配信日時 2022/07/26 12:00

「マネジリアルコーチングは、個人の学びにどのような影響を与えるか?」の研究【カレッジサプリ】

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令和4年7月26日(第3078号)


「マネジリアルコーチングは、個人の学びにどのような影響を与えるか?」の研究


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 1856字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。

また大学院生室なるものが
立教大学で利用可能であることを最近学び、

オンライン打ち合わせやら
論文研究などをしておりました。

その流れで夜は大学院の先生との
プロジェクトの個別面談でした。



さて、本日のお話です。

現在大学院で進めている
「コーチング」の研究について、

先生からのフィードバックを頂いた内容、
ならびに、そこからの紐づく論文について、

学びと気づきを皆さまに
ご共有させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!


タイトルは、



【「マネジリアルコーチングは、個人の学びにどのような影響を与えるか?」の研究】



それでは、どうぞ、



■私事ですが、

現在大学院2年制の
個人プロジェクトにおいて

「マネジリアルコーチング」

をテーマに行うことにしています。


企業では「1on1」などと言われますが

要は管理職が行うコーチング、
正式には「マネジリアルコーチング」と

呼ばれるものです。



■ありがたいことに、

大学院の授業でもこれに関して
多くのインプットを得ているため、

そういった意味では
引き出しは増えているはずなのに、

いざ自分が考えて組み立てると、

「はて、どれを
 どのように使ったらよいのか、、、?」

と脳内の回線がやや混乱し
あっちこっちに行き来をしている今日このごろ。



■そんな状況で

ああも思うけど
こうも思える、、、

という混乱した状況を踏まえ
担当の先生に相談したときに、

その中で一つ、
こんなフィードバックをもらいました。


「ちなみに、
 ”コーチングが個人のパフォーマンスを高める”といいますが
 ”パフォーマンス”に影響を与えるものって膨大にありますよね?」
 
 
「じゃあ、コーチングは
 ”個人のパフォーマンスを高めるためのどんな要素”
 に影響を与えるんですかね?」
 

「コーチングがパフォーマンスに影響を与える、だと論理の飛躍があると感じ、
 またその他のパフォーマンスに影響を与える要因の検討がされていないと感じたので
 その間を繋ぐ考えが必要だと思います」
 

とフィードバックを受けたのでした。



■うーん、その通り。

当たり前だと思っていましたが、
コーチングは

「”リフレクション(内省)”をする」
 ↓
「”個人の学習”が促進される」
 ↓
「”パフォーマンス”が向上する」

という繋がりがある、という認識を
前提として思っていました。


、、、が、じゃあそのことを
明確に言い抜いた論文があるのか?

と言われた時に、すっと浮かんでこず
そんな自分を省みて、

ああ、まだ自分はこの分野を
整理できていないのだな、、、

と感じたのでした。



■しかし、探してみると
実は既に授業で学んでいた論文で、
以下のものがありました。


松尾眞(2018).How does managerial coaching affect individual learning? The mediating roles of team and individual reflexivity
(マネジリアルコーチングは個人の学習にどのような影響をあたえるか? 個人とチームのリフレクションに媒介する役割)


というもの。


簡単に要約すると、
以下のような話になりました。

(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<研究の目的>

・マネジリアルコーチングと個人の学習を結びつける上で、
 チームと個人のリフレクション(内省)がどのような関わりを持つのか?
 (媒介しているのか)を検討する
 

<研究の方法>

・自動車・エレクトロニクス産業の非管理職506人の
 サーベイ回答に基づいて、統計的処理を行った量的研究を行う。
 

<結果わかったこと>

1,「マネジリアルコーチング」は、「個人の学習」と「チームの学習」それぞれに直接影響を与える

2,「チームのリフレクション」は、「マネジリアルコーチング」と「チームの学習」の関係を媒介する

3,「個人のリフレクション」は、「マネジリアルコーチング」と「個人の学習」の関係を媒介する

4,「マネジリアルコーチング」と「個人のリフレクション」、
  「チームのリフレクション」と「個人のリフレクション」は
  「マネジリアルコーチング」と「個人の学習」の関係を媒介要素として働く


※松尾眞(2018).How does managerial coaching affect individual learning? The mediating roles of team and individual reflexivity

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)


■さて、いかがでしょうか。

「結果としてわかったこと」が
ちょっと分かりづらいのですが、

それぞれの細かい繋がりについての説明を
まるっと(やや乱暴に)まとめてみると、


『「マネジリアルコーチング」は
 
 個人とチームにおいても
 リフレクション(内省)を促し、
 
 そして、個人とチームの学習につながる』


と解釈しても、
大きくはずれていないかと思います。



■マネジリアルコーチングは

内省を促し、そして学習を促す。

そして学ぶことは、
パフォーマンスの向上にも繋がる。


川崎の湾岸の工場のパイプみたいに、
色々とつながって、一つの要素を作っているようで
頭が混乱しっぱなしですが、

一つ一つ紐解いて、そしてフォーカスをしてきたい、
そんなことを思っている今日この頃。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。


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<本日の名言>

進歩とは反省の厳しさに正比例する

本田宗一郎

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【編集後記】
今さらですが「トップガン」を見ました。
(Amazonプライムで、今上映しているものじゃない昔のやつ)
トム・クルーズ、かっこよいですね。
映画も見に行きたいな、と思いました。


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