配信日時 2021/10/07 09:33

「ホランダーの特異性-信頼理論」からリーダーシップの発揮を考える【カレッジサプリ】

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令和3年10月7日(第2786号)


「ホランダーの特異性-信頼理論」からリーダーシップの発揮を考える


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 1,882字/読了時間2分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は7つの習慣研修実施の立ち会い。
その他研修企画、打ち合わせなど。
また6キロのランニング。



さて、本日のお話です。
 
ある論文で

「リーダーがどのように
 信頼を得て、変革していくのか」
 
について語られており、
その内容がなかなか興味深いものでした。


1970年代のものですが、
今日はその論文からの学びと気づきを
皆さまにご共有させていただければと思います。

それではまいりましょう!


タイトルは、



【「ホランダーの特異性-信頼理論」からリーダーシップの発揮を考える】



それでは、どうぞ。



■リーダーシップのある研究で

『社会的交換理論』

なる考え方があります。

そして、それらを踏まえた
とある論文があります。
(Homans,1974)


内容は、

”リーダーとフォロワー
 それぞれ何かしらの報酬を
 取引しあっている”
 
というお話です。



■例えば、

・上司(リーダー)が
 提案や指示、命令をして

・部下(フォロワー)
 がその内容を受け取り実行する
 
という状況があるとしましょう。


この状況で

「お互い報酬を
 取引し合っている」

とするわけです。


具体的には、

・上司は部下が自分やチームの方針に
 従ってもらうために「報酬」を与える

そして
 
・部下は、提案、指示、命令に従うと
 何かしら「報酬(評価等)」が得られる
 
と期待する。


そしてこの「取引」が成り立っているから
部下は上司の提案・指示に従う、

という考え方です。



■たしかに言われてみれば、
なんかわかる気がしますね。

”部下は上司の言うことを
 聞くものだ”

という規範的な考え方も、
「それを守って得られる安心感」=報酬とも
考えられることを含めて

何かしらのメリットがあるから
受け取り実行する、というのは
実に納得できる考え方です。



■…とすると、
上司にとっては望ましくない事も
起こりえるでしょう

例えば、もし部下が

「この上司の言うことを聞いても
 何もメリットがない」

と思ったとしたら

「部下は上司の言うことを聞かない」

となってしまいます。。。
(取引が成立しないため)


そうなると、上司としては
ピンチでございます。

特に、昔のように

上下のパワー(指示命令)を発動させるという
社会的な規範も薄くなっているように見えるので

特に上司の提案は、
受け取りづらくなっている(のかも)

とも思います。



■では、どうすれば、
上司は部下に動いてもらうことが
できるでしょうか?


堅苦しく表現すれば

”どうすれば「社会的交換関係」を
 結ぶことができる”

のでしょうか?



■このことについて、


【ホランダーの特異性-信頼理論】
(Hollander,1974,1978)


なる論文が参考になります。


なんだか、複雑そうなタイトルですが
意外とシンプルなお話です。



■内容は、

「リーダーがフォロワーから
 信頼を獲得していくプロセス」
 
を以下のように定義しました。

簡単にまとめてみますね。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<ホランダーの特異性-信頼理論>

リーダーがいかにフォロワーから
信頼を獲得していくかという過程を紐解いたもの。


◯STEP1)「同調性」を示す

集団に所属したら、まず
フォロワーに認められるために
「集団の規範(ルール)」を守ること。

明確なもの、暗黙なもの、いずれにせよ
集団の規範に忠実であることで、信頼を獲得できる。
 


◯STEP2)「有能さ」を示す

集団に課題達成できるような能力を示す。

具体的には、リーダーが
集団が優先する課題の達成に積極的に貢献することで
さらなる信頼を獲得していく。



◯STEP3)「信頼を蓄積」し、期待される

「信頼を蓄積」することで
リーダーシップを発揮する基盤が築かれる。

信頼を勝ち得ることで、変革行動をすることを
フォロワーから求められるようになる。



◯STEP4)変革を実行する

リーダーシップを発揮し集団を変革していく。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

という内容。



■すなわち、

1,「同調性」×「有能さ」
 ↓
2,「信頼の獲得」
 ↓
3,「変革を期待され」
 ↓
4,「変革行動をする」

と結んでいます。


これはリーダーシップの発揮、
という文脈で語られていますが

『信頼を蓄積し、結果として
 リーダーシップ行動が発揮できる』

というわけですね。



■人は、なんだかかんだで

合理的に判断する側面が
あるものだとも思います。

とすると、

「期待に答えてくれるという信頼」

こそが、誰かを巻き込み、
そして動いてもらうための一丁目一番地、

と言えるのでしょう。


リーダーシップの発揮はまずは
「信頼の獲得&蓄積」から。


当たり前のようで、とても大切な
「信頼」の存在を考えさせられる論文だなあ、

と思った次第でございます。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

果実を食べる者は少なくとも、
種子を植えるべきだ。

ヘンリー・デイビッド・ソロー

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【編集後記】
ランニングをするときに、「吐く息」に集中すると
身体の中に酸素が行き渡る気がして、とても気持ちがよいです。
リモートワークや企画系の仕事をしていると、自然と呼吸が浅くなって
それが力みにも繋がるのかもなあ、と思った次第。
リラックスは大事です。


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