配信日時 2022/01/19 07:55

アンラーニングの核となる4つのポイント(まとめ)【カレッジサプリ】

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令和4年1月19日(第2890号)


アンラーニングの核となる4つのポイント(まとめ)


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2385字/読了時間3分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は終日若手向けの研修の実施の
2日目でした。

その後は大学院の打ち合わせなど。



さて、本日のお話です。

先日よりお伝えしております
「アンラーニング」。

今日も引き続き、
松尾睦先生の著書『仕事のアンラーニング』より
学びを共有させていただければと思います。


それでは早速参りましょう!

タイトルは



【アンラーニングの核となる4つのポイント(まとめ)】



それではどうぞ。



■大人は「自己模倣」をしがちです。

要は、”自分の得意技に逃げる”という状態。

経験を積んだ人であればあるほど

・業務の処理の仕方、営業の仕方
・IT機器の使い方、スケジュールの立て方
・部下指導の仕方、情報の集め方、、、

などなど

”自分で上手く言っていると
 感じているやり方”

がある程度あるものです。

「自己模倣」とは、
そんな過去の自分のやり方を模倣して
行動をし続けることを意味します。



■しばしば研修で

「自分の勝ちパターンを
 見つけましょう」

とその大切さを
語らせていただきますが、

一見矛盾するようでいて

上記の「自己模倣」の罠と
「自分の勝ちパターン」はより上位のレベルで
統合する必要がある、と感じています。


成熟していない考えだと、

たとえ周囲の役に立てていない、
あるいは効果的な成果が出ていないのに

「自分の勝ちパターンを使うんだ」

と自らの考えに
固執してしまうこともあります。


しかし

「勝ちパターンは勝ちパターンで自覚しつつ
 今の自分をアップデートし続ける」

という、自分を認めつつ、
一部否定をして脱皮するという二重構造こそ、

自分が長期的に活躍し続けて、
必要とされる人材であり続けるために
とても重要なことなのであろう、

と思います。



■そして、

「自分の勝ちパターンを大事にしつつ、とらわれない」
「自己模倣を打ち砕く」

という考え方が、まさに

『アンラーニング(学びほぐし)』

の理論です。

自分が持つ効果的でない知識やスキルを棄却し
効果的な知識やスキルと入れ替える。


そんなアンラーニングについて
いくつかのポイントがある、と
これまでお伝えしてきました。


改めてですが、
「アンラーニングの核となる4つのポイント」を
以下、まとめとして記載いたします。


(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【アンラーニングの核となる4つのポイント まとめ】


<1,きっかけを探す>

アンラーニングの多くは、
外的刺激によってもたらされます。

そしてどのようにもたらされるかと言うと、

・昇進・異動などの状況変化  70%
・上司を始めとする他者の行動  20%
・研修・読書 10%

という割合になりました。

新たな情報から、これまでの自分のやり方に、
矛盾や葛藤が生じたときに、
「今のやり方を変えねば・・・!」となり
アンラーニングが進んでいきます。

よって、研修でも他者行動でも、
環境変化でも、”きっかけを探す”ことが
重要になります。



<2,原動力を持つ>

アンラーニングを促すものは、
『学習志向』です。

すなわち、成長を重視する考え方、
新しい知識やスキルを獲得することを求める目標志向です。

学習志向がもたらすメリットを理解すること、
そして学習目標を立てることで、
アンラーニングを促進する原動力が生まれます。



<3,リフレクションをする>

アンラーニングは、
自分の中の当たり前となっている「型」や「スタイル」が
本当に正しいのだろうか?と問うことから始まります。

それを『批判的内省』(深い内省)と呼びます。

ただし、その批判的内省はなかなかに
難しいものでもあります。

では、どうすればよいか?

そのためには日々の業務を振り返るなどの
日頃の『内省』を行うことが、
『批判的内省』にも繋がることがわかりました。

よって、日記をつける、メモをする、
定期的に1on1などで軌跡を振り返る、等で
内省の習慣を着けることがアンラーニングを促します。



<4,『自己変革スキル』の手法を活用する>

アンラーニングを具体的に進めるために
『自己変革スキル』の活用が役に立ちます。

自己変革スキルとは、

・変革の準備:自分の中で変えることを見極める
・計画性:自分を変える計画を立てる
・資源の活用:他者からの支援を求める
・意図的行動:成長の機会を見逃さない

のことで、
これらの手法を活用することで
アンラーニングの阻害要因となっている
技術・スキルのなさ、心理的抵抗感、職場の理解不足に
対処できる可能性が高まると考えられます。


※参考:松尾睦(2021)『仕事のアンラーニング 働き方を学びほぐす』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)


繰り返しとなりますが、
アンラーニングの4つのポイントは、

・「きっかけ」
・「学習志向」
・「リフレクション」(内省→批判的内省)
・「自己変革スキル」

です。


■これらを抑えつつ
職場内でもアンラーニングを
適切に進めることができると

・「働きがい」を感じ
・「他者との信頼関係が構築」され
・「業績が向上」する

という企業にとっても
望ましい結果に繋がっていく、

となります。



■、、、と

アンラーニングについて
おまとめしてみました。


そして改めてみると
何だか当たり前の様な考えにも、
見えなくもありません。

しかしながら、

”研究と調査によって
 改めて導き出された理論”

という観点であるというのが
今回の一番強調したいところです。


誰かが熱く語った一人称の語りでは、
多様な価値観・考え方のひとを
ときに動かせないこともあります。

しかし、今回ご紹介のような
研究された「知」のバックボーンがあることで、

より多くの人に、説得力を持って
その大切さを届けることができるようになると感じます。



■変わり続ける必要があると
皆、頭ではわかりつつも、

どこか抵抗感を感じているのが
大人達の本音なのかも知れません。

だからこそ、こうした

「アンラーニングの核となるポイント」

を理論も踏まえて抑えておくことが
改めて大事なのであろう、と思った次第です。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

知識は、われわれが天に飛翔する翼である。

ウィリアム・シェイクスピア(イギリスの劇作家/1564-1616)

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【編集後記】
ようやくアンラーニングシリーズもじっくり読み解き終えることが
できたように感じております。一つのテーマをいくつかの時間をかけて
じっくりと向き合うとやはり記憶に定着しますね。


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