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令和4年7月23日(第3075号)
微分型の幸せと、積分型の幸せ
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2006字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は3件のアポイント。
夜は前職の同僚と、
人材コンサルの友人との会食でした。
*
さて、本日のお話です。
月~金では基本、
論文を中心にした学びをご紹介しておりますが
本日は土曜日ということで
リラックスしてゆるーく、
学びと気づきをお伝えできればと思います。
(今日は論文読みたくない、
、、、という言い訳だったりして汗)
それでは早速参りましょう!
タイトルは、
【微分型の幸せと、積分型の幸せ】
それでは、どうぞ。
■最近読んだ本で、
『絶対悲観主義』(著:楠木建)
という本があります。
著書の語り口が
ユーモアたっぷりで、
実に面白いのがたまらないのですが
それ以上に考え方もタメになるし、
同時に癒やしになる本です。
大変オススメです。
■その本の中に、
あるお話がありました。
それが実に感銘を受けて、
大事にしたい考えだな、、、
とつくづく思ったのでした。
ということで、以下、
書籍から一部引用させていただきます。
(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<微分派と積分派>
私見では、人は幸福に対する構えで
微分派と積分派に分かれます。
この分類は、その人が幸せを認識する
メカニズムの違いに注目しています。
例えば、昇進したとか、自分の評価が上がったとか、
直前と現在の変化の大きさに幸せを感じるタイプが「微分派」です。
一方の「積分派」は、その時点での変化率よりも、
これまでに経験した大小の幸せを
過去から累積した総量に幸せを感じます。
これは優劣の問題ではなくて、
人間のタイプの違いなのですが、
幸福の意味するところは微分派と積分派で
わりと異なります。
※楠木建(2022)『絶対悲観主義』.講談社.P30
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)
とのこと。
■さて、いかがでしょうか。
皆さまはあえていうと、
微分派:その瞬間に幸せを感じるほう
積分派:これまでの経験の蓄積の総量から幸せを感じるほう
どちらでしょうか?
この問いを自分自身で考えてみて、
正直、私は
”その瞬間の大きなインパクトを求めて
幸福を感じようとする「微分派」”
だったな、、、と
このお話を見て直感的に思いました。
(残念ながら涙)
例えば、
・100キロマラソンのゴールをした”瞬間”とか
・研修をやりとげたその日の”夜”
みたいな、
「ぐっと伸びた瞬間」
という直前との変化の大きさにこそ
命の煌めき(おおげさですけど)を
感じるようで、心が震える気がするのです。
これはこれで、良いのかもしれません。
■ただ、この
「微分派の幸福」について
著者の楠木氏は
このような話を続けます。
・ガツンとくるイベントは、たまにだから楽しい。
毎日だと飽きてくる
・また、イベントを経験するたびに、
もっと大きな刺激でないと幸福中枢に効かなくなる
すなわちキリがなくなってしまう
・つまり微分的な幸せの追求には
限界があり、積分した総量にこそ幸せがある(と思う)
とのこと。
■うーん、確かに。。。
これもまた納得します。
インパクトがある経験は刺激的。
その差が大きいほど、
幸福感も高まります。
ただ、一方、
”その瞬間に放出されるドーパミン”
(アドレナリン?)
のような幸福感に着目してばかりだと
より大きな刺激を求めて、キリがなくなります。
例えば私の例だと
フルマラソン走ったら
より大きな刺激を求めて、100キロマラソン。
その次は177キロマラソン、
その次は266キロマラソンと、
より刺激を求めないと満足できなくなるのは、
確かにあるよなあ、とも思ったのでした。
もちろん、
それ自体は向上心とも言えますし、
「成長」という観点で
見れば良いことのようですが、
一方、ものさしを替えて
「幸福感」と考えると
その前後の変化に注目していると、
満たされない気持ち、
でてくるものだよな、、、
そんなことを、我が身を振り返り、
どこかしら刺激を求め続ける自分に気づき、
思ったのでした。
■一方、
「毎日の歩みの中で、
小さな思い出を作ること」
に注目すると、
すなわち積分派の考え方をすると、
また違った見え方もするように思います。
例えば、
・皆で山を走った
・家族でキャンプに行った
・温泉街にいった
・近所の子供用の遊びのスポットにいった
などなど、
それが華々しい舞台ではなくても、
または必ずしもめちゃくちゃ楽しかった、
というわけではないとしても、
そういった「小さな幸せ1日の記憶」は
時間が経つほど幸せになっていくもの。
そしてふと思い出した時に、
「ああ、楽しかったなあ」と思えるとしたら
それはとても幸福なことだろう、
などと思ったのでした。
■ゆえに、大きな刺激、
挑戦、舞台を目指すのも良いですが、
同時に
・誰かとご飯を食べに行った、
・ちょっとした遊びにいった、
など含めて、そうした
何気ない幸せを集めた
「積分型の幸せ」
を意識的に追求していくこと、
大切にしたいものだな、
そんなことを思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
すべての日が、それぞれの贈り物を持っている。
マルティアリス
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【編集後記】
最近、ランニングは夜ばかりでしたが
久しぶりに朝走るとまた見える景色が違ってよいですね。
ちなみに、先日はランニングをしていたら
芸人の小島よしおさんが猛スピードで走っていました。
それを見て歩いているおじさんも
「ん、小島よしお?」とつぶやいていました。
美しい体格とフォームでカッコよかったです。
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