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令和3年3月30日(第2596号)
「期待理論」から学ぶ、人の行動を駆り立てる仕組みづくり
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2034文字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は3件の打ち合わせ。
また久しぶりにランチ、
また夜のいずれも会食でしたが、
一緒にいる空気感や温度感で
高揚していく感覚がなんとも心地よく、
実に楽しい時間でございました。
(T社長、Yさん、ありがとうございました!)
*
さて、本日のお話です。
仕事柄、組織で働く皆様の声を聞く機会が
しばしばあります。
その中でよく出てくるのが
「やっても報われない気がする」
という不満、あるは
やる気が出ない、という声。
今日はこのお話について
『モチベーション理論』のお話をご紹介しつつ、
皆さまに学びと気づきを
ご共有させて頂ければと思います。
タイトルは、
【「期待理論」から学ぶ、人の行動を駆り立てる仕組みづくり】
それでは、どうぞ。
■組織において(多分個人でも)
昨今、注目されているキーワードの一つが
「モチベーション」
です。
働きがい、
エンゲージメント、
心理的安全性…
何やら様々な言葉が組織開発の分野で
紹介されていますが、
”人がやりがいをもってワクワク働く”
ことが、業績も影響していることは
実証されている事実。
いかにモチベーションを高め、
そして行動に駆り立てるか?
という問いが、最近注目されている
キーワードの中に包含されているなあ、
と感じております。
■さて、
では人に「どのように」関わると、
モチベーションが高まるのか?
このことを研究した理論に
「モチベーションのプロセス理論」
なるものがあります。
そのモチベーション理論中にある、
『期待理論』
という話が、
”いかに人を行動に駆り立てるのか?”
という問いに対して
一つの示唆を与えてくれるように思うのです。
かつ、
当たり前のことなのですが、
見落としがちなことであり、
それを整理してくれるこの理論は、
実に大切だな、と思ったのです。
■ちなみに「期待理論」とは、
こんなお話。
「期待理論」=
基本的に、期待が大きければ人間は行動を起こす。
期待が小さければ行動を起こすことに熱心でなくなる、という考え。
まあ、名前のまんまですね。
*
ちなみにここからが本番ですが、
そんな「期待」とは、
以下の3つの要素で構成されると言います。
この3つです。
「1,報酬の魅力」
「2,業績と報酬の関係」
「3,努力と業績の関係」
、、、
よくわからん、、という声が聞こえてきそうなので
もう少し補足いたします。
「1,報酬の魅力」とは、
どれくらい報酬が、当人にとって魅力的か。
ボーナス、とか昇進、賞賛の言葉。
その人にとって魅力的な報酬であることが
「期待」を高めるために重要、ということですね。
そして、
「2,業績と報酬の関係」とは、
どの程度業績を挙げると、望ましい報酬がもらえるのか、ということ。
業績をすごく上げても、
ちょこっとしか報酬なければもらえなければ
やる価値ねーな、、、と「期待」は高まらず、
行動を起こすきにならない、というお話。
そして、最後
「3,努力と業績の関係」とは、
どの程度努力をすれば、その業績に達することができるか、という話。
例えば休日返上で働いても(=努力)
その業績に到底達することができなければ(=業績)、
やってみしゃーねーか、、、と「期待」は高まりづらく、
行動も促されづらいでしょう。
、、、というお話。
■ちょっと抽象的ですが、
自分がやる気になって行動を起こそう!
という状況を想像すると、
「あー、わかるわかる…」
という方、多いのではないでしょうか。
■ちなみに、少し私の経験談。
私は営業の経験が長かったのですが、
営業という仕事はシンプルなだけあって、
上記の「期待理論」が
思い切り行動に影響すると感じます。
*
例えば、以前働いていた
求人広告の会社の時のエピソード。
そこでは最初は求人広告の
『タウンワーク』を売っていましたが、
新規1件を契約して
インセンティブが数千円などでした。
これはこれで嬉しかったのですが、
ですが、その後『リクナビ』を
取り扱う部署にいきました。
そこは商品単価がタウンワークと比べて高く、
新規1件あたりのインセンティブもそれに連動して、
数万円となることもありました。
そのとき、
下世話な話ではありますが、
「おっしゃー!新規やるぞー!
1件3万円!!」
と、俄然、新規を
やる気になった記憶があります。
また当時お金がなくて
カツカツだった20代でしたから、
インセンティブ(=お金)も
「1、報酬の魅力」として十分でした。
また「2,業績と報酬の関係」は
タウンワークのときよりも
リクナビのほうがずっと高まった。
新規を取る労力はさほど変わらなかったので、
「3,努力と業績の関係」も相対的に高まったのでした。
ゆえに、「期待理論」の方程式が
爆上がりして、日々新規の電話をかけて
アポイントを取っていたなあ
、、、という私の経験談。
「営業の新規の行動を駆り立てたプロセス」は
まさしく
『期待理論』
がハマっていた、
ということになります。
■とはいえ、人の心とは
実に複雑なものです。
その仕組みが少し変わって、
・努力をしても
なかなか達成できない目標になった、とか
・自分のステージが変わって、
報酬が以前よりも魅力的と感じられなくなる
など起こると、
また”期待の変数”が変わります。
ゆえに、シンプルな話ですが、
様々な変数を考慮して、最大公約数的な
仕組みづくりが必要になるのでしょう。
■人が行動を起こす理由は
それ以外にも、義務感、
自分自身の一貫性、ルールだから、
など「期待理論」だけで
説明できる話ではありません。
ただ、
”人は「期待」から動くもの”
という、『期待理論』の
フレームを知っておくことで
より職場を活気づける、仕組みをつくる
一つのきっかけにはなるかと思います。
ということで、
「どうすれば人の行動を駆り立てることができるのか?」
という問いについて
「期待理論」という観点から見てみると
面白い発見があるかもしれませんね。
ご参考になれば幸いです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
黙っていたら「私はこれで満足しています」という
意思表示になってしまうのが会社です。
うるさがれても、自分の欲しいものを手に入れたほうが、
結局は勝ちなのです。
ベティ・L・ハラガン(米国の作家・コンサルタント/1921-1998)
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【編集後記】
自分が元気になるのは、やはり人とリアルで
会っているときなんだなあ、と思う今日このごろ。
リモートもだいぶ飽きてきました、、、(汗)
<皆様の、ご感想お待ちしています!>
ぜひ、率直なご意見など、
皆さまのご感想、ぜひお聞かせください。
皆様の言葉が、力になります。
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