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皆さまの1日を5%元気にするビジネス系メルマガ『カレッジサプリ』
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令和3年3月27日(第2593号)
使命感とワクワク感のバランスを保つ
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 1568文字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は組織開発に関しての
インタビュー10件。
夜はオンライン勉強会でした。
*
さて、昨日の勉強会の中で
「使命」をテーマにちょっとしたお話がありました。
ごく短い、触れるくらいの話だったのですが
そのお話から色々と考えさせられましたので
その学びと気づきについて皆さまに
ご共有させていただければと思います。
タイトルは、
【使命感とワクワク感のバランスを保つ 】
それでは、どうぞ。
■世界4,000万部のビジネスの名著
『7つの習慣』において
「第2の習慣 終わりを思い描くことから始める」
という習慣があります。
著者のコヴィー博士が
”最も重要な習慣”と言っていた習慣です。
原題は
「Begin with the End in Mind」。
Endから始めましょう=
”終わり”から考えましょう、
ということで、
あらゆる”終わり”、例えば
・「会議」の終わり
・「会社(定年)」の終わり
・「人生」の終わり
を考えて、そこから逆算しましょう、
時間軸が短いものから長いものまで、
「ゴールを想像してから
行動を始めることが大事」
というわけです。
そして、最も時間軸が長く、
究極のゴールなるものが
「使命(ミッション・ステートメント)」
となります。
■ちなみに、「使命」といえば
ピーター・ドラッカーも
”使命はなにか?”
を重要な問いとしました。
組織でも個人でも
”使命(ミッション)を持つ”ことの重要性は
たびたび強調されますし、
自分を「ありたい姿」に近づけるための
実にパワフルな原則的アプローチである、
とも言えるでしょう。
キャリア研修とかやると、
絶対とまではいわずとも、
なかなかの頻度でてくる内容かと。
■ただ、この”使命”について
昨日の勉強会で
ふとこんな発言がされていて
ハッとさせられました。
それは
『「使命」が、ワクワクに勝ることがある』
というお話でした。
その理由は、
”「使命」=このために自分(会社)の命を使うのだ”、
と掲げたミッションは、
基本的に美しく力強く、
利他の精神、責任感に溢れている。
貢献する心も、
自分を高めることも含まれていたりする。
ゆえに、そこに向けて走るための
正当な、正当すぎる理由であるがゆえ
自分や周囲を駆動してくれるエンジン、
ブースターになりえます。
■それは素晴らしいことに思えますし、
実際、そうなのでしょう。
ただ、別の側面から見ると、
”使命感”、つまり「そうありたい」が
いつしか「そうすべき」に変わってしまう”
ことがある。
すると、
もっともピュアな原動力である
ワクワク感が勝ってしまい、
なすべきことのはずなのに
やっていても、どうにも楽しめない、
疲れてしまう、辛くなる
責任感にただただ押しつぶされて
動く本人の今ココの幸福感がない…
となることがありうる、ということ。
今の組織論風に言えば
「やりがいの低下/意義の消失」
↓
「ES(従業員満足度)の低下」
に繋がってしまう。
…そんな話が
”使命感”の負の側面として、
触れられていたのでした。
■そして、このお話を聞いて、
私自身、「確かにあるよなあ」
としみじみ感じました。
私のお話をさせていただくと、
「自分のミッション」を書き、
それによって自分を駆り立ててきました。
会社も
”学びと挑戦を応援する”
をテーマに掲げていますし、
実際そのことにより、
・言葉によって自分/会社を定義し、
・その言葉に近づける形で
自分/会社の行動に一貫性をもたせ、
己をバージョンアップさせてきた
と思っています。
それは決して悪いことではなく
自分の歩みに方向性を付けてくれたことでした。
■ただ、たまに言われるのが、
「成長、成長と言っていて
辛くないですか?」
「頑張っていて、幸せですか?」
ということです。
その時に100%「全力で満足です!」と
言えればよいのですが、
自分でもわからず「成長」を
盲目的に追い求めているのだろうか、
それ以前に、今を楽しむということを
本当にしているだろうか…
そんな事を考えたときに、
一瞬、間があるような感覚を覚えることが、
最近ちょくちょく
起こるようになってきたのでした。
(特に子供が生まれてからそう)
■使命・ミッション、どんな表現であれ
「言葉にすること」は
実に強い力を持ちえます。
ゆえに、その言葉の力を
正しく使えればよいのですが、
ときにその言葉に自分の本心が
見えなくなってしまうことがある、
というのも同時に認識しておくことは
大切なのだと思います。
つまり、
「掲げた使命(ミッション)と、
”自分の本心”が一致しているのかに
向き合い続けること」
ことが、
使命を純粋なエネルギーであるワクワク感と
なるだけ一致させる工夫であるし、
使命感だけに囚われて、
手段と目的を履き違えないために、
とても重要なことなのだろう、
と私自身を振り返って、思うのです。
■そもそも
「使命(ミッション)を立てる」
という行為自体、
ちょっとマニアックな行為です。
どれくらいの人がやっているのかもわかりません。
(というか多分少数かと思います)
なので、この
ミッションを立てるという「言葉の力」を
体感していない方には、その力は強調しておきたいし、
上手く利用していただきたいと勝手ながら思います。
■ただ、それが
ミッション、ビジョン、夢、目標
憧れる人、、、
どんな”ありたい姿”を定義した
言葉やイメージだったとしても
「ありたい姿に自分が縛られる」
ことがあっては、
本末転倒になってしまうのでしょう。
■使命・ミッションを振り返ることは
時間がかかるし、
すぐに成果につながらない、
地味な内省のプロセスですが、
エネルギーを沸き立たせて前に進み続けるために
とても重要なプロセスなのであろう、
そんなことを感じている次第です。
自分の本心に、正直でいたい、
自戒を込めて、そんなことを
思っている次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
好きなことにだけ、のめり込み過ぎないように。
そうすると、他の分野への冒険ができなくなってしまう。
自分の好きなもの以外、見えないようにするのは愚かなことだ。
ウォルト・ディズニー(1901-1966)
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【編集後記】
時代背景からすると、
上の世代の方は使命感/責任感で動けたけれど
今の若い人はそれよりも社会性やワクワク感を大切にしたい人が
増えてきているとも言います。
こういった世代間ギャップですれ違うことも
あるのだろうな…とも思ったり。
深いですね。
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