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令和4年7月3日(第3055号)
今週の一冊『高校生からのリーダーシップ』
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2132字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日土曜日は大学院の対面での
春学期成果報告会とのことで、
それぞれの人材開発・組織開発のプロジェクトの
進捗状況について発表でした。
自分の発表への準備もそうですが、
それ以上に、仲間の研究や発表内容、
そして先生方からのフィードバックが
自分では見えなかった視点や、
甘い部分を含めて光を当ててくれて、
実に刺激(&衝撃)になりました。
7月中旬からは少し落ち着く(予定)なので、
大学院らしく、この夏はしっかり論文研究をして
論文を書き始めたいと思います。
*
さて、本日のお話です。
毎週日曜日は、お勧めの一冊をご紹介する
「今週の一冊」のコーナー。
今週の一冊は
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『高校生からのリーダーシップ』
日向野 幹也(著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4480683410/ref=cm_sw_r_tw_dp_0VGSQQ5SXK2THZR6S9V2
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です。
■「リーダーシップって、
なぜ学ぶ必要があるのですか?」
現在、私はリーダーシップを学ぶ
大学院に所属しておりますが、
いつぞやかの授業で、
かつてこの根本的な問いについて
とある学生から質問があった、
という話を聞いたことがあります。
■どのような視点から見るか、ではありますが、
”リーダーシップを学ぶよりも、
学生なのだから論文、理論を知り、
頭の地図を拡げたほうがいいのでは?”
という観点からの問い、
であった(と想定される)ものです。
確かにそういう見方であれば、
そのような疑問も起こり得るのかもしれません。
■、、、が結論としては
少なくとも人と組織の問題に
関わろうとするのであれば
(そしてあえて激しい言葉で言えば)
「全くの愚問である」
という話に帰結しており、
私自身もそのように感じたことを
記憶しています。
というのも、少なくとも、
人や組織に関わり、
課題と目指したい姿を理解し
何かしらの成果を出そうとするならば、
関連する人々(関係する人事、現場、参加者)を
巻き込み、前に進めていかざるをえません。
すると必然的に、
”他者への影響力を発揮せずにして
実現できるはずもない”
からです。
そして多分それは、
人と関わって働くあらゆる人に
同じことが言えるのでは、、、
とも思います。
■かつての
リーダーシップの考え方は一部の人が持つ、
”権限に依存したもの”という見方でした。
しかし、
今のリーダーシップの考え方は
”権限に依存しない、すべての人が発揮できるもの”
という考え方が主流になっているようです。
そして、そんな
「権限によらないリーダーシップ」を
一言で言うならば
「リーダーシップ=
チームの成果を生み出すために、他者に与える影響力」
と表現できる、とのこと。
■そして、前置きが長くなりましたが、
今回ご紹介の書籍、
『高校生からのリーダーシップ入門』
では、
リーダーシップ教育を学生に対しても
第一人者として行ってきた日向野先生が、
高校生・大学生・大学院生などに向けて
・リーダーシップとはなにか?
・なぜリーダーシップが求められるのか?
・学びや生活に、リーダーシップを活かすとはどういうことか?
・リーダーシップを身につけるために、どのような行動をすればよいのか?
など、わかりやすく、
端的に教えてくれている書籍です。
(”高校生からの”とありますが、
大人が読んでも勉強になります)
■言われて久しい話ですが
変化が激しい世の中においては、
権限を持つ人だけがリーダーシップを発揮するのでは
現場のニーズにも対応しきれません。
またスピードも遅くなってしまいます。
とすると、現場で一人ひとりが
チームの目標に対して貢献すること、
受け身ではなく、他者に積極的に関わり
影響を与えていくことが価値を持つと同時に、
更に求められていくでしょう。
そしてそれらの『他者への影響力』というのは、
社会人になって部下を持って初めて身に着ける、
という類のものではなく、
10代の頃から、磨くチャンスはたくさんあり
それを活かさない手はない、というのが、
書籍のメッセージでもあります。
■”リーダーシップ教育は砂場から始まる”、
なんて表現されることがありますが
学校には様々な
「リーダーシップを発揮できる機会」があります。
文化祭であれ、合唱コンクールであれ、
修学旅行であれ、部活動であれ、
”チームの目標に対して自分なりに貢献する方法
(リーダーシップの発揮の仕方)”
を探究し、育てていくことができれば、
それは後々の人生において大いなる「武器」になる、
と言えるのでしょう。
■そしてそれは、
性格などに依存するものではなく、
「(リーダーシップは)
教育によって身につけることができるもの」
と確信している、と著者は言われるので、
それもまた背中を教えてくれる気がします。
■では、そのためにどうすればよいか?
詳しくは著書をお読みいただければ、と思いますが
一つ、抑えておきたいのが
「リーダーシップの最小3行動」と言われる、
以下の3つです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<リーダーシップの最小3行動>
1,目標設定・共有
2,率先垂範
3,同僚支援
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これは、
クーゼズとポズナーの2名の研究者が提唱した5つの要素から
3つに簡略化したもの、とされており
上記の3項目がなければ
グループにおいて権限によらないリーダーシップは機能しえない、
とのこと。
■とすると、まずはこの3つの行動を、
自分がいずれかできているか?
そしてチーム内ではあるのだろうか?
と問うてみることは手始めにすぐ出来る行動、
と言えそうです。
いずれにせよ、書籍を読んでいただく中で、
リーダーシップがより身近なものになり、
また”自分なりのリーダーシップの発揮の仕方”についても
考えるきっかけになると思います
■リーダーシップも
たくさんの要素がありますが、
シンプルでわかりやすく、
自分ごとにしてくれる一冊と感じました。
若手社員の方にも、とてもおすすめです。
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<今週の一冊>
『高校生からのリーダーシップ』
日向野 幹也(著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4480683410/ref=cm_sw_r_tw_dp_0VGSQQ5SXK2THZR6S9V2
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【編集後記】
昨日は、大学院の後、懇親会がありました。
先生も含めて対面でたくさん話しが出来てとても楽しい時間でした。
仲間の人生譚を聞いていると非常に面白く、
人生いろいろで面白いなあ、と感じた次第です。
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