配信日時 2022/07/14 18:33

「コーチング行動」の測定尺度 ーマネジャーのコーチング行動を測る10の質問 Heslin(2006)より【カレッジサプリ】

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令和4年7月14日(第3066号)


「コーチング行動」の測定尺度 
ーマネジャーのコーチング行動を測る10の質問 Heslin(2006)よりー


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 1664字/読了時間1分)


■こんにちは。紀藤です。

現在、少し仕事が一息ついたので、
大学院のプロジェクトを本腰入れて、
ウサギモード(=短期集中モード)になろうとしております。

ウサギになれずに、
バッタで終わらないように気持ちを引き締めようとしている
今日この頃。

そして色々と調べておりますが、調べれば調べるほど、
霧の中をさまようような感覚を得ております(汗)



さて、本日のお話ですが、
そんな中で研究を進めている、

「マネジリアルコーチング」

について、参考になる論文を
本日も一つご紹介させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、



【「コーチング行動」の測定尺度 
 ーマネジャーのコーチング行動を測る10の質問 Heslin(2006)の論文よりー】



それでは、どうぞ。



■一言で

「コーチング」といっても、

様々な研究者が、
様々な切り口でその定義を語っています。


調べるほどに、
(一体、どれを基準にしたらよいのやら。。。)
と迷いに迷って、途方に暮れる今日この頃。


サクサク前に進めたくなる
自分の特性を開放できないまま、
一歩進んで、戻って、ウロウロして
非常にじれったくも感じ、叫びたくなるこの頃です(汗)



■さて、

「そんな愚痴はやることやってから言えよ!」
と自分で自分ににツッコミつつ、

現在自分がプロジェクトとしている
「マネジリアルコーチング」の理論の中でも、

よく引用されている論文、

”KEEN TO HELP? MANAGERS' IMPLICIT PERSON THEORIES AND THEIR SUBSEQUENT EMPLOYEE COACHING”
(「部下を助けたい?」 管理者の暗黙理論と彼ら/彼女らの従業員コーチング)
(Heslin et al,2006)

において、世の管理職で、
1on1等を行っている皆さまにも、
参考になりそうな論文がございます。



■それが何かというと、

Helsin(2006)の上記論文において
コーチングに関する過去の文献をレビューし

『コーチング行動の次元』

として、コーチング行動の測定尺度を作っているのです。

それが、シンプルかつ、
現実的な内容で現場活躍する皆さまに当てはめても
使えそうな内容だと感じました。

その内容は以下です。

(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【コーチング行動の次元】

<具体的指導(Guidance)>
・期待される業績に関して指導している
・業績の現状を分析する手伝いをしている
・改善が必要な点について建設的なフィードバックを提供している
・業績を改善するために有益なアドバイスをしている

<ファシリテーション(Facilitation)>
・部下のアイデアを引き出す役割をしている
・問題を解決するために創造的に考えることを支援している
・新しい可能性や解決策を追求することを促している

<励まし(Inspiration)>
・部下が成長できることを確信を持って伝えている
・継続的に成長できるように励ましている
・新しく挑戦できるように支援している

Heslin et al.(2006)

※松尾睦(2013)『育て上手のマネジャーの指導方法』より
 翻訳を引用
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)

とのこと。



■さて、いかがでしょうか?

シンプルですが、
自分自身でどれくらいやっているか
振り返って考えてみると、

どれも大事な行動に思えてくるのでは
ないでしょうか?



、、、ちなみに
「コーチング」というと

・観察
・傾聴
・質問
・承認

などの行動を代表的な行動が
注目される傾向があるように思いますし、
書籍等でもそのように記載されています。
(※参考:橋場剛(2022)『ビジネスコーチング大全』(日本経済新聞出版社))

それはそれで
確かに納得いくものではありますし、
私も実際、それが大事、とお伝えしています。



■これらの基本行動(観察・傾聴・質問・承認)は、
ぜひ身につけるべき行動であり、

相手との間に「心理的安全性」を作り
相手に「内省」を促し、
相手に「経験学習」を促すための

”OS”とも言える行動と思います。



■しかし、実際には

「観察と傾聴と質問だけ
 やっておけば部下は育つか」

というと、決してそんなことはありません。

こと職場の上司部下という
マネジリアルコーチング(管理者コーチング)の
文脈においてはそういうわけではなく、

「より個別具体的なコーチング行動」

があると感じられるのは、
現場で活躍する皆さまであれば
肌身にしみて感じていることでは、と思います。


そう考えた時に、
上記の論文にて紹介した

「コーチング行動の測定尺度」

は、自分がどれくらい部下に対して
成長の支援をできているのかの目安を見つける、
参考になる指標であろう、

と思います。



■もちろん、これ以外にも、
違った切り取り方もあります。

あるいは、相手の年齢、業種、
相手と自分のの関係性、
パーソナリティなど含め、

何が最も効果を発揮するかは
なんとも言えないところではあります。

一方、こういった尺度(引き出し)を持っておくことで、
一つの基準を作ることが出来ると思いますし、
それに合わせて自分の行動を振り返ることもできるでしょう。


■コーチングも、
調べるほどに色々見つかって
頭を抱えておりますが、

一つ、良い指標だな、と(偉そうにも)思ったので
皆さまにシェアさせていただいた次第。


まだまだ道半ばなので、
情報集めも一通り飽和するまで、
それぞれの論文の相関や共通項目が見つかるまで、
調べつつ、方向性を定めていきたい、
そのように学生の身分としても
改めて思っている次第です。

苦手ですが、頑張ります、、、!
(と言い聞かせてみる、の巻)

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

決定を焦ってはならない。
一晩眠れば、よい知恵が出るものだ。

アレクサンドル・プーシキン(ロシアの詩人・作家)

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【編集後記】
粛々と手を動かして、ちょっとずつ前に進みたいと思います。
ここから8月頭が勝負!だと思っております。


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