配信日時 2020/06/07 02:14

7つの習慣の元トップセールスが語る『7つの習慣』~「刺激と反応の間」ってなんだ?(第一の習慣)~【カレッジサプリ】

<人には「選択の自由」があります>
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令和2年6月6日(第2299号)


7つの習慣の元トップセールスが語る『7つの習慣』~「刺激と反応の間」ってなんだ?(第一の習慣)~ 
 

株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話  3011字/読了時間5分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は3件のアポイント。
ならびに、夜は友人とのZOOM飲み会でした。



さて、早速ですが本日のお話です。

毎週土曜日は

「7つの習慣の元トップセールスが語る『7つの習慣』コーナー」

としてお届けさせていただければと思います。
(また気分次第で土曜日以外もやるかもですが。
 適当でスミマセン) 

 
さて、前回までが「基礎原則編」でした。

・インサイドアウト
・パラダイム
・成長の連続体

という話をしてまいりました。

本日はいよいよ「第一の習慣」に
入りたいと思います。

それでは早速まいりましょう。

タイトルは、


【「7つの習慣の元トップセールスが語る『7つの習慣』~「刺激と反応の間」ってなんだ?(第一の習慣)~】


それでは、どうぞ。





■皆さまは、こういった光景、
今まで見たことはありませんでしょうか?


例えば、ファミレスなどで


「マジ、ありえないよね
 あんな風に言われたらキレて当然だよね」

「わかるわかるー」


というような会話。

「腹が立つ事言われた」
=「怒って当然」
という公式が、前提として
あるようにも思えます



■あるいはこんなシーン。


満員電車で
足を踏まれたか何かで、
ものすごい怒りまくっている
どこぞやのおじさん。

人前にもはばからず激高し、
朝から、電車内で怒鳴っている。


「オイ!お前わざと踏んだだろう!!」


と、自分の感情を抑えられない、
みたいな場面。

(ああ、実にイタいですよね、、、)



■そして私は、
この両者に対して言いたい。


「これこれ、そこのお二方。

 まず、7つの習慣の第一の習慣
 『刺激と反応の間』の話を、
 
 一度読んでみてはいかがかね」


、、、と。



■さて、今日のテーマですが、
「第一の習慣 主体的である」に
いの一番に書かれている項目。


【刺激と反応の間】


のお話をお伝えしたいと思います。



■さて、突然ですが
皆さまにご質問です。


「Q,「主体的」の反対語はなんでしょうか?」



、、、


、、、


はい、答えはなんでしょうか?


「受動的」?


うん、それも、いいですね。
いい線を言っているかと思います。

普通に考えると、
そうですよね。





■ただ、「7つの習慣」において。


「主体的」の反対の言葉とは、


”『反応的』である“


としています。



■“反応的である“とは何でしょう?


それは、


『◯◯だから、自分は●●である』


という世界観を持つことです。

、、、ちょっとわかりづらいですね。

例えば、先程の女性の世界観なら

「{腹立つことを言われた}から、
 {自分は当然怒った}のである」

となりますし、


足踏まれて激高おじさんの世界観は

「{足を踏まれた}から、
 {自分は当然怒った}のである」

となります。

実際はどうかわかりませんが、
まあ、当たらずしも遠からずのはず。



■この状態は、
「刺激 即 反応」ともいわれ

「刺激と反応の間にスペースがない」

状態といえます。


主体的な状態の逆、
まさしく「反応的な状態」です。

されたことに対して(刺激)
ただ感情を発露させているだけ。


それは、平たく言えば
精神の育っていない、子供のようなもの。

・子供がお菓子を買ってもらえない。

・自分の思い通りにならない、
 自分の感情を抑えられない。

・周りにどう思われるか、など関係なく
 感情を爆発させる。そして泣く、叫ぶ。

という構造です。


自分の感情をコントロールできない。
外部の刺激に対して、自分の気持ちを選択できず、
依存的になっています。

先の電車の大人げないおじさんも、
気持ちの構造は同じ。

「足踏まれたら(刺激)、
 怒って当然でしょ(即反応)」


これでは、よろしくありません。

自分の望むものを手に入れる成功なぞ、
望めるはずもない。



■コヴィー博士は、
「主体的な状態」の1つの定義を、


『刺激と反応の間に”スペースをあける”』


ことができていること、と言います。


これが、第一の条件だ!と。

成功に向けての一丁目一番地。
これがなくては何も始まらない。


つまり、

「外部の環境・状況に関わらず、
 ”自分が選択できる”という世界観を持つこと」

これがまさに”主体的”である、
というのです。



■この話の究極系で、
著書でもある例が挙げられています。

それが、

『夜と霧』(著:ヴィクトール・フランクル)

のエピソードです。

※私も以前、メルマガでご紹介いたしました
↓↓
1562号 今週の一冊『夜と霧』
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/8534/



ナチスの収容所で強制労働をさせられた
フランクル氏自身のノンフィクションの話です。


食べ物も、殆どない。
極寒の地での強制労働。

手を休めると、看守からの暴力。
番号で呼ばれ、名前すら奪われる。

そして、愛する妻は
収容所に入れられている。
生きているかどうかもわからない。


しかし、フランクル氏は
そんな状況下で、こう語るのです。

~~~~~~~~~~~~~~~~

収容所に入れられ、何かをして
自己実現をする道を断たれるという、
思いつく限りで最も悲惨な状況、

できるのはただこの耐えがたい苦痛に
耐えることしかない状況にあっても、

人は内に秘めた愛する人のまなざしや
愛する人の面影を精神力で呼び出す
ことにより、満たされることができるのだ。


わたしは生まれてはじめて、
たちどころに理解した。

天使は永遠の栄光をかぎりない
愛のまなざしにとらえているがゆえに
至福である、という言葉の意味を…。

※『夜と霧』より引用
~~~~~~~~~~~~~~~~~~


、、、これです。

まさに「主体性」の極地。究極系。


常人を超えたような状況ではありますが、
フランクル氏が命の極地において、
見出したこの状況こそ、

コヴィー博士が語る、
「主体的」を表現しています。



■つまり、


『どんな状況でも、
 人には選択の自由がある』


ということ。

フランクル氏の場合、
(ちょっと例が極端ではあるものの)


”どれだけ暴力を受けて、
 希望が持てない状況でも(=刺激)

自分の心の自由は奪えず、
愛する人を思い出し心を満たしつづけた(=反応の選択)”


これを、極限の状況で
フランクル氏は体現し続けた。

ここに彼の偉大さがあります。


フランクル氏の書いた
『夜と霧』が名著中の名著である理由は、
これを彼自身の根性論などではなく

”精神科医で心理学の専門家として、
 人間存在とはなにか?”

という話にまで
昇華しているところにあります。

つまり、人間が持ちうる力である
と証明したとも言えるかもしれません。



■、、、としたときにです。

・他の誰かに嫌味を言われて、
 (冒頭の女性よろしく)

・あるいは電車で足を踏まれて、
 (満員電車の足踏まれたおじさんよろしく)


「こんな事されたから、怒って当然」


というのは、

その人が持つ自身の
”選択の自由”を全く使っていない、
むしろその力があることを気づいてさえいない、

となるのでしょう。



■ですが、人は、

たとえどんな状況でも、
自分の感情の色を決めることができる。


”晴れてよし 曇りてもよし富士の山 もとの姿は変らざりけり”


という言葉を残したのは、
江戸の幕臣・山岡鉄舟と言われますが、

「どんな状態でも、自分の心持ち次第である」

という意味では、
フランクル氏の言っていたこと、
そしてコヴィー博士が伝える「主体性」に
通ずる者を感じるように思います。



■さてでは、どうずれば、
この「刺激と反応の間にスペースを持つ」
ことができるのでしょうか?

反応的にならず、
主体的になるためには
どうすればよいのでしょうか?

フランクル氏の話は、
流石にちょっとできる気がしない?

はい、わかります。わかります。


そんな時に、コヴィー博士は

”『人間だけが持つ4つの力』があると発見した”

その4つの力を使えばよい、
と本書で語ります。

それが1つのヒントになるかと。


その4つの力とは以下の通りです。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

1,自覚・・・自分自身を客観的に見つめる能力

2,想像・・・現実を超えた状況を頭の中に生み出す能力

3,良心・・・善悪を区別し、自分がどうありたいか判断する力

4,意志・・・他のさまざまな影響に関係せず、行動する能力

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

です。


つまり、先程の
「満員電車の足を踏まれた」に
当てはめて”主体的に”考えてみると、


{足を踏まれた!イラッ!!}(=刺激)



1,自覚

「足を踏まれた、そして周りに人がいる。
 そして、今自分は猛烈に腹がたった。怒鳴りたい自分がいる」

2,想像

「怒鳴ったら、周りから注目される
 相手と言い合い、ケンカになるかもしれない
 キャリアに影響がでるかも」

3,良心

「怒り散らすような子供じみた行為は
 本当は良くないと分かっている」

4,意志

「腹が立っているが、なんとかグッとこらえて、
 相手の目に訴えかけるだけにしよう。
 あるいは、冷静に「足、気をつけてください」と言おう」



{足、踏んでいますよ(努めて冷静に言う)}(=反応)


とできます。


そして、これらは
犬や猿、他の動物は持っていません。



■『刺激と反応の間』。

これを自覚して、スペースを開けるのは
精神的な筋力のようなものです。
鍛えることができるのです。

確かに、人ですから
腹が立ちます。

イラッとすることも、あるでしょう。

ただ、上記の「4つの力」に対して
自覚的になって行動することで、
「適切な反応」を少しずつ選べるようになればいいのです。




■そして、


『自分には選択する自由がある』


という世界に立って初めて、
7つの習慣でこれから語る大切なことも、
”自分が選択してできるようになる”のです。


だから、第一の習慣の
一番最初に、この


【刺激と反応の間には、選択の自由がある】


という話を、コヴィー博士は
語っているのでした


では、この選択の自由を手に入れ、
あなたは何を選び、どう行動するのか?


それが「第一の習慣 主体的である」の後半、

『影響の輪にフォーカスする』

へと続いていきます。


ということで、本日はここまでとします。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<今日のまとめ>

・「第一の習慣 主体的である」において、
 主体的の反対の言葉は、反応的である、という。

・主体的な人は、
 『刺激と反応の間にスペースをあける」ことができ、
 行動を選択をする自由を持っている。

・刺激と反応の間にスペースを開けるためには、
 人間だけが持つ4つの力を意識することである。

・それは、「自覚」「想像」「良心」「意志」の4つ。
 これらは精神的な筋力のようなもので、鍛えることができる。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

※本日の話は、著者(紀藤)個人の見解も一部含めて入れて説明したものです。


===========================
<本日の名言>

まず必要なのは「主体的であること」。

ささいな行動でも
感情的な反応に身を委ねたり
受け身で行動するのではなく

自分で振る舞いを選択すること。

スティーブン・R・コヴィー

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