配信日時 2021/09/16 08:36

「ハミングワーク」から学ぶ、聞く力の鍛え方【カレッジサプリ】

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令和3年9月16日(第2765号)


「ハミングワーク」から学ぶ、聞く力の鍛え方


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 1781字/読了時間2分半)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は10件の個別コーチング。
また、2件のアポイント。
夜からは、コーチング講座(受ける方)。

さすがに詰めすぎて、夜の講座は、
消化試合になってしまいました(汗)

*

さて、本日のお話です。

昨日のコーチング講座の中で
面白い傾聴のトレーニングがありました。

今日はそのお話のご紹介と、
そこから感じたこと、学んだことを
皆さまにご紹介させていただければと思います。

それではまいりましょう。


タイトルは、



【「ハミングワーク」から学ぶ、聞く力の鍛え方】



それでは、どうぞ。



■コーチングを含め、
人材開発・組織開発の根底にあるルーツは

精神療法のフロイトの考えが
影響している、

と言われています。


人の心を扱うものですから、
哲学や心理学と関連があるのは、
その通りなのでしょう。


そんな中で、昨日のワークは、
興味深いものでした。



■講師の方が言います、


「人生であった悲しいこと、辛いことを、
 ”ハミング”で話をしてください」
 
「コーチ役は、心に寄り添う形で、
 傾聴に徹してください」
  

、、、なるお題のワーク。


お題が出たときには、

「なんだなんだ?!」と
一瞬戸惑いました。



■ZOOMですので、
お互いにブレイクアウトルームに別れます。

そして、クライアント役、
コーチ役を決める。

そして始めるわけです。

「んんん、んんんんん、んんんー」



また、相手から悩み
(を語っているハミング)が語られても、

当然ハミングですから、
何を言っているかはわかりません。


でも、相手に寄り添うように
傾聴をするわけです。



■さて、これは何をやっているのか?

理由として、講師の方は
こう語られました。


「普段、話を聞く時は、
 言語メッセージを解釈しようと
 頭が回転している。
 
「そこで言葉をなくして、
 何を言っているかわからない状態で
 相手に共感しようとすると、何が起こるか。
 
 相手の呼吸や雰囲気、感情の揺れなどに
 着目せざるを得なくなる。
 
 その心の揺れに対して、
 アンテナを高くすることで感じられるものが
 あるのではないか?」
 

とのこと。

”言葉をなくすことで、
感情の揺れに全力で集中する”。
 
事が大切ですよね、ということ。

不思議な感覚が残りつつも、
言語以外のシグナルに注目することは
聞く上で、大切なことだよな、と思いました。

(とはいえ、私は隣の部屋で寝ている
 家族が気になって、没頭できませんでしたが汗)



■このワークをしながら、
ふと思い出したことがあります。

それは、2年前にいった、
カナダのコーチング研修のことです。


どうしてもそのコースを受けたい!
ということで

実質、初めての英語圏に一人で乗り込んで
3日間のコーチング研修を受けたのが、
2019年の2月のこと。日本人は私のみ。

そこで、例のごとく
ロールプレイをやるのです。


そして、相手(カナダ人)の話を聞きます。

しかし、私(紀藤)の
英語リスニング力の不足から、
何を言っているか全くわかりません。。。

でも、なんとなく

”全身で醸し出される雰囲気”

から感情の揺れは
見えるようでした。

その雰囲気にあわせて、
相槌やうなづきや「Yes」など
時折挟んでいました。

そして、たまに僅かな単語で
質問をしてみたのみ。



■しかし、興味深いことに、
コーチングのロールプレイが終わると、
その方(カナダ人)が涙ぐんでいました。

そして、

「すごく良かった。
 素晴らしかった!」

と絶賛してくれたのでした。

「はて?何がだろう、、、」
と思いつつも、一方思うわけです。


「言葉がわからずとも、
 聞こうとすることはできるのだ」

ということ、そして

「その聞く姿勢そのものが相手によっては、
それが価値になることもあるのだ」

ということでした。



■上記でお伝えした

「ハミングワーク」

も、思えばカナダでの
コーチング経験に近いものがある、

と感じます。


言語脳を働かせて、

”相手の語っている
目に見える内容(=コンテント)”
 
を理解しようとすることは、
普段やっていること。

しかし、

”相手の奥底に起こっている
目に見えないもの(=プロセス)”
 
もそれ以上に、
理解しようと努めること。



■相手の話す内容がわかりづらいと、
ともすれば、

「ちょっと何言ってるかわかんない」
 
とサンドイッチマン的な
対応をしてしまうときや、

「もっと簡潔に説明してくれる?」

と相談内容のみに捉えられてしまうこと、
あるのかもしれません。


しかし、相手の存在、
そして相手の持つ葛藤そのものを尊重しないと、

”相手の奥底に起こっている
目に見えないもの(=プロセス)”

に寄り添うことはできません。

そういう意味でも、
ハミングワークは”心から聞くスタンス”を鍛えるヒントを
教えてくれているのかもしれない、

と、思ったのでした。



■語られていることだけが
全てではありません。

見えなことを大切にする。
見えないことこそ、注目してみる。

ハミングワークを通じて
改めて考えさせられた次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

私は決して拒絶しないし、決して反対しない。
忘れてしまうことは時々ある。

ディズレーリ(イギリスの政治家/1804-1881)

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【編集後記】
宮崎はひたすら雨です。
近くのスーパーの100円ゼリーが
甘くなくて、さっぱりしていて美味しいのが小さな幸せ。
週末は晴れるといいな。


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カレッジでは、企業研修・ワークショップを行っています。
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