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令和4年1月22日(第2893号)
場と仲間の力 ~データ分析の授業から思うこと~
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2700字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日金曜日は、チームビルディング研修。
その他大学院の打ち合わせなど。
*
さて、本日のお話です。
この土曜日で、実質、
立教大学大学院1年生の後期の授業が
終了いたしました。
その中には、
苦手意識を持ち続けていた
「データ分析」の授業もあり、
そちらも一旦終了をしたことで
諸々思うことがありました。
今日はそんな中での気づきと学びについて
皆さまにご共有させていただければと思います。
(個人的な”つぶやき”が満載の内容でございます。
予めご了承の上、読み進めいただけますと幸いです)
タイトルは
【場と仲間の力 ~データ分析の授業から思うこと~】
それでは、どうぞ。
■「苦手意識」とは、
どこからやってくるのでしょう。
不思議なもので、
一度胸の中に居座られると
なかなか出ていってくれません。
統計について学ぶ「データ分析」の
授業もまさにそんな感じでした。
なんだか忖度のようですが、
授業も先生方も、とても丁寧かつ親切で
感謝しかありません(ほんとうに)。
しかしながら、かつ
こういうと現実になってしまうようで
あまり口にしたくないのですが、
「統計はやっぱり苦手」
と、最初から感じておりました。
■とはいえ、
避けられないこともあるものです。
大学院に入り、
人・組織の課題について学びを深める中で、
「データ分析」の授業がありました。
内容は、
1)理論や事実に基づいた仮設を立て
2)統計的な分析手法を、妥当性を持って活用し
3)その結果を元にクライアントに提案する
ようなことを最終的にできるようになる授業です。
それらに関連して、
・統計学の知識を覚えたり
・分析に関するツールに習熟したり
・それらに対してグループでディスカッションしたり
という場が、
必然的に毎週末用意されるようになりました。
■その中で、自分で言うのもなんですが、
「見事なまでの劣等生っぷり」
を存分に発揮しており(汗)
個人の肌感覚としては
完全なる周回遅れになっておりました。
言い訳ながら、
秋から今に至るまで、
研修等もかなり入っていて忙しかった、
子供も0歳だし、休みはほぼなかったし、
と心の中で言い聞かせたりもしました。
でも、それはおそらく
他の大学院のメンバーも一緒。
■結局、周回遅れの状況を生み出したのは
自分の中に巣食う当初からの
”心理的抵抗感(=苦手意識)”
であったことは否めません。
加えて、
最初の授業のワークの出だしで
よくわからず躓いたこともあり、
じわりじわりと
集団から一周遅れ、二周遅れ、
どんどん仲間達の姿が遠くへと霞んでいきました。
そして、三周くらい遅れたところで、
青ざめているオンライン越しの私の顔を見て、
優しきグループの仲間達が
「大丈夫・・・?」と手を引っ張ってくれて、
周回遅れながらなんとか走り始めた、
、、、そんな状態が
ここ3ヶ月ほどの「データ分析の授業」
にまつわる状況でした。
■こんな愚痴めかしいことを
書き連ねるのもお恥ずかしいのですが、
もっというと正直なところ
SPSSなるソフトや、
HADなるソフトを触っていても
どうしてもワクワク感が
湧いてきませんでした(汗)
ちょっといじってはプロセスが停滞。
延々同じことをループする。
でも、仕事はいっぱいある。
来週準備する研修の企画が頭をちらつく。
そうすると、ますます気持ちが遠のいてしまう。
連動して、行動も遠のく。
そして、
「統計ソフトを立ち上げる」
という行為が、
次第に億劫になっていきます。
■一方、
行為の源となる心境が
義務感か好奇心かはわからないにせよ、
「積極的に触る行為」
ができている人は
ソフトを段々と自分の道具として
扱いつつあるように見えていました。
■結局、そのように差は開き、
申し訳ない、、、と思いつつ、
参加するとチームの作業のペースを
落としてしまうことになる、という不安もあり
グループワーク内でも
裏で人ツールをいじったり
本を開いて色々調べたりするのが精一杯という
「配属されたばかりの
新人エンジニア状態」
となっていた時間を過ごしていたのでした。
■、、、と
ひたすら暗い振り返りを
書き連ねてしまったようですが、
結局今日、言いたいのはそこではありません。
とはいいつつ、
振り返って思ったことは
”約3ヶ月、なんだかんだ触れ続けたことで、
未知の世界が切り開かれた”
ことです。
これは間違いありません。
■例えば、統計用語の
・因子分析
・相関分析
・t検定
・一元配置分散分析
・重回帰分析
・χ二乗検定
・決定係数R二乗
・共分散構造分析
、、、などなど、
これまでは聞いただけで
”寒いぼ”が出るような言葉も、
今は、滑らかに説明はできずとも
そのイメージは理解できるし、
抵抗感も少なくなりました。
統計の入門の本であれば
「うん、わかる」という感じです。
統計に関する他グループの発表を聞いても、
深い洞察はできずとも、
なるほど、と思えました。
■、、、と、考えた時に、
そして、3ヶ月前の
絶大なる抵抗感と絶望感と対比して
振り返ってみれば、やはり
「大いなる成長があった」
と評価してよいのだろう、と
前向きに思うわけです。
■そして、
何が自分を成長させてくれたのかというと
それはおそらく、
ーーーーーーーーーーーーーーー
1)場に触れ続けること
2)ちょっと先行く仲間の存在があったこと
ーーーーーーーーーーーーーーー
この2つであった、と思うのです。
*
少し理論っぽい話をすると、
レフ・ヴィゴツキーというロシアの心理学者は、
『最近接発達領域』
という考え方を提唱しました。
これが何を意味するかというと、
”「自分ひとりでできること」と
「道具(他者の支援等)を借りてできること」には差がある”
といい、
”道具(他者の力)の力を借りてできる成長領域の部分が
「最近接発達領域」”
というわけです。
自転車を一人で乗れなくても、
補助輪や、パパが後ろをつかんでくれていれば
走れるようになるように、
誰かの支援があればストレッチ行動もできたりするもの。
■今回で言えば、
・(半強制的な)場の存在と
・(こうやるんだよ、と教えてくれる)
優しき他者の存在によって
一人では出来得ないことが
できるようになった、とも言えます。
もちろん、まだまだであり
メルマガを書きながらも、
グループの仲間たちに顔が浮かび、
申し訳なさが湧き上がってくるほど
特に統計ソフトの操作などは
スマフォの操作方法がわからない
おじいちゃんのごとき理解度です。
、、、とはいえ、
”道が開かれた”という
0→1の感覚は大きい、
と感じております。
■基本的に、
限られた時間で
限られたリソースの中で、
あれもこれも全てを身につけることは難しいので、
必ずしも苦手を克服する必要はないと
個人としては思っています。
、、、とはいえ、
身につける必要に迫られることも、
時にはあるものですから、
そんなときは苦手で、
絶望感を感じたとしても、
1)場に触れ続けること
2)ちょっと先行く仲間の存在
があることで
背中を押してもらい、
まだ見ぬ世界が広がり、
自分自身が更に前に進むきっかけにもなるのだろう
と感じている次第です。
場と仲間は、大事です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
好きなことにだけ、のめり込み過ぎないように。
そうすると、他の分野への冒険ができなくなってしまう。
自分の好きなもの以外、見えないようにするのは愚かなことだ。
ウォルト・ディズニー(1901-1966)
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【編集後記】
最終レポートがありますが、
ひたすら籠もって統計や論文等を読んで、
ワードにまとめまくりたいと思います。
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