配信日時 2022/05/11 08:51

「心理的安全性」にまつわるお話 ~コーチング/学習行動/チームパフォーマンスとの関係性~【カレッジサプリ】

---------------------------------------------------------------------------
皆さまの1日を5%元気にするビジネス系メルマガ『カレッジサプリ』
---------------------------------------------------------------------------
令和4年5月11日(第3002号)


「心理的安全性」にまつわるお話
~コーチング/学習行動/チームパフォーマンスとの関係性~


株式会社カレッジ 紀藤康行
---------------------------------------------------------------------------

【メルマガ「カレッジサプリ」
  ぜひお友達にも教えてあげてください(ご登録はこちら↓↓)】
 https://www.courage-sapuri.jp/

------------------------------------------------------------------------------------


◎本メールマガジン(カレッジサプリ)は、

 外資系教育会社を経て、
 人材開発・組織開発の会社を経営する著者が、

 世界の名著や理論、体験談を元にした
 「人生にちょっと役立つ考え方」を通じて、

 ------------------------------------------------
 皆さまの1日を5%元気にする
 ------------------------------------------------

 ことを目的とし、3000日以上にわたって毎日お届けしている、
 500社3000名以上が購読するビジネスメルマガです。

 熟読するも読み流すも、ご自由な形でご活用下さい。

 ★紀藤康行プロフィール   https://www.courage-sapuri.jp/profile/

 --------------------------------------------------------------------------

(本日のお話 1753文字/読了時間2分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日はコーチング研修の実施。
ならびに1件のアポイント。

また夜は10キロのランニング。
100キロウルトラマラソンまであと11日。

最後、追い込んで行きたいと思います。



さて、本日のお話です。

「職場における心理的安全性」

は以前から注目されている
キーワードの一つではないでしょうか。

今日はこの「心理的安全性」の影響について
ある論文から掘り下げてみたいと思います。


※参考論文は、
エイミー・エドモンドソン(1999)「職場チームにおける心理的安全性と学習行動」
(「Psychological Safety and Learning Behavior in Work Teams」)です。

それでは早速まいりましょう!


タイトルは、



【「心理的安全性」にまつわるお話 ~コーチング/学習行動/チームパフォーマンスとの関係性~】



それでは、どうぞ。



■「心理的安全性」という言葉、

皆さまは聞いたことがありますでしょうか?


人事界隈に関わる方であれば
もしかすると耳にしたことがある
言葉ではないかと思います。


曰く、

”チームにおいて、他のメンバーが自分が発言することを
 恥じたり、拒絶したり、罰をあたえるようなことをしないという
 確信をもっている状態であり、
 
 チームは対人リスクをとるのに
 安全な場所であるとの信念がメンバー間で共有された状態”
 
(byエイミーエドモンドソン)

と定義されているようです。


■つまり、

「職場で何を言っても、
 干されたり、刺されたりしない」
 
というのが心理的安全性、
といってもよさそうです。



■確かに、言葉の柔らかさもあり

”心理的安全性”

はあったほうがよさそう、

というのは、誰もが
感覚的に納得する話かとおもいます。

(正直に指摘したら
 干されるなど恐ろしいです、、、)
 
 

■そんな中で、

心理的安全性があると”具体的に”
どのような効果があるのか、について、

論文「エイミー・エドモンドソン(1999)
「職場チームにおける心理的安全性と学習行動」では

従業員5000名のオフィス家具メーカーの
53チームのメンバーを対象に


『心理的安全性と、
 チームの学習行動、および
 チームパフォーマンスとの関連』
 
 
についての研究をしたのでした。

(おそらく、これが心理的安全性が
 注目された始まり頃の論文だったのかな、、、
 と推察しております)
 

研究内容も、

・インタビューと観察(8チーム)
 ↓
・質問紙調査とインタビュー(51チーム427名)
 ↓
・調査結果に基づいた面談・観察(7チーム)

予備調査を含めて、
しっかりと研究されています。



■そして、結論をお伝えすると

観察した7チーム全てにおいて、


『「チームの心理的安全性」が高い組織は
 「チーム学習行動」が高い』
 

ことがわかりました。


「心理的安全性」あると
以下のような「チーム学習行動」、


・チームの作業プロセスを改善する方法を考える

・他のメンバーから情報を入手し、共有する

・チーム外から人を呼び、情報発信やディスカッションを行う

・新しい情報を頻繁に求める


が促される、というのでした。



■そして、

「チーム学習行動」が高まることで
「チームパフォーマンス」も高まるので、

結果として

『チームの心理的安全性が高まる

 →チーム学習行動が高まり
 →チームパフォーマンスも高まる』

という連鎖的な影響がある、

とわかりました。



■ちなみに、

「チームの心理的安全性」を

高めるための要因として、
以下2点の行動がわかりました。


1)チームリーダーによる『コーチング』

2)チーム内の相互『サポート』



、、、つまり、

「チームリーダーが
 コーチングを実施する」
 
ことは、チームの心理的安全性を高める
重要な役割を果たしている、

と言えるようです。



■、、、と説明的なお話を
続けてしまいましたが、

個人的に改めて感じたのが、

「コーチングが与える影響」

でございます。



”リーダーはその言動から
 チームの文化を創る”

などと言われることがありますが


・リーダーがメンバーの成長支援を
 対話を通じて行うこと、

・傾聴し、フィードバックをし、承認する

という支援行動は本人だけではなく、

チーム全体(の心理的安全性と学習行動)に
影響を与えていくというのは、

完全にチームや組織がない中でも、
自分たちができる行動として
勇気づけられるもののようにも感じました。



■コーチングも心理的安全性も、

北風と太陽でいう、
太陽的なじんわりとした効果なのかもしれませんが、

そういった行動こそが、
実は大事なのかもしれないな、

そんなことを思った次第です。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。

==========================
<本日の名言>

人間生活にはムダなものがかなりあるが、
そのムダなもののために情緒が生まれ、
うるおいができ、人の心がなごむようなものがある

遠藤周作(小説家・エッセイスト/1923-1996)

==========================

【編集後記】
学ぶこと、勉強することがたくさんありつつ、
積読が一向に減りません。。。
最近は論文も後で読もう、というのが増える一方でございますが、
なんとか一歩ずつ前に進めていきたいと思います。


【メルマガのご感想について】
メルマガのご感想は、このメールに直接ご返信いただければ紀藤にのみ届きます。
どんなことでも、お気軽にご連絡くださいませ。
皆さまのメッセージが励みになります!

■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■
 メルマガ「カレッジサプリ」公式サイト https://www.courage-sapuri.jp/
 ★バックナンバーはこちらから読めます★  https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/
■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■

【メルマガ登録・解除について】
※メールアドレスの変更について
 ⇒「現在のメールアドレスの配信停止」→「新アドレスでの登録」にて
   ご対応お願い申し上げます。
※メルマガのご登録はこちらから
 ⇒ https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=HSfoIRnMfw
※メルマガの配信停止はこちらから
 ⇒ https://1lejend.com/stepmail/delf.php?no=HSfoIRnMfw