配信日時 2021/08/27 19:10

「思考の背骨」を作るには、グレートブックに向き合うこと【カレッジサプリ】

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令和3年8月27日(第2745号)


「思考の背骨」を作るには、グレートブックに向き合うこと


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 1897字/読了時間2分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は大学院の授業。
その他打ち合わせなどでした。



さて、本日のお話です。

今週、大学院の
人材開発・組織開発のテストがございます。

テストは手汗が出まくって
いつもヘロヘロになりますが、
なんとなく楽しいのが不思議です。


さて、最近は大学院の授業において

「人・組織づくりの原点にある
 哲学的な思想」
 
を学ぶ機会がありました。

その授業において
色々と考えさせられることがございましたので、

今日はそのお話からの学びと気付きを
皆さまにご共有させていただければと思います。

それでは参りましょう!


タイトルは、



【思考の背骨を作るには、グレートブックに向き合うこと】



それでは、どうぞ。



■数年前、

「いつやるか?今でしょ!」
の林修先生がテレビに出ていました。


その際にこんなことを
言っていました。


「最近の人は本を読まなさすぎです。
 
 もっというと最近の本は、
 文字が大きくて1時間もあれば読める。
 
 僕から言わせれば”離乳食”です!」
 
 
みたいなお話。



■ちなみに、実際、
「20~50代の社会人の1ヶ月の読書平均」は、

0冊:38%
1冊:21%
2冊:14%
3冊:9%
4冊:6%
5冊:5%
10冊:5%
20冊:2%

※マイナビフレッシャーズ 2015年調査より
 https://gakumado.mynavi.jp/

だそうです。


1ヶ月に1冊も本を読まない人は
約4割。。。

林修先生が声を上げるのも
ある意味、もっともかも知れません。



■そして、それに関連したお話で、
先日の大学院で先生から

「難しいけれど、
 重厚な本を読む大切さ」
 
について教わりました。

曰く、

「我々が実践家として
 人と組織に関わる上では、
 必ず様々な葛藤が起こってくる。
  
 その中で、判断の軸になる
 ”背骨”を作りましょう」
 
と言われました。


そしてその文脈において、
諸々の思想家達の本を読むことになりました。



■例えば、

◯「経験」の重要性を問うた
 アメリカの哲学者 ジョン・デューイ

◯我々の主観、”今ここの経験”の大切さを問うた
 現象学のエトムント・フッサール

などなど。

今から100年以上も前の本を
皆で読み解き、発表しました。


その中には、普段生活していたら
絶対に手に取らないであろうタイトルもあります。


『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』
(E・フッサール)

『経験と教育』
(ジョン・デューイ)

などなど。

フッサールはもう、
「ちょっと何言ってるかわかんない」

とサンドイッチマンが
何度も脳内に登場しますし、

デューイも薄いのに、
なかなか進まず、気づくと寝ています。


私の解釈力が弱い可能性も
多々ありますが、

最強の睡眠導入剤に
なっておりました(汗)



■しかしながら、

このプロセスも
やっぱり大事なのかな、

とも思うのです。


藤本夕衣氏の
『古典を失った大学 近代製の危機と教養の行方』によると

・科学による真理探求よりも、
 「少ないインプットで多くのアウトプット」を求めがち
 
・時代を超えた問いがある
 「グレートブックス」を読むことが失われる
 
と警鐘を鳴らしています。


確かに、

・「てっとり早く」
・「効率的に」
・「成果に繋がる」

ということが
重視されすぎていて

”本質が何なのかを
 自分の頭で考えなくなっている”

ことがあるのではないか、

これは実際に社会全体がそうなっているようにも
私自身、感じたのでした。


(私自身への強い自戒を込めて、
 書きながらもそのように思っております、、、)



■確かに、

わかりやすいビジネス書は、
ストレスなく読めて、
かつ学んだ気がします。


しかし、

本当に自分の身になったな、と思う
本や学びとは、

脳に汗をかきながら
そこに「こういうことだろうか?」と
自分なりの解釈を書き込んだり、

あるいは他の人と意見を交わせて
知的格闘を行う過程により

自らに”染み込んでいく”と感じます。



■学んだことを、

ふわっと理解した気になるのは
簡単なものです。

最近の私のメルマガのように、
大学院で聞いた先生のいい話を

”自分で語った風”で
伝えることも、実に簡単なものです。


しかし

・「学びを自分の言葉で編み直す」

・「疑問を明確な言葉にする」

・「誰かに自分の解釈を付け加えて説明する」
 
などは時間もかかるし、
骨も折れるものです。


毎回はできないかもしれません。

でも、その骨が折れるプロセスの大切さを、
忙しい毎日でもどこか忘れないようにして、

意図して汗をかけるように
時に立ち止まること。

それはシャバで葛藤があった際も
ブレずにいられる

”思考の背骨”

を作るためにとても大切なことなのだろう、
そのように思います。



■そしてそのためには、
古典と言われる、

「グレートブック」

に腰を据えて向かい合うこと。


私もこの分野においては
本当にまだまだの初学者ですが、

少しずつ時間をつくって、
学びを積み上げて、
自分の言葉で語れるようになりたい、

そう思った次第です。
 
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

人というものは、自分自身よりも高く、
優れた物差しや手本を見つめる心がない限り、
決して、自分を変えようなんて思いもしない。

トライオン・エドワーズ(米国の神学者/1809-1894)

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【編集後記】
結局、こういう本を一人で読もうとしても
めちゃくちゃ大変なので、誰かを巻き込んで進めるのがよいのでしょうね。
人も道具も使えるものは全部使おう。


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