配信日時 2020/04/26 22:29

今週の一冊『米国人エグゼクティブから学んだポジティブ・リーダーシップ -やる気を引き出すAI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)- 【カレッジサプリ】

<日経新聞の 「テレワークの部下持つ上司 「意思疎通不足」31%」を見て思うことがあります>
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皆さまの1日を5%元気にするビジネス系メルマガ『カレッジサプリ』
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令和2年4月26日(第2258号)


今週の一冊『米国人エグゼクティブから学んだポジティブ・リーダーシップ
 -やる気を引き出すAI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)-  


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話  3155字/読了時間4分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日土曜日は、10キロのランニング。
また、昼からはオンラインセミナーに参加。

「コロナがいかに世の中を変えていくのか?」

というテーマのセミナーでしたが
学ぶこと、考える事が多い内容でした。

たしかに、多くの経済ニュースを見ていると
経済的に厳しくなってくるのは、
これからと想像せざるを得ません。

冬にいよいよ大手の運輸系の会社も危なくなり、
連鎖するようにお金を使わなくなり不況が深刻になる

、、、と想像したときに、
(実際にそうはなってほしくないですが)

この流れが
2021年夏以降まで悪化するという想定で、
ゼロベースで今後の計画を見直そう、

と気を引き締めた次第です。

あまりに「楽観」をしていて、
その通りにプラスにならなかったときのダメージのほうが、
よっぽど恐ろしいものがあるので、
ここは慎重に「悲観モード」で自分を律していきつつ、
今できることを粛々とやっていきたいと思います


また、夜から人がいなくなってからは
妻と2時間ほど空いている街を散歩でした。




さて、本日のお話です。

毎週日曜日は、オススメの一冊をご紹介する、
「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は

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『米国人エグゼクティブから学んだポジティブ・リーダーシップ
 -やる気を引き出すAI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)-』

(著:渡辺誠 )
https://www.amazon.co.jp/dp/B01LXZOWZY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_bZxPEbA6NJTK8

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です。





■4/25(土)の日経新聞の朝刊に、
こんな記事が掲載されていました。

『テレワークの部下持つ上司 「意思疎通不足」31%』
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO58481260U0A420C2L83000/

内容としては、こんなお話。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

テレワークが導入されている中、
民間企業が管理職と一般職にアンケートを取ったところ、

・管理職150人の回答は
 「コミュニケーションがなくさびしい 31%」

・一般職150人の回答は
 「人間関係のストレスがなく気楽 37%」
 「通勤時間がない分、読書や勉強などスキルアップの時間がもてる 38%」

だった。

一般職が集中できて生産性が高まっていると感じている一方、
管理職は業務依頼や確認ができず、成果を出せていないと感じる、
というギャップが浮き彫りになった。

※日経新聞 4/25朝刊より一部引用
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

という記事内容です。



■一部の管理職へのアンケートではありますが、
確かに納得かも、、、と思いました。

実際に私も話を聞いていると、
管理職の方のお悩みも聞きます。

「そもそも管理職の役割ってなんなんだ?」
「自分が見ていないとサボっているのではないかと不安だ」

とか。

おそらく形は様々ではあっても、

テレワークになり、
マネジメントスタイルを内省する管理職の方も、
多くいらっしゃるのではないか、、、
と想像しております。



■さて、そんな中で、
今週取り上げている一冊、

『米国人エグゼクティブから学んだポジティブ・リーダーシップ
 -やる気を引き出すAI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)-』

という本。


ちょっとタイトルが長いのですが、
注目されている組織開発の手法、

『AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)』

について、その考え方と具体例について
紹介をしている一冊です。

アプリエイティブ・インクワイアリー(略してAI)は、

appreciate(価値を認める)
inquiry(質問)

が元になった言葉。

直訳すると『価値を見つける質問』という意味になります。

もう少し抽象度を高めると、

”「ポジティブ心理学」を元にした
 人の組織の力を引き出す手法”

とも言い換えられるかと。

(ちょっとまだよくわからないですよね)



■この本は、日本のビジネスパーソンが陥りがちな
マネジメントの問題点からスタートします。

日本では課題解決の基本は、
PDCAとか、デミング賞などのTQCが元になっており、

「不具合原因追求型の問題解決」

が多いと著書は語ります。


例えば、問いとして、

「なぜできなかったのか?」

「どこを改善すればよいのか?」
「ミスの原因は何だったのか?」

という”原因を探求する”という問い。

(あるある、という感じではないかと)


■この質問自体が悪い、
というわけではないのです。

ただ、この質問が効果的に機能するのは、

・機械、プロセスなど
 ”仕組み”にアプローチするとき
 
であり、

・専門家など、
 適切な知識とスキルがあれば難しくとも解決できる
 困難系の問題・課題のとき

です。


■たとえば、

車が故障して、赤いランプがついている。

しかし、専門家ではない自分にはわからない。

専門家に見てもらったら
電気系統の◯◯の部分に異常があることがわかった。

だからそこを治そう。

みたいな時は、
「不具合原因追求型のアプローチ」
で良くしていくことはできます。

メイド・イン・ジャパン・クオリティも、
こうやって出来上がってきました。



■、、、しかし、です。

問題なのは、
この「不具合原因追求型の問題解決アプローチ」は

『「人や組織」には向かない』

のです。  

確かに

「なぜできなかったのか?」
「どこを改善すればよいのか?」
「ミスの原因は何だったのか?」

を口癖のように聞かれ続けて、
自分の仕事に対する承認や称賛がなかったり
十分ではなかったとしたら。

やっぱり、コミュニケーションは
億劫になっていくでしょう。

また、詰められるのだろうな、、、
と頭によぎると、精神的に、
物理的に距離を取りたくなるのが、
人間というものです。



■原因追求も時には大事。

ただ、人や組織に対しては
基本的なスタンスとして、

「ポジティブなアプローチの方が効果的である」

ということが研究によりわかってきた、
ということ。

ここが、ポイントなのです。



■ポジティブ組織学で有名な
キム・キャメロン教授が語る

『ひまわり効果』

というものがあります。

ひまわりが太陽を向くように、

“人は誰でも、喜び、高揚、充実、幸せ、安心、という
 ポジティブな感情を与えてくれる人や組織に近寄りたがる”

という性質のことであり

そして、ポジティブな感情に満たされると、

“人と組織に活力が与えられ、
 業績にもプラスの影響がある”

と研究によりわかった、と述べています。



■明確に原因が分かっている問題のときは、
「不具合原因追求型も問題解決」も重要。


ただ、人と組織に関わる複雑な問題、
例えば、

「どうしたらチームのやる気を高められるのか?」
「どうしたら顧客満足度をもっと向上させられるのか?」

「どうしたら皆が生産性高く働くことができるのか?」

というテーマや、人の成長などに関しては
「ポジティブ・アプローチ」のほうがより効果的である

とのこと。



■そして、
そのためのポジティブ・アプローチの手法の一つが、

『AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー=価値を見つける質問)』

とされています。

ちなみに、「これ聞いときゃいい」みたいな、
”魔法の質問”みたいな話ではありません。
(当然ですが)

「価値を見つける質問」は一つの考え方の体系であり
それらを形にし、成果につなげるために、
以下4つの哲学と具体的な手法があります。


基本哲学1:ポジティブの原則(プラスの側面に光をあてる)

基本哲学2:対話による社会構成主義の原則(チームメンバーを尊重する)

基本哲学3:質問による変化創造の原則(効果的な質問で、アイデアを広げる)

基本哲学4:全体巻き込みによる組織力強化の原則

とのこと。


■詳しい具体的な事例や、

どのような質問を、
どのようなタイミングで挟めばよいのかなどは、
ぜひ著書を読んでみていただければと思います。

(「先週学んだことはどんなことだったのか?」
 「何があれば、最高のチームになれるだろうか?」など
  すぐに使える、よい質問も学べます)  

■冒頭に、

『テレワークの部下持つ上司 「意思疎通不足」31%』

の日経新聞の管理職と一般職のギャップを
記載をさせていただきました。

これは私の見解ですが、もしかすると
「不具合原因追求の問題解決型アプローチ」を
良かれと思って繰り返し続けてきた結果、

上司と対話をするのが疲れて、
離れた瞬間に「気楽」と感じた、、、
という一般職の方も、いるのかもしれません。


管理職の皆さまは大変です。
ただ、今求められているものが

「プロセス管理」という
マネジメントの側面だけでなく

「人を育てる」
「メンバーを奮起させる」という

リーダシップの側面を求められているように
私は感じております。


大きなチャレンジですが、
一つ参考になることもあるかな、と思いますので、
ご興味がある方はお手にとっていただければ、
参考になることもあるかと思います。

よろしければ、ぜひ。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<今週の一冊>

『米国人エグゼクティブから学んだポジティブ・リーダーシップ
 -やる気を引き出すAI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)-』

(著:渡辺誠 )
https://www.amazon.co.jp/dp/B01LXZOWZY/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_bZxPEbA6NJTK8

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【編集後記】
お花を買い、リビングの机に飾ってみました。
ちょっと、癒やされますよね。
お花、おすすめです。


◎昨日の英語学習:0、5時間
(累計192時間/目標学習時間まで208時間)

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