の送り先に優先順位をつけ、
時に他の枝葉を枯らせたりもします。
全体が統合されており、まさに”システム”です。



■と、いうように、

”システム”と考えた時に、

特定の”ある行為”も、
違った見方をすることができるのでは?

ということ。


ミニトマトの枝が枯れる(意図的枯らす)など、
その枝という個の部分だけで見れば、
不合理極まりないものですが、

全体をシステムとしてみると、
実に合理的かつ、計算されて、
その現象が起こっていることに気がつくものです。



■そうした視点を、先程の

”いつも批判的な人”

でみてみると、どうでしょうか。

組織において例えば、
”いつも批判的な人”がいたとして、

それをシステムが生み出した役割、
と見なしたとすると、何が見えてくるだろうか。

もしかすると、無意識的に

「そのシステム(チームや組織)で必要だから
 その役割を担っている」
 
という可能性も見えてきます。


皆が、基本、賛成する。
なんとなく決まる傾向がある。

でも、それでいいのだろうか、という
そのチームの声なき声がある。

そのシステムの声を代弁して、
その役割が生まれ、その行為が生み出されている、

、、、そう考えると
世界がちょっとだけ違って見えるかもしれません。



■いやいやそんなのこじつけだよ、

とも思えますが、
とはいえ不思議なもので、

リーダーがいるときは
依存的だったメンバーも、

その人が急遽いなくなったら
誰かがリーダーシップを発揮始めた
(=その役割を補うように動き始めた)

という出来事は、割と頻繁に見られたりするものです。



■そんなお話から、
急に私の個人的な話になって恐縮ですが、

最近、我が家で、
この”システム”にまつわる
とあるエピソードがありました。

出来事というより、日常のパターンが
地味に変わっていた、という話なのですが。


これまで我が家では、

”片付けは私(紀藤)”

でした。

台所の掃除や、整理整頓も
基本、自分のほうが得意。

妻に対して「片付けてよ」と
苦言を呈する側でした。

妻は、「片付けない役割」を
担当していました。



■しかし、最近ふと気付いたのです。

「あれ、いつの間にか
 妻が片付けるようになっている」
 
、、、と。

そして同時に、

「私(紀藤)が
 片付けなくなっている(!)」
 
ことを。


ん?これはどういうことだ?

そう振り返って考えてみたところ、
先程の”システム”という視点が
浮かび上がってきました。



■意識していなかったのですが、

「妻が片付けてくれているから、
 まいっか」
 
と私はどこかかで思っていたようです。

加えてもっと内省をして深ぼりをすると、
自分の中の小さな不安として

「もしまた自分が片付けるようになったら、
 妻がまた片付けなくなるのではないか」

という思いがあることに気づきました。



■ということで、妻と話し合い、

”「片付けない役割」を
 どちらかが担っているのでは?”

という問題提起をし、

「これから自分(紀藤)も片付けるけど
 この家庭内”片付けない役割”は
 我が家の未来のためにも、ここで成仏させよう」

とコミットをして終了をした、

、、、というお話。



■”システム”という視点が、
どれくらい現実に影響を与えているかはわかりません。

ただ、一つの見方として

『システムが持つ役割があるという視点を持つ』

ことで、間接的に影響を与えている
周辺領域にも目が向くようになるのでは、
そんなことを感じた次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

視点を変えれば、不可能が可能になる。

ハンニバル・バルカ
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【編集後記】
一つのことを深掘りすると、また違う視点が見えてきて、
なかなか着地できなかったりします。研修プログラムの作成など、まさにそう。
深い世界です。

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