配信日時 2022/06/07 08:29

「自己効力感」を紐解こう ~「自分はできる!」と思えるための10の要因~【カレッジサプリ】

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令和4年6月7日(第3029号)


「自己効力感」を紐解こう ~「自分はできる!」と思えるための10の要因~


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2155文字/読了時間3分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は4件のアポイント。
また5キロのランニング。

夜は、大学院の先生との個別面談。
プロジェクトも順調そうな様子とのことで
少しだけ安心いたしました。



さて、本日のお話です。


現在、大学院のプロジェクトを
進めるに当たって、

『自己効力感』

というキーワードに注目しています。

この言葉は
その文字から想像できるように、

新しい挑戦を含めて、
私たちの仕事や人生に対して
ポジティブな成果を生むための、
とても大切な概念である、と思っております。


、、、ということで、

本日はこのお話について
皆様に学びをご共有させていただければと思います。


それでは早速まいりましょう!


タイトルは、



【「自己効力感」を紐解こう ~「自分はできる!」と思えるための10の要因~】



それでは、どうぞ。



■自己効力感。


その言葉の定義は、

”ある行動を自分は遂行することができると
 自分の可能性を認識していること”
(Bandura,1997)
 
とのこと。

つまり、

”自己効力感=
「自分はできる!」と思えること”


と(ちょっと乱暴ですが)
シンプルに言い換えても、
さほどズレてはいないのでは、

と思います。



■そして、自己効力感が高いと、

色々な(ポジティブな)結果につながることが
わかっています。

例えば、

・課題の達成率高くなる

・目標達成に向けた努力をする

・似たような状況がきたら、再度達成できる

・似たような状況での、不安や恐れが弱くなる

など。


仕事などでは顕著ですが、
何か物事がやってきた時に、

自己効力感が低い
→不安や恐れ
→やっても(達成できないから)無駄だろう
→だから頑張らない

となるよりも、

自己効力感が高い
→不安や恐れはあまりあい
→やったらきっとできるだろう
→努力しよう

となったほうが、

おそらく自分にとっても
周りにとっても、望ましい結果に
近づくのではなかろうか、

という気もします。



■多分ですが、上記に関して
「自己効力感が高いこと」に関する
デメリットはさほどないのだろうと思います。

しかしながら、

「じゃあ、どうやったら
 自己効力感を高めることができるのか?」
 
このことが最も気になるのでは、
と思うわけです。


そこで、論文、

江本リナ(2000).自己効力感の概念分析

にて、

『自己効力感に影響を与えるもの(先行要因)』

を整理して掲示されており、
とてもわかりやすく、

また行動にも繋げやすい、
役立つものに感じました。


ということで、

論文を参考にさせていただきつつ
以下ご紹介いたします。


(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<自己効力感の先行要因>
~「自分はできる!」と思えるための10の要因~


1)「制御体験」からの情報

:自分の行動で得た情報
(例:やってみたらできた!)


2)「代理経験」からの情報

:他者の成功や失敗を見て得られる情報
(例:Aさんがこうやったらうまくいった。自分もできるかも)


3)「言語説得」からの情報

:言葉による説得によって得られる情報
(例:「キミなら絶対できる!うん、間違いない!」と言われてできる気がした)


4)「生理的換気」の情報

:身体的な刺激、感情、気分で得られる情報
(例:酔って感情が高まって、「やれる気がする」「明日やる!」)
  (上記1~4 Bandura,1997)


5)行動に対する意味付け

:何のために行うかという意味に価値を置いているほど
 自己効力感は高く、行動をとる率が高い
 (藤生,1991、蓑内,1993)

 
6)達成するための方略

:課題を達成するための方略を知っていて、
 それを活用できることが自己効力感を高める
 (伊藤,1996)
 
 
7)物事の原因は何かを示す原因の帰属

:自分の成功や失敗を自分の能力の結果と考えるほうが、
 努力の結果と考えるより自己効力は高く保たれる
 (Schunk,1983)
 

8)ソーシャルサポート

:活用できるサポートを多く認識しているほど、
 自己効力感が高められる
 (Major,Cozaarelli,Sciacchitano et al.,1990)
 
 
9)認知能力

:自己効力感には、過去や未来という時間を自分と関係づけること、
 自分自身を振り返る反省という能力を必要とする


10)健康状態

:身体的な衰えが自己効力感を低下させる要因になるなど、
 健康状態の良し悪しが自己効力感に影響を及ぼす
 (Conn,1998)
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)


■さて、いかがでしょうか。


見てみると、実に興味深いですね。

自己効力感を高めるために、
まだまだ色々なことができそうな気がしてきます。

たとえば、

・どうやったらできるのか、
 先輩や師匠に教えを乞う(=達成するための方略)
 
・何のためにこのプロジェクトをしているのか、
 その理由を書き出しみる(=行動に対する意味付け)
 
・何か課題に取り組む時に、
 サポートしてくれる仲間などを集める
 ビザスクなどのスキルマッチングサービスもよいかも(=ソーシャルサポート)

・身体を鍛えて、健康な状態を保つ

などを行うことで、

「自分はできる!」という気持ちを
自ら養うこともできそうですし、

部下や後輩に対して、
自己効力感を意図的に高めることも
できるのではなかろうか、

と感じます。



■「自分はできないし」と

箱に閉じこもりたくなる気持ちも
一方わかるものです。


ですが、

「どうすれば自己効力感を
 高められるか?」

についてある程度理解しておけば、
これらを活用することもできる

そんなことを思う次第です。


まさに、このメルマガ内容自体が

 自己効力感を高める先行要因の
「6)達成のための方略」ともいえるかも(と願いたい)

です。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

できると思えばできる、出来ないと思えばできない。
これは、ゆるぎない絶対的な法則である。

パブロ・ピカソ(スペインの芸術家/1881-1973)
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【編集後記】
色々と計画して、準備したいことがたくさんあります。
、、、が、どこまでどれくらいの時間をかけるかが課題。
できるところまでしかとやっていきたいと思います。


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