配信日時 2022/07/23 23:21

微分型の幸せと、積分型の幸せ【カレッジサプリ】

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令和4年7月23日(第3075号)


微分型の幸せと、積分型の幸せ


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2006字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は3件のアポイント。

夜は前職の同僚と、
人材コンサルの友人との会食でした。



さて、本日のお話です。

月~金では基本、
論文を中心にした学びをご紹介しておりますが
本日は土曜日ということで

リラックスしてゆるーく、
学びと気づきをお伝えできればと思います。

(今日は論文読みたくない、
 、、、という言い訳だったりして汗)

それでは早速参りましょう!


タイトルは、



【微分型の幸せと、積分型の幸せ】



それでは、どうぞ。



■最近読んだ本で、


『絶対悲観主義』(著:楠木建)


という本があります。


著書の語り口が
ユーモアたっぷりで、
実に面白いのがたまらないのですが

それ以上に考え方もタメになるし、
同時に癒やしになる本です。

大変オススメです。



■その本の中に、
あるお話がありました。

それが実に感銘を受けて、
大事にしたい考えだな、、、

とつくづく思ったのでした。

ということで、以下、
書籍から一部引用させていただきます。


(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<微分派と積分派>

私見では、人は幸福に対する構えで
微分派と積分派に分かれます。

この分類は、その人が幸せを認識する
メカニズムの違いに注目しています。


例えば、昇進したとか、自分の評価が上がったとか、
直前と現在の変化の大きさに幸せを感じるタイプが「微分派」です。

一方の「積分派」は、その時点での変化率よりも、
これまでに経験した大小の幸せを
過去から累積した総量に幸せを感じます。


これは優劣の問題ではなくて、
人間のタイプの違いなのですが、

幸福の意味するところは微分派と積分派で
わりと異なります。


※楠木建(2022)『絶対悲観主義』.講談社.P30

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

とのこと。


■さて、いかがでしょうか。


皆さまはあえていうと、

微分派:その瞬間に幸せを感じるほう
積分派:これまでの経験の蓄積の総量から幸せを感じるほう

どちらでしょうか?


この問いを自分自身で考えてみて、
正直、私は

”その瞬間の大きなインパクトを求めて
 幸福を感じようとする「微分派」”
 
だったな、、、と
このお話を見て直感的に思いました。
(残念ながら涙)


例えば、

・100キロマラソンのゴールをした”瞬間”とか

・研修をやりとげたその日の”夜”

みたいな、

「ぐっと伸びた瞬間」

という直前との変化の大きさにこそ
命の煌めき(おおげさですけど)を
感じるようで、心が震える気がするのです。

これはこれで、良いのかもしれません。



■ただ、この

「微分派の幸福」について

著者の楠木氏は
このような話を続けます。


・ガツンとくるイベントは、たまにだから楽しい。
 毎日だと飽きてくる
 
・また、イベントを経験するたびに、
 もっと大きな刺激でないと幸福中枢に効かなくなる
 すなわちキリがなくなってしまう

・つまり微分的な幸せの追求には
 限界があり、積分した総量にこそ幸せがある(と思う)
 

とのこと。



■うーん、確かに。。。

これもまた納得します。

インパクトがある経験は刺激的。

その差が大きいほど、
幸福感も高まります。


ただ、一方、

”その瞬間に放出されるドーパミン”
(アドレナリン?)

のような幸福感に着目してばかりだと
より大きな刺激を求めて、キリがなくなります。


例えば私の例だと

フルマラソン走ったら
より大きな刺激を求めて、100キロマラソン。

その次は177キロマラソン、
その次は266キロマラソンと、

より刺激を求めないと満足できなくなるのは、
確かにあるよなあ、とも思ったのでした。


もちろん、

それ自体は向上心とも言えますし、
「成長」という観点で
見れば良いことのようですが、

一方、ものさしを替えて

「幸福感」と考えると
その前後の変化に注目していると、

満たされない気持ち、
でてくるものだよな、、、

そんなことを、我が身を振り返り、
どこかしら刺激を求め続ける自分に気づき、
思ったのでした。



■一方、

「毎日の歩みの中で、
 小さな思い出を作ること」
 
に注目すると、

すなわち積分派の考え方をすると、
また違った見え方もするように思います。


例えば、

・皆で山を走った

・家族でキャンプに行った

・温泉街にいった

・近所の子供用の遊びのスポットにいった

などなど、

それが華々しい舞台ではなくても、
または必ずしもめちゃくちゃ楽しかった、
というわけではないとしても、

そういった「小さな幸せ1日の記憶」は
時間が経つほど幸せになっていくもの。

そしてふと思い出した時に、
「ああ、楽しかったなあ」と思えるとしたら
それはとても幸福なことだろう、

などと思ったのでした。



■ゆえに、大きな刺激、
挑戦、舞台を目指すのも良いですが、

同時に

・誰かとご飯を食べに行った、
・ちょっとした遊びにいった、

など含めて、そうした

何気ない幸せを集めた
「積分型の幸せ」

を意識的に追求していくこと、
大切にしたいものだな、

そんなことを思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

すべての日が、それぞれの贈り物を持っている。

マルティアリス

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【編集後記】
最近、ランニングは夜ばかりでしたが
久しぶりに朝走るとまた見える景色が違ってよいですね。

ちなみに、先日はランニングをしていたら
芸人の小島よしおさんが猛スピードで走っていました。

それを見て歩いているおじさんも
「ん、小島よしお?」とつぶやいていました。
美しい体格とフォームでカッコよかったです。


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