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令和3年6月24日(第2681号)
「信頼」を紐解こう!(後編)
~成功したマネジャーから学ぶ、信頼を築くための8つの方法~
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2369字/読了時間4分)
■おはようございます。紀藤です。
さて、昨日よりお届けしております
「信頼を紐解こう!」シリーズ、
昨日まで、
◯前編:「信頼」を紐解こう!(前編)~研究によりわかった!信頼を形づくる5つの要因~
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/3885326/
◯中編:「信頼」を紐解こう!(中編)~信頼の3つのタイプ~
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/3886213/
とお伝えして参りました。
本日は最後の”後編”となります。
本日のテーマは、
「どのようにして信頼を築くのか?」
です。
それでは早速参りましょう!
タイトルは、
【「信頼」を紐解こう!(後編)
~成功したマネジャーから学ぶ、信頼を築くための8つの方法~】
それでは、どうぞ。
■ここまでのお話は、
「信頼」とは
『親密さとリスク』
という2つの定義で考えられて、
「信頼」とは
『誠実性・能力・一貫性
忠誠心・開放性』
という、5つの要因で
形作られており、
「信頼」とは
『抑止に基づく信頼』・・・”おそれ”に基づく
『よく知ることに基づく信頼』・・・”情報”に基づく
『同一化に基づく信頼』・・・”感情”に基づく
の3つのタイプがある、
というお話をお伝えしてきました。
■信頼、信頼…と
言っているのは、
「信頼がある or ないことは、
(特にマネジャーにとって)重要な問題だから」
です。
信頼がなければ
ことあるごとに疑問、
あるいは抵抗などが生まれる一方、
信頼があれば
全面的に受け入れられたり
協力的になれたりなどの影響があり、
平たく言えば、
「信頼の有無は
スピードやコストに関わるから」
経営にとっても
重要な要素になる、
というお話。
■では、今日のテーマですが
そんな「信頼」について
『どのようにすれば
信頼を築くことができるのか?』
を考えたいのです。
、、、これ、気になりますよね。
話をしっかり聞く?
約束を守る?
期待を伝える?
おそらく皆さまも、
持論をお持ちでしょうし、
人によっても
回答がわかれそうです。
■今日は引き続き、
『組織行動のマネジメント』(2009)
を参考に、
マネジャーの成功例から
「8つの方法」を元に、
信頼の築き方を見ていきたいと思います。
ぜひ、皆さまの体験も含めて
照らし合わせてみて下さい。
(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~
<成功したマネジャーから学ぶ、信頼を築くための8つの方法>
『1,開放的である』
相手に情報を与え、決定基準について明確にする。
自分で下した決断の根拠を説明し、問題点について率直に語る。
関連情報を完全に開示する。透明性が高くある。
『2,公正である』
評価されるべき相手を評価し、
客観的かつ公平な業務評価を行い、
相手が公平であるとみなすような報酬配分を行う。
『3,感情を言葉に表す』
事実だけを告げる人は冷淡でよそよそしく感じられる。
自分の気持ちを伝えること。生身の人間であるとわかってもらう。
どのような人間であるかがわかれば尊敬の念も増す。
『4,真実を話す』
自分は真実を話す人であると、
相手に感じてもらわなければならない。嘘をつかれるより
「聞きたくないこと」でも話してくれるほうがよいと考える部下は多い。
『5,一貫性を示す』
人間は予測可能性を好む。
その価値観や信条に従って、一貫した意思決定をする人は
信頼をされる。
『6,約束を果たす』
信頼を築くために、自分は頼りがいがあると
感じてもらうことが必要である。
ゆえに、約束やコミットメントは確実に果たさなければならない。
『7,秘密を守る』
相手から秘密を打ち明けられた場合には、
他人に話したり、信頼を裏切ったりしないと
相手に確信させる必要がある。
『8,能力を示す』
技術的、専門的能力を発揮すること。
コミュニケーションや交渉などの対人スキルを磨くこと。
能力を発揮し、称賛や尊敬を集めることは信頼に繋がる。
※参考:スティーブン・P・ロビンス『組織行動のマネジメント』(2009)
~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)
■、、、さて、いかがでしょう。
上記は
「マネジャーが部下から信頼を得るには」
という文脈で紹介をされていますが、
もちろん、仕事だけでなく
プライベートでも影響がある行動です。
■そして、自分自身を
「信頼を築く8つの方法」
に照らし合わせて考えてみると、
・自分が誰かと信頼を築く上で、
何に特に注意すべきか?
・自分が信頼を築く上で、
足りていない行動は何だろうか?
、、、など見えてくるのでは
ないでしょうか?
■改めて思いますが
特に”仕事”については、
技術・専門的スキルだけで
行っているわけではなく、
社会的な枠組みの中で
行っているものです。
誰かの期待・ニーズに答えてこそ
ご飯を食べていけるわけです。
それは
フリーランスだろうが
個人事業主だろうが
研究職であろうが、
必ず”誰か”と関わり、
誰かの期待に答えています。
そして、多くの場合そこには、
1人ではなく、同僚、上司
クライアントなどなど、
関わる人がいるものです。
■そして、
それらの人と人を繋ぐ
結節点にあるキーワードが
『信頼』
だと思うわけです。
信頼している人に仕事を任せるし、
信頼をされているからこそ
他者から機会がもたらされる。
ゆえに「信頼」とは
長期的に人の繋がりという資本を
高めてくれるものであり、
それにより、自分自身を
成長させる機会をもたらしてくれる
重要な概念ではないかと。
■一方、
「信頼」とは、
そのように大切だけれども
曖昧なものでもあります。
ゆえに、それらを
・そもそも信頼とは
どういう定義なのか?
・そして、どのような要素で
信頼は成り立っているのか?
・信頼はどのように、何をすれば
高められるのか?
を切り分けて考えるための
基準を持つこと。
それは、自分が「信頼」なるものを
意図して作り上げるための武器になる
重要な”参照枠”になろうかと思うのです。
そして、今回は、
「信頼に関する参照枠」
について、組織行動の書籍をヒントに
全3回にわたって、お届けさせていただきました。
皆様にとって、
何かしらの参考になったのであれば
幸いでございます。
改めて、最後までお付き合い頂き、
誠にありがとうございました!
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<本日の名言>
我々が我々の運不運をつくる。
そして、我々がこれを運命と呼んでいる。
ベンジャミン・ディズレーリ(イギリスの政治家/1804-1881)
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【編集後記】
人にはいろいろな考えがあり、正解は一つではない。
だからこそ、意見の広がり・深まりが生まれるということを感じております。
人と組織は、面倒くさくて、面白く、目が離せなくなります。
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