配信日時 2021/05/15 20:40

人を動かすには「アカデミックな理論」と「荒削りな情熱」の絶妙なる一点を狙うべし【カレッジサプリ】

--------------------------------------------------------------------------
皆さまの1日を5%元気にするビジネス系メルマガ『カレッジサプリ』
---------------------------------------------------------------------------
令和3年5月15日(第2642号)


人を動かすには「アカデミックな理論」と「荒削りな情熱」の絶妙なる一点を狙うべし  


株式会社カレッジ 紀藤康行
---------------------------------------------------------------------------

【メルマガ「カレッジサプリ」
  ぜひお友達にも教えてあげてください(ご登録はこちら↓↓)】
 https://www.courage-sapuri.jp/  

------------------------------------------------------------------------------------


◎本メールマガジン(カレッジサプリ)は、

 外資系人材会社(FranklinCovey)を経て、
 人材教育の会社を起業、経営する著者が、
 7つの習慣や体験談を元にした「人生にちょっと役立つ考え方」を通じて、

 ------------------------------------------------
 皆さまの1日を5%元気にする
 ------------------------------------------------

 ことを目的とし、2600日以上にわたって毎日お届けしている、
 500社3000名以上が購読するビジネスメルマガです。

 熟読するも読み流すも、ご自由な形でご活用下さい。

 ★紀藤康行プロフィール   https://www.courage-sapuri.jp/profile/

 --------------------------------------------------------------------------

(本日のお話  2210字/読了時間3分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は新入社員フォロー研修、
並びに一件アポイントでした。

また夜は、大学院の講義。



さて、本日のお話です。

4月から大学院にて。人材開発や組織開発を
アカデミックな観点からも学ぶ機会に、
恵まれております。

これまでは、どちらかと言うと
(結構高額な)セミナーやワークショップに
ひたすら時間とお金を投資し、

面白いワークショップ手法などを
拝借しながら、自分自身の持ち玉を
増やしていった感じでした。


今は針が逆の方に振れつつあり
読む本などもややアカデミックな知識に
寄っていると感じます。

(とはいえ、こちらも
 本当にまだまだなのですが…)
 


そんな中、今週、
オンラインの研修が3件あったのですが、

”理論を学べば
 研修で受講者に上手に伝わる”
 
なんてことはなく


理論も大事だけれども、
やっぱり青臭いようですが、

”情熱”ごときものは、
ものすごーく大事なのだろうな、

と思ったのでした。


今日はこの話について、
皆様に思うところをご共有
させていただきたいと思います。

タイトルは、



【人を動かすには「アカデミックな理論」と「荒削りな情熱」の絶妙なる一点を狙うべし】
 


それでは、どうぞ。



■「理論」とは、
実に説得力があるものです。

〇〇理論によると…とか
〇〇の論文によると…

という枕詞をつけると

それだけで急に説得力が増しますし

実際話を聞いてる聴衆の方で
「おっ」と耳を傾けてくれる様子が
見て取れます。


それは研修でも商談でもそうで、

信頼おける理論や論文を知り、
適切にそれを使うことは、


”相手に物事を説得力持って伝える”


上で、実に大事なのだろう、
と思っております。



■そして、勉強中の身である中ですが

3年前に比べて、
持っている知識や理論、

つまり引き出しは以前より
圧倒的に多くなっています。


ただし、こと

「人の心動かし、影響を与える」

という意味では、

過去を振り返ったときに、
粗削りで情熱一点押しの時のほうが、
むしろ受講者を動かせた、

ということ、あったようにも
思ったのです。

そんなわけで、

「理論をたくさん知っているからといって
 受講者の心を動かし、行動を促すことが
 できるわけではない」

と思ったのでした。



■思えば、起業当時、

当時のお客様には大変失礼ですが

よくわからないけれども
膝をガクガクさせながら、

「リーダーシップ」や
「強みを活用する」の大切さを

声を張り上げて語っていたとき、

そこに理論や、研修プログラムの美しさは
ほとんどなかったにせよ


”何か感じていただき、
 影響を与えることができた”


という感覚が
確かにありました。



■経験をかさねるほど、

プログラムの構造も整理され
そして受講者の反応も予測でき、

安定感も高まっている。


しかし、荒削りな当時と比べて

受講者に対して
圧倒的に価値を与えているかと言えば


「むしろ理論によって
 理屈っぽくなった側面もあるのかも」


などと思ったのです。



■これはもちろん私の感覚なので、
実際どうかは、一側面しか見ていません。


ただ、理論や経験という後ろ盾を持つことで

抽象的な表現ですが、
たった一発しかない花火を打ち上げるような

そんな危機迫った雰囲気が
もしかすると弱くなっているのかもしれない

、、、とも思ったのでした。



■以前メルマガでも書きましたが、

学習科学の分野において
心理学者ジェロム・ブルーナーは、

以下のように語りました。


1,人間の根源的な認識には、2つの思考様式がある

2、それは、”論理ー科学様式”と、”物語様式”である


と。

すなわち、人は

「論理的に理解するパターン」と
「物語として理解するパターン」がある、

と言われています。


論理ー科学様式というのは
言葉通り論理の力を使うこと。

物語様式は、
そこに理論なものはないにせよよ
それらしさと言う迫真性がある、

と言うものです。


※参考バックナンバー:
『物語の学習理論 ~”理論と物語のアプローチ”の違いを考える~』
 ↓↓
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/9753/



■このことを、最近良く感じます。


きれいに整理し、伝えるだけなら、
そこに人の介在はいりません。


理論的に整理すれば良いけれども

こと研修等の言葉で人を動かす、
心に突き刺す、と言うことを考えた時は

それ以上の「何か」があると思います。


それは、

”研修講師との心理的距離の近さが
 受講者の研修の理解に影響を与える”
 
という言葉では表現できない、
もっと深いものがあるように思います。



■青臭いようですが、例えば、

・本当にそれが大事と思って
 心から伝えているか

・受講者一人ひとりのことを
 真剣に考えているか
 
もっといえば、

・話す本人が1日1日、
 真剣に生きているか、
 
みたいなことも、
影響するように思うのです。



■同時に、かといって

青臭く「情熱一辺倒」

だけでもいけない。

知性がない、ただの
暑苦しいおじさんになってしまいます。


それを考えると、

人を動かすには

上述の理論ー科学、そして物語のどちらについても
レベルが高い状態を実現していくこと、


それは言い換えれば、


【「アカデミックな理論」と
 「荒削りな情熱」の絶妙なる一点を狙う】
 
 
という、職人にも似たスタンスで、
目の前の方々と対峙することが必要なのであろう、

と今週研修を続けながら思ったのでした。



■人に伝え、動かすためには

知識も理論も必要。
もっと勉強もしないといけない。


同時に、日々一生懸命生きなければ
それが声や表情に出てしまう、

そんな生っぽいものである、

とも思います。


このメルマガでも、実際の研修でも
語る言葉にずれがないよう、

改めて日々一生懸命、
たゆまず生きていかないといけないな、

そんなことを思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。


=========================
<本日の名言>

重要な事は、必ずしも闘う犬の大きさではなく、
犬の闘争心の大きさである。

ドワイト・D・アイゼンハワー(第34代米国大統領/1890-1969)

=========================

【編集後記】
赤ちゃんを抱っこしながらメルマガを書いています。
音声入力、どんどん正確になっていて、
メールの返信ならタイピングよりずっと早いですね。
このメルマガも音声入力でかく→テキストで修正、をしました。
便利!!


----------------------------------------------------------------------------
■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■
 メルマガ「カレッジサプリ」公式サイト https://www.courage-sapuri.jp/
 ★バックナンバーはこちらから読めます★  https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/
■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■

【メルマガ登録・解除について】
※メールアドレスの変更について
 ⇒「現在のメールアドレスの配信停止」→「新アドレスでの登録」にて
   ご対応お願い申し上げます。
※メルマガのご登録はこちらから
 ⇒ https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=HSfoIRnMfw
※メルマガの配信停止はこちらから
 ⇒ https://1lejend.com/stepmail/delf.php?no=HSfoIRnMfw