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令和4年1月11日(第2882号)
診断型組織開発とは何か(その5) ~アクション実施~
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2093字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
先日は成人の日でしたね。
新成人の皆様、おめでとうございます。
昨日のことのようですが、
あっという間にだいぶ昔の話になってしまいました。
時が経つものは実に早く、
これからもっと早くなっていくのでしょう。
1日1日大事にしたいものです。
*
さて、本日のお話です。
年明けより参加をしておりました、
南山大学、立教大学、玉川大学合同の
診断型組織開発を学ぶ3日間の合宿。
本日もその学びを皆様にご共有させて
いただければと思います。
それではまいりましょう!
タイトルは
【診断型組織開発とは何か(その5) ~アクション実施~】
それでは、どうぞ。
※ここまでのお話は以下ステップで
お伝えしてまいりました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<「診断型組織開発」の流れ>
1)エントリーと契約
2)データ収集
3)データ分析
4)フィードバック
5)アクション計画
6)アクション実施 → 本日はここ
7)評価
8)終結
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■「アクション実施」なんていうと、
まさに本丸!というような
パワフルな響きがありますね。
しかし、
通常の研修等と違って、
組織開発においては、
全体のプロセスが大事なので、
この「6)アクション実施」も
1つの過程であると思います。
とはいいつつ、
イタリアでもフランスでも、
コース料理風に言えば、
「メインディッシュ」
と言える重要な立ち位置かと。
■さて、そんなメインディッシュ。
チームが「望ましい姿」に至るために、
どのような「アクション実施」を行えば
効果的に行えるのでしょうか。
もちろん課題に紐付いたもののため、
実に様々なパターンがあります。
ただ今回は、一つのイメージとして、
本合宿の主催者でもあり、
組織開発の第一人者である
南山大学 人間関係研究センター長
中村和彦先生の著書を参考に、
「事例」として流れをご紹介させて
いただきたいと思います。
(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<アクション実施」の例>
テーマ『チームや職場の強みに目を向ける未来づくりワークショップ』
(説明)
・すでに職場にある価値に目を向ける
「アプリシエイティブ・インクワイアリ(AI)」と呼ばれる手法を用いて、
簡易版のミニAIとして3時間のワークショップの進行例。
(進め方)
1、導入(10分)
2、私たちの強みを発見する:ペアで(30分)
3、私たちの強みを共有し探求する(30分)+休憩
4、未来を表現する(50分)+休憩
5、「ともに目指す姿」を言語化する(20分)
6、アクションプラン(20分)
7、クロージング(5分)
※中村和彦(2021)『「組織開発」を推進し、成果を上げる マネジャーによる職場づくり 理論と実践』(P168)より
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)
詳細は、ぜひ著書をお読みいただくと、
ガッツリご紹介されております。
■一つのパターンですが、
大事なことは、
・合意した目的に対して
・クライアントシステムのとしていた対象に対して介入し
(個人/対人間/グループ/グループ間)
・望ましい結果を目指す、
ことになります。
■ただ、組織開発においては、
「見える化→ガチ対話→未来づくり」
というステップで表されるように
”クライアントと対話をしながら
共に作っていくため、
必ずしも台本通りに進まない”
こともありえます。
場合によっては
深い部分にも踏み込むため、
生き物のように変化していく、
とも言えるかもしれません。
■そんなときに大事なのが、
”コンサルタントのあり方”
とされています
組織開発では
『ユース・オブ・セルフ』
という言葉があります。
これはまさに
”「自分自身を道具として使う」ことで、
クライアントに介入をしていく”
というまさに地上戦、
肉弾戦を思わせる介入が
求められます。
■特に、
「アクション実施」の場面においては
コンサルタントに求められるあり方
”ユース・オブ・セルフ”は、
~~~~~~~~~
・真正さ
・コミットメント
・反応的ではない
・プレゼンス
~~~~~~~~~
と定義されています。
つまり、
・真正さ(authenticity):
本物であること。嘘偽りないこと。
・コミットメント:
クライアントにコミットすること。
・反応的ではない:
起こったことに反応的にならず受けとること
・プレゼンス:
自分自身が揺るがなくその場に立ち続けること
という意味かと。
私のイメージですが、
まるで「金八先生」のように
3年B組で何があっても、
・人として本物であり
・生徒に向かい合って、自分自身をさらけ出し
・生徒を受け止める
・決して逃げず、ぶれない
ような像を想像しました。
”ずるさ”があると見抜かれるし、
こちら側のあり方が見えずとも、
必ず伝わる、ということです。
■とすると
改めて、組織開発とは
「自分自身を全力で使って
共につくるアプローチ」
ということで、
実に人間臭く、生々しく、
奥が深いプロセスだな、、、
と改めて感じます。
ゆえに、真似ができないし、
自分自身の成長の機会にもなる
意義深いプロセスとも感じます。
■と、だいぶ長らく
お伝えしてまいりましたが、
次回にて
「診断型組織開発とは何か」シリーズの
の最終回とさせていただきます。
それではまた!
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
自分の姿をありのまま直視する、
それは強さだ。
岡本太郎(芸術家/1911-1996)
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【編集後記】
1月になってから、一つ習慣を変えようと試み中。
自分が規律をもっていられるようにバージョンアップした習慣を
組み込んでいこう、と考えております。
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