配信日時 2021/07/13 08:46

自然科学と社会科学の違い【カレッジサプリ】

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令和3年7月13日(第2700号)


自然科学と社会科学の違い


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 1614字/読了時間2分)


■おはようございます。紀藤です。
大学院の教授から聞いたお話で
心に残っているお話があります。

それが、

「自然科学と社会科学の違い」

というお話でした。

今日はこのお話について、
学びと気付きを皆さまにご共有させて
いただければと思います。

それでは早速まいりましょう!


タイトルは、



【自然科学と社会科学の違い】



それでは、どうぞ。



■「無条件に当てはまる
 社会科学の理論は存在しない」
  

組織行動論を学ぶ中で、
先生が語った言葉が
実に印象に残っております。


、、、というのも、

リーダーシップ理論や
モチベーション理論などを学ぶと、

「見方によって 
 どっちともとれるじゃん」
 
「結局、どっちが正解なのだ…?」

と、疑問に思うことが多いから。



■例えば、ある理論から見ると、

”関係性の質を高めることが
 パフォーマンスを高める”
 
といいますし、

また別の理論から見ると、

”目標を明確にして、
 役割と責任を認識することが
 パフォーマンスを高める”

と言います。


「どちらも真なり」
なのでしょうが

ある観点から見ると
前者が特に問題に見えたり、

また別の観点から見ると
後者がより問題に見えたりします。


■あるいは、その人の
「リーダーシップスタイル」が

・関係重視型なのか
・率先垂範型なのか
・ビジョン型なのか、

なども、

どの部分を
どのように切りとってみるか、
によって、見え方が変わってくるのです。

、、、じゃあ、

結局どれが真実やねん、

となるわけです。



■そんな中、教授が言った話が、


(モチベーション理論や
 リーダーシップ論などは)

「心理学や社会学などを背景にした
『社会科学』であるから」

といった説明が、
実に納得なのでした。



■「自然科学」と「社会科学」は、
同じ学問でも、違うのです。


「自然科学」は、

”因果関係が明確な世界”

とされます。

チューリップを植えたらチューリップが咲いて、
ひまわりを植えたら、ひまわりが咲く。

チューリップを植えたのに
ひまわりが咲いた、ということはないです。


数学・物理学・天文学・
化学・生物学・地球科学など

自然における観測可能な対象や
過程に関する科学または知識です。



■一方、「社会科学」は

”因果関係が不明確な世界”

とされます。


「江南の橘、江北の枳(からたち)となる」
ということわざがあります。

南に植えると甘い実をつける橘ですが、
北に植えると性質が変容し苦い実しかつけない枳と、
同じものでも変容する、ことから。

”場所によって、性質が変わる”という
たとえとして使われることわざです。

実際に、これが起こるのが「社会科学」。

政治学・政策科学・経営学・法学
経済学・社会学などで

客観的に社会の真実を探求することとともに、
人類にとっての有益を追求する学問

という定義です。



■そして、

リーダーシップ論や
モチベーション理論、
組織行動論などは社会科学に分類され

ゆえに、様々な理論が出ていますが、

”状況によって、当てはまるものもあれば
 当てはまらないものもある”

のは仕方ない、ということになります。


なぜならば(繰り返しになりますが)

「自然科学と違って
 社会科学は因果関係が不明確な世界」
 
だからです。



■それでもなお、
「社会科学」を知る理由は、
どこにあるのでしょうか?

それは、

私たち人間社会の起こる
様々な事象を、理論という視点から

”因数分解をして
 理解することが可能になる”
 
からでしょう。



■前の部署では
マネジメントが上手く言ったのに、

違う部署になったら
自分のマネジメントが全然機能しない…

こういうこと、あります。


ただ、何かしらの原因があるけれど
理由がわからない。

そんな時に、

リーダーシップ理論でも
モチベーション理論でも、

理論を知ることで、
現場の状況に対応するために
役立つことが大いにあるのです。


完全な正解や方程式を
与えてくれることはなくても、

方程式の「X」に当てはまる、
部分的な答えくらいは与えてくれるのです。



■ゆえに、

『「理論」は現場の武器となる』

ということで、

改めて学びの大切さを感じた
というお話でございました。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

人間は、他人の経験を利用するという
特殊能力を持った動物である。

R・G・コリングウッド(イギリスの歴史学者/1889-1943)

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【編集後記】
昨日は「大学院おすそ分け勉強会」の開催でした。
「モチベーション」をテーマに
学びを”おすそわけ”せていただきましたが、

モチベーションと言っても、
実に幅広い理論があるのだ…
と話しながら改めて感じました。
モチベーションは奥が深い!


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