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令和4年8月16日(第3099号)
サビカスのキャリア・カウンセリング理論(前編)ー3つのキャリア支援ー
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 3156字/読了時間4分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は1件のアポイント。
その他研修プログラムの作成など。
*
さて、本日のお話です。
先日図書館へ行って、
キャリア論、キャリア・カウンセリングなど
関連の書籍を借りてきました。
これまで「キャリア」については、
断片的にいくつか論文で読む程度でしたが、
改めて見返してみると、
”働く”ということは多くの人にとって、
とても大切なテーマであり、実に興味深いと感じます
(1歳の子供も『はたらくくるま』という動画を
ガン見しております。)
今日はその中で読み進めている
『サビカス キャリア・カウンセリング理論 <自己構成>によるライフデザインアプローチ』
(マーク・L・サビカス/著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4571240554/ref=cm_sw_r_tw_dp_4Z7NDYKSZGHH6CNXFV05
という本が実に面白く
そこからのキャリアに関する学びを
皆さまにご共有させていただければと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは、
【 サビカスのキャリア・カウンセリング理論(前編)ー3つのキャリア支援ー 】
それでは、どうぞ。
■「キャリア」というと
皆さまはどのようなイメージをお持ちでしょうか。
なんとなく、
”長期的な働くこと”に関する何か、
というイメージはあるかと思います。
(ま、そうですよね)
ちなみに、その定義を一つ引用すると
”職業人生そのもの、
もしくは職業人生を通じて身につける能力・態度のこと。
Hall(1976)
だそう。
うーん、実に広くて深い。
■いずれにせよ、我々は働いていると
「キャリア」について考えることがあります。
例えば、
・今の仕事が本当に向いているのだろうか?
・これからのキャリアはどうしようか?
・定年後、どのように仕事に関わろうか?
・働く意味ってなんなのだろうか?
、、、などなど。
特に、よく言われうように仕事の考えも、
安定して一社で働き通すという時代でもなくなってきており、
雇用形態もフリーランス、契約社員、コンサルタント、自営業者
などなど様々な働き方も増えていると同時に、
定年後再雇用、70歳まで働くなど
キャリアに関して関わる期間も長くなってきています。
選択肢も増え、時間も長くなっているからこそ
キャリアに関連する悩みも増えてきてる、
、、、というのが現状かと思います。
■私(紀藤)の話で恐縮ですが、
自分で小さな会社をやっておりますが、
やっぱりキャリアについてよく考えます。
・教える専門家としての道
・仕組みをつくる経営者としての道
・ポジティブ心理学をかけ合わせた違う分野への展開の道
、、、など、いろんな方面での道を考えます。
おそらくそれは絶対にこの道と確定するものではなく
自分の成長や興味の変遷に伴って
常に考え続ける人生をかけての問いになる、、、
と私は思っております。
■というように、
「キャリア」については多くの人が考える問い。
その中で、キャリアを支援する施策について
上述の書籍で3つの方法として分類されており、
それが頭がスッキリする感じがして、
非常にわかりやすいな、と思ったのでした。
以下、まとめです。
(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【3つのキャリア支援】
<1)職業ガイダンス>
◯内容:
・個人差という”客観的視点”から
クライアントを”演技者”として認め、
彼らを”特性”についての”得点”によって特徴づけ、
職業がそれ自体に”似た人々を雇用する”ときに
クライエントがその職業に”マッチングする”のを支援すること。
◯キーワード:
演技者、数値、特性、相似性、マッチングする、客体(Object)
**
<2)キャリア教育>
◯内容:
・個人の発達という”主観的視点”から
クライアントを”エージェント(行為の主体者)”として捉え、
クライアントのその”ライフステージ”に適した”発達課題に取り組む準備”がどの程度できているかで特徴づけ、
彼らがそのキャリアをさらに上に”押し上げるため”に
必要な新しい態度、信念、能力を身につけるのを支援する。
◯キーワード:
エージェント、ステージ、課題、レディネス、実行する、主体(subject)
**
<3)キャリア・カウンセリング>
◯内容:
・個人による設計という”計画的視点”から
クライエントを”著作者”として捉え、
彼らをその”自伝的ストーリー”によって特徴づけ、
クライエントが”キャリアを構築”していく時に支柱となる
”ライフ・テーマ”について内省するのを支援する
◯キーワード:
著作者、ストーリー、テーマ、内省性、構成する、企画体(Project)
※引用:マーク・L・サビカス(2015)『サビカス キャリア・カウンセリング理論 <自己構成>によるライフデザインアプローチ』.福村出版 P16-17
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)
■さて、いかがでしょうか。
凝縮された言葉が並んでいるため、
ぱっと見て少し入りづらいかもしれません。
が、よくよく見ると、
「なるほど・・・」と唸らされるな、
と感じたのでした。
■重複となりますが、
改めて私なりに解説してみると、
「1)職業ガイダンス」は、
”職業と特性のマッチング”です。
いわゆる”適性テスト”など、
自分の関心や能力の特徴に基づいて
(分析が得意、人と接するのが好きとか)
「あなたはサービス業向きですね!」
と”マッチング”するようなアプローチ。
、、、とはいえ、
人はそんなに単純なものではないです。
こうありたい、という思いもあれば、
自分の中で成長したいという思い(課題)もあります。
ゆえに、職業と特性を当てはめるだけで、
キャリア支援がオールOK!かというと、そんなことはない。
大事な観点ではありますが、それだけでは不足していると思われます。
■そして、次に
「2)キャリア教育」は、
”それぞれのステージにおける課題において
キャリア発達を支援する”ことです。
例えば、ある程度年齢を重ねると、
管理職として更に多くの人を巻き込むため
マネジメントスキルを獲得していきたい、という人もいます。
あるいはより、専門性を磨くために、
スペシャリストとして腕をあげていきたい、という人もいます。
もしくは、自分役割を続く後輩に譲っていくという
ステージもあるでしょう。
それぞれ自分のステージにあった課題があり、
それに立ち向かう考え方、姿勢、能力などが必要であり、
それを支援するアプローチになります。
「課題と発達」がキーワードかと思います。
■最後が、
「3)キャリア・カウンセリング」です。
”キャリアにおける自分の物語(ストーリー)を作り上げる”支援です。
個人的には、このアプローチが最もグッときました。
人は、それぞれが持つ特性も能力も
1)で言うように違います。
同時にそれぞれのキャリアにおける課題も
2)で言うように、違ってくるものです。
そして”理想的なキャリア”などは、
誰かとの能力や特性との比較にあるものではありません。
誰かに課題を決められていくものでもありません。
大事なのは、
「自分がどうしていきたいか」
「自分でどのような物語を描くか」
という”自らキャリアを構築(創造)していく”
という考えです。
それぞれのキャリアの正解を、
過去・現在・未来と自分で言葉で作り上げること。
まさに”物語の著作者”になるわけです。
キーワードを自分なりにいうと
「創造」ではないかと思います。
過去すらも、物語として時間軸を伸ばすと、
その出来事の意味づけが変わってくるのです。
■著書に、このようにあります。
”われわれは、語ることで自分自身を形づくる。
言葉は、意味を考え作り出すことを可能とし、
生きていくための資源を与える。
前に述べたように、キャリア構成理論は、
本質的な自己の実現ではなく、自己の構成に集中する。
言葉は、先験的な、いわば本質的な自己に固着しているものではない。
むしろ言葉が自己概念を形作り、
自己を構成するのに必要な言葉を提供するのである。
※引用:マーク・L・サビカス(2015)『サビカス キャリア・カウンセリング理論 <自己構成>によるライフデザインアプローチ』.福村出版 P27
、、、と。
■私たちは、言葉によって現実を作っています。
それは自分のキャリアも同じです。
自分をなんという言葉で表現するのか、
自分のキャリアをどのような言葉で言い表すのか、
それによって現実が立ち現れてきます。
そして未来を創ることにも繋がります。
キャリア支援はどれも大切なアプローチである中、
”物語をつくることができる”
という創造的な特徴をもつ
「キャリア・カウンセリング」という手法は、
特に決まったルートがなく、
様々な道を選ぶ事ができる今にあっているような気がして、
とてもワクワクさせられたのでした。
この世界、もっと深掘りしていみたい
と思っている次第です。
明日は後半として
サビカス博士の語るキャリア・カウンセリングの上で重要な
5つの質問についてご紹介したいと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
最短の道はたいていの場合、いちばん悪い道だ。
だから最善の道を通りたければ、
多少なりとも周りに道をしなければならない。
フランシス・ベーコン
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【編集後記】
朝、アイスコーヒーを豆からひいて、
水筒(600ml)に入れて持ち運ぶと、いつも美味しいコーヒーが飲めて
とても幸福度が上がります。最近のマイブームです。
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