配信日時 2022/01/11 05:49

診断型組織開発とは何か(その5)~アクション実施~【カレッジサプリ】

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令和4年1月11日(第2882号)


診断型組織開発とは何か(その5) ~アクション実施~


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2093字/読了時間3分)


■おはようございます。紀藤です。

先日は成人の日でしたね。
新成人の皆様、おめでとうございます。

昨日のことのようですが、
あっという間にだいぶ昔の話になってしまいました。

時が経つものは実に早く、
これからもっと早くなっていくのでしょう。
1日1日大事にしたいものです。



さて、本日のお話です。


年明けより参加をしておりました、
南山大学、立教大学、玉川大学合同の
診断型組織開発を学ぶ3日間の合宿。

本日もその学びを皆様にご共有させて
いただければと思います。

それではまいりましょう!

タイトルは



【診断型組織開発とは何か(その5) ~アクション実施~】



それでは、どうぞ。


※ここまでのお話は以下ステップで
 お伝えしてまいりました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<「診断型組織開発」の流れ>

1)エントリーと契約
2)データ収集
3)データ分析
4)フィードバック 
5)アクション計画
6)アクション実施 → 本日はここ 
7)評価
8)終結
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


■「アクション実施」なんていうと、


まさに本丸!というような
パワフルな響きがありますね。


しかし、
通常の研修等と違って、
組織開発においては、

全体のプロセスが大事なので、
この「6)アクション実施」も
1つの過程であると思います。


とはいいつつ、

イタリアでもフランスでも、
コース料理風に言えば、

「メインディッシュ」

と言える重要な立ち位置かと。



■さて、そんなメインディッシュ。

チームが「望ましい姿」に至るために、
どのような「アクション実施」を行えば
効果的に行えるのでしょうか。


もちろん課題に紐付いたもののため、
実に様々なパターンがあります。

ただ今回は、一つのイメージとして、

本合宿の主催者でもあり、
組織開発の第一人者である
南山大学 人間関係研究センター長

中村和彦先生の著書を参考に、
「事例」として流れをご紹介させて
いただきたいと思います。


(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<アクション実施」の例>


テーマ『チームや職場の強みに目を向ける未来づくりワークショップ』 
    
(説明)
・すでに職場にある価値に目を向ける
 「アプリシエイティブ・インクワイアリ(AI)」と呼ばれる手法を用いて、
 簡易版のミニAIとして3時間のワークショップの進行例。
 
 
(進め方)

1、導入(10分)

2、私たちの強みを発見する:ペアで(30分)

3、私たちの強みを共有し探求する(30分)+休憩

4、未来を表現する(50分)+休憩

5、「ともに目指す姿」を言語化する(20分)

6、アクションプラン(20分)

7、クロージング(5分)  

※中村和彦(2021)『「組織開発」を推進し、成果を上げる マネジャーによる職場づくり 理論と実践』(P168)より

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)


詳細は、ぜひ著書をお読みいただくと、
ガッツリご紹介されております。



■一つのパターンですが、

大事なことは、

・合意した目的に対して

・クライアントシステムのとしていた対象に対して介入し
(個人/対人間/グループ/グループ間)

・望ましい結果を目指す、

ことになります。



■ただ、組織開発においては、

「見える化→ガチ対話→未来づくり」

というステップで表されるように

”クライアントと対話をしながら
 共に作っていくため、
 必ずしも台本通りに進まない”

こともありえます。


場合によっては
深い部分にも踏み込むため、
生き物のように変化していく、

とも言えるかもしれません。



■そんなときに大事なのが、

”コンサルタントのあり方”

とされています


組織開発では

『ユース・オブ・セルフ』

という言葉があります。

これはまさに

”「自分自身を道具として使う」ことで、
 クライアントに介入をしていく”

というまさに地上戦、
肉弾戦を思わせる介入が
求められます。



■特に、
「アクション実施」の場面においては

コンサルタントに求められるあり方
”ユース・オブ・セルフ”は、

~~~~~~~~~
・真正さ
・コミットメント
・反応的ではない
・プレゼンス
~~~~~~~~~

と定義されています。

つまり、

・真正さ(authenticity):
 本物であること。嘘偽りないこと。

・コミットメント:
 クライアントにコミットすること。

・反応的ではない:
 起こったことに反応的にならず受けとること

・プレゼンス:
 自分自身が揺るがなくその場に立ち続けること

という意味かと。


私のイメージですが、

まるで「金八先生」のように
3年B組で何があっても、

・人として本物であり
・生徒に向かい合って、自分自身をさらけ出し
・生徒を受け止める
・決して逃げず、ぶれない

ような像を想像しました。


”ずるさ”があると見抜かれるし、
こちら側のあり方が見えずとも、
必ず伝わる、ということです。



■とすると
改めて、組織開発とは

「自分自身を全力で使って
 共につくるアプローチ」
 
ということで、

実に人間臭く、生々しく、
奥が深いプロセスだな、、、

と改めて感じます。


ゆえに、真似ができないし、
自分自身の成長の機会にもなる
意義深いプロセスとも感じます。



■と、だいぶ長らく
お伝えしてまいりましたが、

次回にて
「診断型組織開発とは何か」シリーズの
の最終回とさせていただきます。

それではまた!

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>
自分の姿をありのまま直視する、
それは強さだ。

岡本太郎(芸術家/1911-1996)

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【編集後記】
1月になってから、一つ習慣を変えようと試み中。
自分が規律をもっていられるようにバージョンアップした習慣を
組み込んでいこう、と考えております。


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