配信日時 2021/07/28 08:50

チームの力を考える(8)~メンバー選びの法則/最小多様性の原理~【カレッジサプリ】

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令和3年7月28日(第2715号)


チームの力を考える(8)~メンバー選びの法則/最小多様性の原理~


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2032字/読了時間3分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は3件の打ち合わせ。
夜はキックボクシングのジムでした。



さて本日も引き続き、
「チームの力を考える」をテーマに
お届けしてまいりたいと思います。

それでは早速参りましょう!


タイトルは、



【チームの力を考える(8)~メンバー選びの法則/最小多様性の原理~】



それでは、どうぞ。



■チームを作るときに
大切なポイントの1つが


「チームメンバーを
 どのようにして選ぶのか」

 
ではないかと思います。

メンバー選びは、
とっても大事です。



■もちろん会社組織だと、

「そもそも会社から
 チームが決められてます」

なんてパターンのほうが
多い気もしますが、
 
いずれにせよチームというのは、

「チームとして成果を挙げる」
 
ことが目的の中心として
あるかと思います。


ゆえに、繰り返しますが

”メンバー選びは
 めちゃ大事”
 
です。



■では、仮に、

”あるプロジェクトを立ち上げる”

という状況において

メンバーを選ぶ際、
どのような観点で選べばよいのでしょうか?


このことについて
考えてみたいと思うのです。



■結論ですが、

『メンバーの「数」と「多様性」の
 影響を考えること』
 
がポイントになります。



■まず、
「メンバーの数」による影響を
考えてみましょう。


少し単純化するために、

「個人(1人)VS 集団(複数)」

を比べてみたいと思います。



例えば「個人」。
(=メンバーの数が最も少ない)


<個人(1人)>

◯メリット
・スピードが早い
・責任が明確になりやすい
・より効率的である

◯デメリット
・創造性、正確性、質が低くなりがち


です。


もし1人だったら、
めちゃくちゃ効率的で
意思決定のスピードも早いでしょう。

でも、正確さや質、
創造性はたしかに低くなりそうです。



■一方、「集団」の場合はどうか。
(=メンバーの数が複数)


<集団(2人以上)>

◯メリット
・決定プロセスに異質性をもたらす
・多くの手法や選択肢の検討が可能になる
・多くの人に決定が受け入れられやすい
・創造的かつ正確で、質が高い

◯デメリット
・より多くの時間と資源を費やす
・同調圧力、社会的手抜き、フリーライダーなど
 ネガティブな集団力学が働く可能性がある


(参考:スティーブン・P・ロビンス(2009)
『組織行動のマネジメント』ダイヤモンド社)


となります。



■「メンバーの数」ということで、

個人(1人) 対 集団(複数)

という観点で見てみましたが、

・メンバーが少ないと効率的
・メンバーが多くなると意思決定に時間がかかる

とか、

・メンバーが少ないと決定プロセスに偏りが出る
・メンバーが多いと、多様な人に受け入れられやすくなる
 
という影響は、

メンバー数が増減するほど
その影響は高まりそうです。



■つまり、

数が少ない or 多い、

どちらもそれぞれ
メリット・デメリットがあるわけです。

そんな中、

「チームの成果」を
生み出すためには、


”「スピード・効率性」と
 「創造性・正確さ・質」が
 最大化されるメンバー構成”
 
 
を「メンバー数と多様性」の観点から
選ぶこと。


このことを、


【最小多様性の原理】


といいます。


多様性は多いほうが望ましい、
しかし効率性も考えたいわけです。



■私も、実際に仕事で
「研修プログラム」を作成しますが、

まさに「メンバーの数と多様性」の
影響を感じます。


この半年で

・1人で研修プログラムを作成するとき
・3人で研修プログラムを作成するとき
・5人で研修プログラムを作成するとき

をそれぞれ体験しました。


やってみたそれぞれの感想は、
以下のイメージです。

ーーーーー

<1人で作る場合>

メリット:早くて効率的
デメリット:アイデアが広がらない、やや偏った内容になりがち
     (そして孤独)


<3人で作る場合>

メリット:1人より圧倒的にクオリティが高い。比較的早い
デメリット:5人に比べるとプログラムにやや偏りが出る


<5人で作る場合>

メリット:研修のクオリティが高い。参加者に多く受け入れられた。
デメリット:時間がかかる。(1人の10倍はかかった)

ーーーーー

という印象です。



■仕事の場合、

「締切と工数」を考える必要が
ありますから

今の所のベストな答えは
(私にとっては)「3人」です。



自分と違った思考プロセスを持っている
信頼おける仲間と「3人」で一緒に作成する。

これが、

1)スピード&効率性がよく
2)創造性&正確さ&質

について、最も効率的かつクオリティが高い、
というのが(今のところの)答えです。


ゆえに、3人で作る、としていますが、
内容によって、より高い創造性や正確さを求めるのであれば、

3人より4人
4人より5人

のほうが時間はかかりますが、
望ましい、とも思っております。



■ということで、今日は

「チームメンバーを
 どのようにして選ぶのか」

をテーマにお伝えいたしました。


結論、
チームメンバーの多寡によって、

・スピード・効率性
・創造性・正確さ・質

に影響があります。


これらが最大化されるための

【最小多様性の原理】

です。



最も早く、
最も創造性も高い。

そんなメンバー構成を
プロジェクトで実現したい成果を
加味しながら考慮すること。


ぜひ、チームづくりの
参考にしていただければと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

まったく違う知識や考え方を持った人と、
まず対話できることこそ大事だ。

盛田昭夫(SONY創業者/1921-1999)
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【編集後記】
自分が何が好きで、何をしていたいのかなど
内省をする大切さを感じるこの頃。
~すべき、以外の価値観を大切にしたいな、と思う今日このごろ。
内省って大事です。

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