配信日時 2021/10/01 09:41

大学院プロジェクトで感じた「集団の力と可能性」のお話【カレッジサプリ】

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令和3年10月1日(第2780号)


大学院プロジェクトで感じた「集団の力と可能性」のお話


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2290字/読了時間3分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は4件の打ち合わせ。
その他、研修企画の作成など。
夜は大学院の打ち合わせでした。



さて、早速ですが本日のお話です。

先日から、大学院の秋学期が始まりました。

大学院の学びはじわりと学びが浸透する
”染み入る学び”と言われます。

今日はそんな中での気付きと学びを、
皆さまにご共有させていただければと思います。
 
それではまいりましょう!


タイトルは、



【大学院プロジェクトで感じた「集団の力と可能性」のお話】



それでは、どうぞ。



■人と共に働くというのは

ぶっちゃけ面倒くさいです。


否、正しく言えば

・ものすごく可能性には溢れている。

でも、

・同時に色々と面倒くさいこともたくさんある、

といったほうがよいでしょう。



1人だったら
気楽にできることも、

人がたくさんになってきて
組織が大きくなると、

プロセスも必要になって
人の葛藤もジレンマも膨大になります。


だから、本当に大変なものです。



■正直、私(紀藤)は、

それらことよりも、
多少のリスクがあっても

「自分でやりたいこと、
 学びたいことを好きに探求したい」
 
という道を優先させて
今に至っています。


それらは何が、どちらが
良い悪いではないものではなく、
選択でしかありません。

一方、自分分が出来ていない重たさを抱えながら
前に進んでいる、大組織のマネジャーの方など、
本当に真似できないなあ…と心より尊敬します。



■さて、そんな風に

「1人で思いついたことを
 勝手にやりたい」
 
というスタンスの私(紀藤)でしたが

大学院に入ってから、
少し考え方が変わってきました。



■…というのも、

現在、毎週2-3回くらい
大学院のチームメンバーと
課題のディスカッションをするのです。

そのプロセスの中で、


『集団の可能性』


を感じざるを得ない瞬間が
実に多くあり、驚いています。


そして、それは仕事の進め方にも、
大きく影響を与えている、と感じます。



■例えば、

今の大学院のチームは
こんなメンバーです。

・高校の先生
・ITエンジニア
・中小企業人事
・人材開発子会社の責任者
・そして私


エンジニアも、先生も、
中小企業、大企業など、本当に多様。
男女、年齢もバラバラです。



■そんな中で、
一つの”問い”を考えるにも、

「こんな意見があるのでは?」
「別の観点からだと、こうも思った」
「◯◯についてはどうなのだろう?」

と、それぞれの立場・視点から
色々な意見が投げ込まれるのです。


すると、

その視点はなかった、
そういう見方もあるよね
実際、じゃあどうしようか

と、1人で行うよりも、


「圧倒的にアウトプットの質が高まる」


ことを痛感するのです。



■確かに、

集団で意思決定をすると、
時間はかかります。

ただ、1人ではなく、
またいつものメンバーではない、
多様な人が交わるからこそ


「そういった視点もあったのか」
「そんなやり方もあるのか」
「こんな仕事の進め方もできるのか」


とものの見方の変化が、
驚きとともに訪れるのです。



■集団がもたらす
様々な作用を研究する

「グループダイナミクス研究」

では、個人と集団の違いを
以下のように説明しています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【個人と集団の違い】


<個人>
◯メリット
・スピードが早い
・責任が明確になりやすい
・より効率的である

◯デメリット
・創造性、正確性、質が低くなりがち


<集団>
◯メリット
・決定プロセスに異質性をもたらす
・多くの手法や選択肢の検討が可能になる
・多くの人に決定が受け入れられやすい
・創造的かつ正確で、質が高い

◯デメリット
・より多くの時間と資源を費やす
・同調圧力、社会的手抜き、フリーライダーなど
 ネガティブな集団力学が働く可能性がある

(参考:スティーブン・P・ロビンス(2009)『組織行動のマネジメント』ダイヤモンド社)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

とのこと。



■どちらがいい、というわけではない。

しかし、集団は

「創造的かつ正確、質が高い」

ことが特徴なのです。


集団による「メリット」が
デメリットを上回るためには、

・お互いの関係性
・共通のゴール
・役割認識(人数も含め)

などの条件が必要ですが
それらが揃ったときの力は大きい。



そして、これらのことを見ると、
今の大学院プロジェクトでは、
「集団のメリット」を体験させてもらっています。

つまり、

・決定プロセスに異質性をもたらす
・多くの手法や選択肢の検討が可能になる
・多くの人に決定が受け入れられやすい
・創造的かつ正確で、質が高い

とはどういうことなのか?

を日々感じられ、
集団が織りなす可能性を
味わわせてもらっているのでした。



■そんな感覚を持った
大学院での”染み入る学び”を
得ている今日この頃。


ゆえに、最近は、
仕事の進め方もちょっとずつ変わってきました。

大きな気付きは


【1人で考えたアイデアは、
 強い集団には勝てない】
 

ということ。

頭ではわかっていましたが
感覚で理解してきた、

のはごく最近です。


正直、これまでは
「集団のデメリット」の方を
大きく感じていた。

だから、1人や少数で動くことを
無意識に選んでいたのかもしれません。。。



■しかし、今更ながら、
考え方が変わってきています。


人を巻き込み、意見をもらって、
熱した刀を叩いて鍛えるように
クオリティを高めていく。

たとえ時間がかかったとしても
よリ良い成果が得られる、

それを積極的に選んでいきたい、

とも思ってまいりました。



■もちろん、特定の1人が
ずば抜けた能力を持っていたら別です。

ゆえに、

「最小多様性の法則」

ということで、
メンバー集めの段階から
気をつけることも多々あります。

※参考:「メンバー選びの法則/最小多様性の原理」
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/10255/


しかしながら、改めて、

「集団の力と可能性」

とは素晴らしいもので、
もっともっと探求していきたいな
と感じた次第です。
 
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

自他ともに認めあった
頭のいい少数の人間で仕事をするとき、
効果は最大になる。

ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者/1955-)

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【編集後記】
そういった意味で、色々と協力してもらえる人がいること、
本当にありがたいなあ、と思っている次第です。
今の組織はまだまだ少ないですが、尊敬し、認め合っている人と
たくさんの面白い仕事をしていきたいな、と思います。
(いつも関わっていただける皆さま、ありがとうございます)

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