配信日時 2020/04/19 02:04

NHKのコロナ特番から考える、「楽観主義とポジティブの違い」とは【カレッジサプリ】

<知の巨人の何気ない答えに、考えさせられました>
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令和2年4月18日(第2250号)


 NHKのコロナ特番から考える、「楽観主義とポジティブの違い」とは 
 

株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話  2925字/読了時間4分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日金曜日は、
『オンライン人事交流会 ~オンライン教育についてあれこれ語り合う会~』
の第二回目の開催でした。

約30名の人事関連のご参加いただき、
皆さまの持っている知見を交換しあった時間でした。

ご参加いただいたすでに「オンライン教育」の
ご経験が豊富な皆様が、その経験を惜しむことなく
シェアしていただけたその時間に私自身、
豊かな心持ちになった次第です。
(ご参加頂いた皆さま、改めてありがとうございました)

また『オンライン人事交流会 ~オンライン教育を考える(上級編)~』
も開催したいと思います。



さて、本日のお話です。

先日、友人から紹介された
NHKのとあるコロナ関連の番組を見ていました。

内容も非常に濃く、面白かったのですが、
その番組の中でのある識者のお話が
特に印象深く胸に残りました。

今日はその学びと気付きについて
皆さまにご共有させていただければと思います。


タイトルは、



【 NHKのコロナ特番から考える、「楽観主義とポジティブの違い」とは 】



それでは、どうぞ。





■NHKの特番で、

『ETV特集「緊急対談 パンデミックが変える世界~海外の知性が語る展望~」』

なる番組が 4月16日に放映されました。


友人から「ものすごくよかった!」と勧められ、
NHKオンデマンドで先日視聴してみたところ、
考えさせられる良い番組でした。


番組の内容は、

・『サピエンス全史』で有名な
 歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏

・EUの影の立役者と呼ばれる
 経済学者・思想家のジャック・アタリ氏

・政治学者でコンサルティング会社
 ユーラシアグループの社長のイアン・ブレマー氏

という、錚々たる世界の知の巨人達に
「コロナ危機がどのように世界を変えていくのか?」
を語っていただく、という内容です。


(ちなみに、以下、番組の内容の引用です)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

パンデミックとなった新型肺炎。
都市の封鎖や大量死が連日報じられている今、
人類は大きなチャレンジを突きつけられている。

世界はどう変わるのか。人類は今後どこに向かうのか。
歴史学、政治学、経済学の各分野で独自の思想を展開する
世界のオピニオンリーダーたちに徹底的に尋ねていく緊急特番。

(NHKホームページより引用)
https://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2020-04-15&ch=31&eid=12588&f=20
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とのこと。

(NHKオンデマンドでみられますので、
 ご契約中の方は、ぜひご覧になってみてください)


■おそらく日本に住む我々が今気になるのは、

・これからの日本はどうなるのか? 
・緊急事態宣言は、本当に5月で終わるのか?
・いつになったら自粛が終わるのか?
・PCRは受けられるのか?
・仕事はどうなるのだろうか?

等々、足元の悩みが、
たくさんあろうかと思っています。

もちろん、私もその一人。



■一方、今回の特番の上記の3名は、
その状況は理解しつつも、

「今回のコロナ危機が”世界”に与える影響はなにか?」

を俯瞰して伝えるという、
新しい視点をもたらしてくれます。



■例えば、内容としては、
このような話が語られていました。

(ちょっと説明くさいですが、
 ご興味がある方はお読みくださいませ)


<1,グローバルリーダーの不在による脅威の話>

・9.11の時と、2008年の金融危機の時と違い
  アメリカがリーダーシップを取り、
 収束させることができなくなる

・グローバルのリーダーが誰もない、
 それが今回の脅威の一つである。

・リーダーがおらず、各国がバラバラに対応していると、
 対応が遅れるとともに、自国のことだけを考える

・ヨーロッパもアメリカも
 サプライチェーンを国内に戻すような動きなど、
 グローバルの分断が加速している

・コロナ危機によって、
 協調ではなく分断がますます進む可能性がある


と言う話から続き、そして、


<2,先進国と発展途上国のダメージの違いの話>

・経済的に豊かな国、
 たとえば、日本やアメリカヨーロッパなどの国では、
 GDPの10%を経済対策に充てることができる

・市民や社会生活でもスペースを取ったり、
 自宅で待機をすることもできるだろう

・他方、発展途上国(インドなど)では、
 GDPの1%という、コロナ対策には足りない程度しか
 提供することができない、

・またそもそも国民同士、スペースを取り生活をすることが難しい
 (満員のバス、スラムで生活する人々など)

・よって、経済的にも、医療としても、
 致命的なダメージを被る可能性が高い、


へと展開し、更には、


<3,テロなど国際秩序の乱れと停滞の話>

・発展途上国で克明が自分の家族や、
 自分自身の命を守ることができない、と感じるようになれば
 それは治安の悪化につながる。

・治安の悪化は、テロや暴動など、
 先進諸国にも影響してくることにもつながる


と続いていく。


■その他にも、
今回のコロナに対しての、

”「監視」と「教育」”のどちらを信じるか、

などについてもそう。

国民を徹底的に「監視」するのか。
外出禁止を破ったら逮捕、という方法でウイルスと戦うのか。

あるいは

国民に「教育」を通じ、
ウイルス・細菌への正しい理解を告知し、
皆の自主的な封じ込めを推奨し、ウイルスと戦うのか。

それは、歴史上続いている
「民主主義」と「独裁主義」の優劣を
世界に問うものだったりします。

(私の理解がまだまだなので
 ご興味がある方は番組を見ていただければと思います)

いずれにせよ、視点を広げて考える
きっかけを与えてくれる番組でした。



■、、、と前置きが長くなってしまったのですが、
話が変わって、そのインタビューの中で、
経済学者のジャック・アタリ氏が語っていたお話が
たいへん印象に残ったのでした。

インタビュアーの道傳愛子氏が、
ジャック・アタリ氏に質問しました。

(ちなみにアタリ氏は、「利他主義」「ポジティブに考える」が
 問題解決に繋がるというスタンスをブログ等で貫いており
 そのことについて、以下のように質問しました)


「そのポジティブヒズムや楽観主義はどこから出てくるのですか?」


対して、アタリ氏は答えました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「まずポジティヒズムは、オプティミズム(楽観主義)とは異なります。

 たとえば、観客として試合を見ながら、
「自分のチームが勝ちそうだな」と考えるのが楽観主義です。

一方、ポジティヒズムは、自らが試合に参加し、
「うまくプレイできればこの試合に勝てるぞ」と考えることです。

そういう意味では私はポジティブであると言えるでしょう。

自分たちの安全のために、最善を尽くし
世界規模で経済を変革させていくことができれば、
きっと勝てるでしょう。

(ジャック・アタリ氏)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とのこと。


■「楽観主義とポジティブ」は違う。

非常にシンプルかつ短いお話でしたが、
考えさせられました。

そして今、
「私自身はどうだろう?」
とも考えました。


■確かに、医療や行政に関わらない人が
直接できることは限られているかもしれません。

ただ、

「できることはないから忍耐しかない」とか
「なんだかんだ世界は続いていく」とか
「とはいってもいずれは収束していくはず」

ということで、今回の件だけではなく
「自分の人生や仕事のあり方」として、

”特に何もせずに、観客として楽観的でいる”

としたら、
とても危ういことなのでは、、、
とも思ったのです。



■どこかで耳にした言葉なのですが、

「変化は、変化のただ中にいる時は気づかず
 それが過ぎ去ったときに気づくもの」

という聞いたことがあります。
(ドラッカーだったような)


その中で、もし観客のような
参加しない”楽観主義”でいて変化に気づかず、
その後、訪れるであろう変化の波の影響から、

・仕事の業績悪化、減給、失業
・生活レベルの後退、
・疾患、人間関係の悪化
  (考えたくはないですが) 
 
等々降りかかり、
その原因の一部に、
自分が能動的に関わらなかった”楽観主義”があったとしたら、
(少なくとも私は)後悔するだろうと思います。



■そんなことを考えながら、自分自身

「観客としての”楽観主義”になっていないだろうか?」

「試合に参加する”ポジティブ”でいるだろうか?」

「そして、ベストを尽くしているだろうか?」

と、考えたのでした。


観客より、参加者。
やれるべきことをやって、前向きに考える。

そんなニュアンスを含めると、
アタリ氏が語る

『楽観主義でない「ポジティブ」』

に軸足をおいて、
自分が今できるベストなことを考え、行動していきたい
と改めて考えたのでした。



■世界的ベストセラー『7つの習慣』でも、

自分が関心があること(=関心の輪)の中で、
自分が影響できることを(=影響の輪)に、
時間とエネルギーを集中することが、
主体的な人の特徴であり、望む成果を得る第一の習慣、

としていますが、
その話にも通ずるようにも思います。


動くことが減って、
ブクブク太り始めた自分を見つめ、
自戒を込めて書いてみた、というのは置いておいて。
まず、今できること、やっていきましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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<本日の名言>

自分にて自分の身を支配し、
他に寄りすがる心なき個人の独立があってこそ
国家の独立がある。

福沢諭吉(教育者/1835-1901)

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【編集後記】
4/29のストレングス・ファインダーのオンラインワークショップ、
締切とさせていただきました。
お申し込み頂きました皆さま、ありがとうございました。
当日、素晴らしい会にしたいと思います。


【近日開催のイベント予定】
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【ストレングス・ファインダー・ワークショップのご案内(オンライン版)
~自らの「強み」を知り、好きで得意なことを、仕事と人生に活かす~】
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■イベント概要
◯日時:4/29 (水・祝)10:00~16:00
◯場所: オンライン(ZOOM)にて
◯費用:14,800円(税込)※通常30,000円

■<ワークショップにご参加頂いた皆さまのご感想>
 https://documentcloud.adobe.com/link/track?uri=urn%3Aaaid%3Ascds%3AUS%3Ac5a7ef51-46f7-4463-9a8d-249492e7e49a

■対象:どなたでもOKです
■詳細・お申込みについて: →満席となりました

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◎昨日の英語学習:0、5時間
(累計188時間/目標学習時間まで212時間)
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皆さまの、率直なご意見、ご感想、ぜひお聞かせください。
ぜひこちらからどうぞ。↓↓
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