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令和3年6月17日(第2674号)
課題締め切りを過ぎてしまった悲しみを、ディープリフレクションしてみた
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 3733字/読了時間5分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日、色々と対応をしているうちに
大学院の課題を期限内に出しそこねてしまいました。
その過程の中で、自分自身を振り返りつつ
反省と気づきがありましたので、
そのお話をご共有させていただければと思います。
タイトルは、
【課題締め切りを過ぎてしまった悲しみを、ディープリフレクションしてみた】
それでは、どうぞ。
■現在大学院に通っておりますが、
何かしら課題があります。
そして、昨日の6/16の23:59までの
提出の課題があったのですが、
結論、提出期限内に
出すことができませんでした。
(悲しい&腹立たしい&
お恥ずかしい…汗)
合理的に言えば、
「イレギュラーな出来事がある上での
計画ができていなかった」
というのが、オトナな答えです。
■これは否定のしようもなく、
「ちゃんと計画してやっとけよ」
と自分で自分に
ツッコミをいれたいところ。
実際そんな自分に
腹立たしさも感じました。
他方、
自分の中でその合理的な答えを
言い聞かせようとしても、
心のなかで釈然としない
”何か”があったのでした。
そして課題を提出した深夜でも、
胸の内にある”モヤっと”の原因を探し、
枕に頭を乗せつつ、
その原因を探し続けていたのでした。
(そうしたら朝になっていました)
■頭の中で、1日を振り返ります。
『行動』として、
・予定外の対応が多くあった1日であった。
・夜の大学院の打ち合わせが、
予想以上に長引いた
、、、と思い出します。
そして『思考』、
・大学院でのチームの打ち合わせを
これまで長引く傾向があったものの、
早く終わらせたい、と思っていたな、
考えていたことを
振り返りました。
■次に、そのときの
『感情』を振り返りました。
特に、大学院の打ち合わせで
予定時間を過ぎて伸びていく中での、
自分の中の心の声に
焦点を当ててみました。
すると、2つの心の声があったことに
気が付きました。
1つは、
「課題がやばいな(焦り)」
という個人の思いがあったこと。
2つ目が、
「チームを優先するのが本筋だろう(義務感)」
という、そうあるべき思い。
しかし、結果
「課題がやばいな」という個人の声、
そして見方によっては
心の中の素直な子供の声を
自分は黙殺していたな、、、
ことに振り返り、気づいたのでした。
”皆の課題を優先すべきだ”という
大人な自分の声が勝った。
結果、空気を乱さないためにも
「自分はどうしても
この後2時間は課題をやりたいのだ」
「決まっていた予定時刻を過ぎているから、
終わらせられないか(抜けさせてもらえないか)」
というもうひとりの
自分の素直な声を出さずに、
黙殺をした。
■おそらくその中にある
自分の『本心の願い』としては、
”自分通りにミーティングを進めて
課題もやり遂げたかったという思いを、
表明し相談すること”
という行為そのものだったのだ、、、
と気づいたのでした。
考えてみれば、相談はできたのに、
”自分が大切にしたいことを
きちんと口に出せなかった”
という事実が、
もうひとりの自分
(おそらく子供な自分)が
「自分の声を聞いてもらえなかった」
と泣き声を上げている、、、
それが短時間に澱のように溜まって、
モヤモヤ感を生み出していたのだろう、、、
そんなことに気づいた、
というお話です。
■さて、こんな私の
モヤモヤ感を伝えてしまいましたが、
ここからの学びをお伝えしたいのです。
おそらく、誰しも
「もやっ」とする気持ち悪さ、
感じることはあるはずです。
その気持ち悪さから逃れたくて、
自分を責めたり、他人を責めたり、
あるいは考えないふりをしますが、
そんな中で、
気持ちをスッキリさせるために
効果的な方法です。
それが、
「自分に何が起こっていたのか?」
を切り分けて考えるための
【ディープリフレクション】
と呼ばれる「振り返りの型」です。
これは大学院で学んだ手法で、
私も好きでしばしば使っています。
大学院の課題の提出に失敗し、
大学院のプロジェクトでモヤっとし
その悩みを
大学院で学んだことで
解消しようとする。
なんともストーリー仕立てになっていて
立教大学大学院、実にニクいです。
たくさんのことを与えてくれて
実にありがたい限り。
■さて、ちなみに、
【ディープリフレクション】
ですが、振り返りのための
一つの「型」とお伝えしました。
基本形は「氷山モデル」と呼ばれ、
以下のような問になります。
1)Doing(何をやっていたのか?)
↓
2)Thinking(何を考えていたのか?)
↓
3)Feeling(何を感じていたのか?)
↓
4)Wanting(本心では何を望んでいたのか?)
出来事→思考→感情→願いと、
深海を潜るように深ぼるのです。
そうやって、
”自分の思考や気持ち”を、
深く内省をしていく。
更には
”相手の思考や気持ち”も
深堀り想像する。
そうすると
気づけなかった視点が見えてくる、
というスグレモノ。
■ちなみに、
具体的な質問は
以下「8つの質問」になります。
(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<ディープリフレクションの8つの問い>
{対自分}
1,あのとき、私は、何をしたんだろう?(Doing)
2,あのとき、私は、何を考えていたんだろう?(Thinking)
3,あのとき、私は、どのような感情をもっていたんだろう?(Feeling)
4,あのとき、私は、本心では何を望んでいたんだろう?(Wanting)
{対他者}
5,あのとき、相手は、何をしたんだろう?(Doing)
6,あのとき、相手は、何を考えていたんだろう?(Thinking)
7,あのとき、相手は、どのような感情をもっていたんだろう?(Feeling)
8,あのとき、相手は、本心では何を望んでいたんだろう?(Wanting)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
■このことに、
真剣に答えていくと、
効果は2つあると感じています。
1つ目が、
「自分でも気づいていなかった
感情や願い」
に気づけて、スッキリする。
2つ目が、
「他者の中にあったかもしれない
感情や願い」
にも想像ができて、
葛藤する状況に、納得や
折り合いがついたりする。
まあ、相手目線から見たら
そうだよね、、、
と思えると納得できるのです。
シンプルですが、
実に深い問いが「8つの問い」です。
■先述の私の、
大学院のモヤっとした課題に
当てはめてみると、こうなります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
{対自分}
1,Doing(あのとき、私は、何をしたんだろう?)
自分はそろそろ時間もあれだし、、、と
ぼやっと発言をしたが、結果的に、
23時まで参加をした
2,Thinking(あのとき、私は、何を考えていたんだろう?)
確かにチームとして大事なのはわかるけど
早く終わらせて課題に取り掛かりたい
3,Feeling(あのとき、私は、どのような感情をもっていたんだろう?)
課題への焦り。集中できない。
でも、大人として抜けることもできない、
そういう状況での葛藤。
4,Wanting(あのとき、私は、本心では何を望んでいたんだろう?)
自分はどうしても2時間欲しいので
抜けさせてほしい、と本心を表明したかった
(子供の心の声を優先させたかった)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
というのが気付きになります。
いいか悪いかは別として、
そういう思いがあった
という自覚ができたことそのものが、
気づきになりますし、
「次回同じようなことがあったら
率直に相談しよう」
という本質的な学びに繋がるのです。
■同時に”相手”目線でみると
また違った気づきもあるのです。
引き続き、先述の例です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
{対他者}
1,Doing(あのとき、相手(皆)は、何をしたんだろう?)
皆23時まで参加をしていた
話をたくさんする人もいれば、
考えてから話をする人もいた。
2,Thinking(あのとき、相手(皆)は、何を考えていたんだろう?)
この時間でなんとか終わらせないと
先に進まないから、絶対終わらせよう、
と思っていた(のかも)しれない。
3,Feeling(あのとき、相手(皆)は、どのような感情をもっていたんだろう?)
真剣に語り合って前に進めていることを
喜ばしいと思っていた(のかも)しれない
4,Wanting(あのとき、相手(皆)は、本心では何を望んでいたんだろう?)
自分がこうと思う意見を
受け入れてほしいと思っていた(のかも)しれない
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
という想像ができます。。
結局相手のことは
相手しかわかりません。
しかし、相手の視点を想像すると、
「自分とは違う思考や感情や
願いがあったのだろう」
という気付きになります。
そうすると、
「まあ、そうなるのも
仕方ないよね」
と納得できます。
自分の見方だけが全てではない、
と冷静になることができます。
■モヤモヤ感や、
スッキリしない感じとは、
”何がモヤモヤの原因か
よくわからない”
とか
”相手と自分の視点の違いを
想像できない”
ことが起因しているものです。
しかし、
『ディープリフレクション』
という、一つの振り返りの「型」を知り、
それを使ってみること。
そうするおt,
自分で気づかなかった視点が得られ
モヤモヤ感が晴れる
そんな効果を体感することが
できるでしょう。
■リフレクションも
向き不向き、好き嫌いがあります。
しかしながら、
「振り返り」は非常に強力な
学びのツールであることは
間違いありません。
、、、ということで、
皆さまもよろしければぜひ
活用してみてくださいね。
私はこのメルマガを書きながら、
もやっとの原因がわかって
スッキリいたしました(笑)
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
理解できない人のことを
愚か者とみなしてしまうことが
人間にはよくある。
カール・グスタフ・ユング(スイスの精神科医/1875-1961)
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【編集後記】
そして、スッキリしたところで、
課題は早めに終わらせようと思います。
本心の願いに向き合えたら、合理的な判断も
受け入れられるようになる気がしています。
結局前もってやらなかった自分が悪いんだな、と思えます。
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