配信日時 2020/12/17 08:24

「成果が出るリーダーの行動」をミシガン大学とオハイオ州立大学の研究から、紐解いてみた【カレッジサプリ】

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令和2年12月17日(第2492号) 


「成果が出るリーダーの行動」をミシガン大学とオハイオ州立大学の研究から、紐解いてみた  

株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 3407字/読了時間5分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は1件のアポイント。

その他、『組織行動』について
読書本のまとめ。

また夜は「鬼滅の刃」の漫画を
読みふけってしまいました(しかも2回目)。

流行りに乗るのは悔しいのですが
何だか面白いんですよね。

あるいは、流行っているから
面白く感じてしまうのか、、、。
まあ、いっか。



さて本日のお話です。

今、ある本の内容をまとめているのですが、
(鬼滅の刃じゃないです)

その、

『組織行動 組織の中の人間行動を探る』

という本の中に、
「リーダーシップ」に関する
興味深い話が書かれていました。

本日はその内容のご紹介と
そこから感じたこと、学んだことを
皆さまにご共有させていただきたいと思います。


タイトルは、


【「成果が出るリーダーの行動」をミシガン大学とオハイオ州立大学の研究から、紐解いてみた】


それでは、どうぞ。



■来年の2月に受験する
大学院のために読み進めている本が、


『組織行動 組織の中の人間行動を探る』(鈴木竜太 (著), 服部泰宏 (著) )
https://www.amazon.co.jp/dp/B07TYRMZ2S/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_EPO2FbWBNX7VG


という本です。

大学の経営学の教授陣が
お勧めしている本ということで、

難解とまでは言わずとも、
結構、深い本。



■でもその中に書かれている話が
実に面白くて、興味津々で読んでいます。

何が面白いかと言うと、
そこに紹介される研究者が

”物事を曖昧に終わらせない”
のです。


■例えば、

「リーダーシップって人それぞれだよね」

ってまとめられると、

「まあ、たしかに複雑だからね」

で終わってしまいがち。

でも、過去の(多分今も)
研究者・学者の人たちは、
それで終わらせないのです。
(まあ学者だから当たり前ですが)


■「え、”それぞれ”って何よ?」

「”それぞれ”のパターンは、
 何パターンくらいあるのか?」

「”それぞれ”が変わる要因は
 何がどのように影響してるの?」

、、、とガンガン深ぼっていきます。


それを「◯◯理論」として
実証研究を踏まえて打ち出すので、
物凄く説得力があるのです。

だから勉強すると
ほー、へー、なるほどー、
と面白く感じるのです。



■ちなみに、先日読み進めていた
『組織行動』の本の中の、

”リーダーシップ”

における項目もそんな面白さがありました。
そこには、こんな記述があります。


リーダーシップ理論によると、

「リーダーシップの行動とは、
 大きく2種類しかない」

と語ります。

まず、リーダーシップについて、
以下のように定義します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<古典的なリーダーシップの行動論>

・リーダーシップとは?
 =「集団に目標達成を促すように影響を与える能力」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とのこと。

そして、リーダーシップは、
「リーダーの行動」によってもたらされる。



■じゃあ、

「成果につながるリーダーの行動とはなに?」

これを考えてみたい。

すると、
以下2種類の行動がある、
とわかりました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<リーダーシップの2種類の行動>

1)「人間関係志向」の行動→ 人間的な関係を重視するような行動

例:フォロワーが何を求めているかについて関心を寄せる、
  フォロワーの感情に気配りをする、
  フォロワーの持つアイデアを尊重する、
  相互に信頼関係を結んだりする


2)「タスク志向:の行動 → タスク(仕事の内容)に対して働きかける行動
 
例:フォロワーそれぞれにタスクを割り当てる、
  目標をきちんと定める、
  タスクの進捗や達成度に意識を配る

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とのこと。

「人間関係志向」か「タスク志向」か。
確かに、わかれそうです。


皆さま自身も
「自分はどちら側に軸足があるか」
など感じているかもしれませんし、

周りのリーダーも何となく大きく2種類に
分かれそうな感じがしますよね。



■そこで疑問がわきます。

「では、どちらのリーダー行動が
 より成果をもたらすのか?」

このことについて、
2つの大学が検証したのです。

それはミシガン大学と、
オハイオ州立大学です。


結果はこちら(↓)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<人間関係志向orタスク志向、
 どちらのリーダー行動がより成果をもたらすのか?>

◯ミシガン大学の研究結果
→「”人間関係志向”の行動を取るリーダーの方が成果をあげる」

◯オハイオ州立大学の結果
→「”両方の行動をとっているリーダー”が最も成果をあげる」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


、、、ん?

それぞれの大学で結果が違う、、、。

どういうこと?



■内容をもう少し見てみると、
あることがわかりました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ミシガン大学とオハイオ大学の結果、ちがうよね?なぜ??>

◯ミシガン大学の実験方法
 → リーダーを「人間関係志向型」と「タスク志向型」のタイプにわけた

◯オハイオ州立大学 の実験方法 
 →「リーダーの行動そのもの」をわけただけ


◯わかったこと
・オハイオ州立大学は、リーダーをタイプでわけずに、
「リーダーはどちらの行動も取る可能性がある」とした。

 その上で『(人間関係志向とタスク志向の)両方の行動をとる
 リーダーの成果が高い』とした。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とのこと。


■そして、これらの研究から分かったことが、
他にもありました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<わかったことその1:好業績のリーダーの行動とは?>

・ミシガン大学の研究によると、好業績のリーダーの行動は、
 『部下と一緒に仕事をしない』ことである、とわかった。

・「監督する」という行動に集中する。
 現場に口出しせずに権限を委譲する。
  
・つまり、部下に寄り添って丁寧に指示したり、
 スケジュールを立てたりせずに、
 任せて背後からじっと部下を見守るほうが、
 より成果に繋がることを示唆している。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

研究結果からも、

”あれやこれや口を出さない”

ことが大事とわかりました。



■そして、2つ目のわかったこと。

それがこちらです。

それぞれのリーダー行動が
どういう強みがあるのか、をまとめています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<わかったことその2:
 人間関係志向とタスク志向のリーダー行動は、何故業績に繋がるか?>

1)「人間関係志向型リーダー」の強み
→部下のモチベーションを高めることができる

・自分を気にかけてもらったり、褒めてもらうとやる気が出る。
・人間関係志向の行動の中で、部下への気配りはモチベーションを高めやすい。
・叱ること、厳しく接することも、雰囲気を促し、モチベーションを高められる


2)「タスク志向型リーダー」の強み
→リーダーの率いるチームの効率性が高まる

・チームの仕事をうまくフォロワーに振り分けること(分業)ができると
 各人が勝手に仕事をやってもらうより効率的にチームの仕事を達成できる
・計画通りに仕事をするように指示したり、モニターすることも、タスクの全うに繋がる。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とのこと。

どちらにも良い点がある。
要は使いよう、ということ。


■そしてこれらの一連の結果から、

『成果が出るリーダーシップ行動』

が紐解かれて来るように思います。


私なりに、ものすごーくシンプルに
まとめてみました。

======================

<成果が出るリーダーシップ行動>

1)軸足は、”人間関係志向リーダー”でいるべし

2)ただ、”タスク志向リーダー”も使うべし

======================


、、、あれ、なんだか、
薄っぺらくなってしまいましたが(汗)
要はこういうことかと。



■もちろん、こんなに
シンプルな話ではないです。

リーダーシップに関する理論は、
これだけではありません。

だって、指示命令してほしいフォロワーだっているし、
1年目の新卒、10年目の中堅、
同じようにすればいいわけでもない。


ただ、それでも軸となる
リーダーシップ研究の理論として、

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<リーダーシップ研究からわかったこと>
1)リーダーシップ行動は大きく2種類
2)それは人間関係志向・タスク志向の2つ
3)”人間関係志向リーダー”のほうが成果を出しやすい
4)最も成果を上げるのは、どちらのリーダー行動も使えること
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  

これらのことが
事実であるわけですから、

それらを取り入れ、活用していくことは
とても意義があるのではなかろうか、

と思うのです。



■リーダーってなに?
どういうタイプがあるの?

、、、曖昧なものを分類して
深堀りをすることで
新しく見えてくるものがあります。


実践は大事。

でも理論も知っておくと
とても役に立ちます。

そんなことを書を読みながら
痛感している次第です。


このリーダーシップ理論は、
この他にも3つくらい紹介したい話があるので、
また後日、お伝えできればと思います。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。


===========================
<本日の名言>

理性をむき出しに表さないで、
愛嬌というか、人情というか、
ともかくそうしたたぐいの衣装を着せて出すことが必要である。

本多静六(林学博士・造園家/1866-1952)

===========================  

【編集後記】
今日、誕生日でした。
今日もいい天気だし、なんとなく嬉しいです。


  <皆様の、ご感想お待ちしています!>
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皆さまのご感想、ぜひお聞かせください。
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