配信日時 2021/07/24 08:22

チームの力を考える(5) ~成功チームは目標を握り続ける~【カレッジサプリ】

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令和3年7月24日(第2711号)


チームの力を考える(5) ~成功チームは目標を握り続ける~


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 1995字/読了時間2分半)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は、組織開発に関する著書のまとめ、
また大学院の課題など。
その他6キロのランニング。



さて、本日のお話です。

先日よりお届けしております
「チームの力を考える」コーナー。

本日も続けてまいります。


タイトルは、



【チームの力を考える(5)~成功チームは目標を握り続ける~】



それでは、どうぞ。



■グループとチームは違います。


「グループ」は、

・メンバー個々の業績水準を底上げする
・常にメンバー各人の目標と責任に焦点が当てられる
・他のメンバーの成果に責任を負うことはない
・コラボレーションによる大きな成果を求めたりしない


対して、

「チーム」は、

・チームの成果は個人の成果の総和以上になる
・個人責任と連帯責任が要求される
・情報共有やベストプラクティスを共有すること
 以上の成果を目指していく

とされている…

こんなことを少し前にも
お伝えをさせていただきました。


※参考バックナンバー↓↓
「チームの力を考える(1)~チームとグループの違いとは?~」
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/3912426/



■チームの定義とは、


「共通の目的、達成すべき目標、
 そのためのアプローチを共有し、
 連帯責任を果たせる補完的なスキルを備えた
 少人数の集合体」

 
と語られるように、

人が集まったグループとは違い、
いくつかの特徴を持っているのです。

(『チームとグループは異なる』
  ハーバードビジネスレビュー.2004より)



■そして、

チームをチームたらしめている
大きな要因の1つが


『目標へのスタンス』


なのです。

今日はこのことを
少し掘り下げてみたいと思います。



■さて、

”成功チームと目標の関係”

について、

複数の書籍や論文で、
同じようなことが示唆されており、
実に興味深いです。


以下、論文から引用しつつ
お伝えさせていただきます。


(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ベストチームとは、

チーム全体としてもメンバー個人としても、
納得できる目的を追求し、

全員で合意できるまでには妥協することなく
時間と努力を傾ける。

この目的を設定する作業はチームが
存続する限り、継続される。


※ジョンR.カッツェンバック、ダグラスK.スミス
『チームとグループは異なる』(ハーバードビジネスレビュー.2004年12月号)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)


また「失敗チーム」の場合、

”共有できる目的を継続的に更新する作業が
 なおざりにされている”
 
とも書かれています。

つまり、要約すると


『成功チームは目標を握り続けている』


ということ。



■そして、
別の書籍からもご紹介。


(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<成果の高いチームの特徴:目標設定>

(1)「全員がコミットする」目標を持ち続けている

(2)状況に応じて、目標に立ち返る行動を継続している

(3)(必要に応じて)目標の見直し、再設定をしている


中原淳、田中聡(2021)『チームワーキング』日本能率協会マネジメントセンター
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

この本は、

立教大学の大学生の200近いチームから
チームワークに関する研究、
データ分析をされた内容から書かれている

説得力のある書籍です。



ここでも、実際のデータから

・成果の高いチーム
 =”全員が目標にコミット”し続けている

・成果の低いチーム
 =メンバーが目標にコミットしなくなる

ことがわかりました。


つまり


『成功チームは目標を握り続けている』


わけです。



■さて、いかがでしょうか。

この「成功チームは目標を握り続ける」
という話は、

私達がチームで
より高い成果を目指すために、

重要なことを
教えてくれているように思います。


というのも、おそらく、
志あるリーダーやマネジャーは

「チームの目標を決める」

ことを大切にしている方も
きっと少なくないはず。



■、、、しかし、です。


その目標について

「全員がコミットしているか」

と問うたら、どうか?


あるいは、

「目標に”コミットし続けて”本当はいるか」

と問うたら、どうか?



おそらくですがチームの中には、


”全員が納得できなかったけど
 時間切れでとりあえず決めた目標”
 
とか、

”リーダーが強引に決めた
 チームの目標”
 
とか、

”最初にガッツリ話したものの
 今は忘れ去られている目標”
 
など、

世の組織に溢れているのではないか、
と思うわけです。


(が、いかがでしょうか)


■と、考えた時、

今一度、自分達のチームでは、

全員が妥協することなく、納得した
目的・目標設定できているだろうか?

そして、それを
握り続けることができているだろうか?

、、、


このようなことは、
とても重要な問いなのでしょう。


『成功チームは、目標を握り続けている』



「チームの力を考える」折に、
ぜひ、大切にしたいものですね。



■余談ですが、私も妻と1年前に

「家族のミッション・ステートメント」
(=目的・ビジョン)

を作成しましたが、そう言えば
リビングに飾ったままだった

、、、と気付きました(汗)


目標を握り直したいと思います。

自戒を込めて。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

夢を語ろう、
夢を実現するために。

ブルース・スプリングスティーン(米国のロックシンガー/1949-)

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【編集後記】
昨日は『対話型組織開発』をひたすら模写。
深い本で非常に学びになりました。
フッサールとデューイを読まないとなのですが、、、。
仕事に関連する方をつい優先させてしまいます。


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