配信日時 2020/01/24 08:24

国立がんセンターの医師のお話から学ぶ、「負の感情」の取り扱い方【カレッジサプリ】

<怒りと悲しみは、受容となり、新たなスタートへと続きます> 
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令和2年1月24日(第2165号)

 
国立がんセンターの医師のお話から学ぶ、「負の感情」の取り扱い方
 

株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 1630字/読了時間2分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。
並びに研修の企画など。



さて、本日のお話です。

最近、たまたまではありますが、
「生と死」に関する書籍をよく読んでおります。

今日はそんな中で出会った本から、
気づきと学びを、皆様にご共有させていただきたいと思います。

(少し重ための話ですが、
 とっても大切な話かと思いました)


タイトルは、


【国立がんセンターの医師のお話から学ぶ、「負の感情」の取り扱い方】


それでは、どうぞ。


■「国立がん研究センター」の医師である、
精神腫瘍科長の清水研氏が書かれた、

『もしも一年後、この世にいないとしたら。』

という本があります。


この清水医師は、精神科医で、
「精神腫瘍科」という科は、

がんになられた患者が、
”その現状をどのように受け止め、 
残された命に向き合っていくのか、

というカウンセリングを行います。

清水医師は、これまで実に3500人以上の、
がん患者の方と向き合われてきました。


■清水医師は

”人は、自分の命が残り少ない事がわかったとき、
体験する感情の流れのようなものがある”

というような話をされます。

それが、


『「怒り」→「悲しみ」→「受容」、

 そして「新たなはじまり」』


のごとき流れ。


■病気になると、
そこから寛解される方もいますが、

「もう既に残された時間がわずかしかない」

という場合も、当然あります。

そうすると、まず最初に
患者さんの心の中で起こるのは、

『怒り』

であることが多い。

なぜ、自分が、、、。
こんなに頑張ってきたのに。
健康にずっと気を遣ってきたのに。

ぶつけられない「怒り」が起こります。


■そして、その「怒り」の
感情の次にやってくるのは、

『悲しみ』 

であると。

どうしようもならない。
諦められない、でも何もできない。

「怒り」の後は「悲しみ」に、
こころ全体がいっぱいになる。


■そして、その後に続く感情。

全力で怒り、悲しみ、
その果てにたどり着くのは、

『受容』

であるのだと。

その状況を受け止めるしかない、
今何ができるのかを考えるしかない。


■そうすると、
ようやく次に進む準備が生まれてくる。

そして、その人なりの内的な、

『新たなるはじまり』

が起こる。


そうやって、

『「怒り」→「悲しみ」→「受容」、
  そして「新たなはじまり」』

というプロセスが続き、
人がより強く、変化していくのだそう。

そして人として強くなるプロセスを、
心理学では

『心的外傷後成長』

と呼ぶそうです。

■私達は、病でなくとも、
生きる限り「負の感情」が起こるものです。

そして、辛いことがあると、
その負の感情をどのように処理したらよいか、
困り、悩みます。

しかし、3500人ものがん患者と
向き合ってきた清水医師は、

人には、

”「怒り」や「悲しみ」を受容し、
 「新たなはじまり」を作り出す力がある”

言いますし負の感情にも、
大切な意味があると語ります。


■以下、清水医師の著書から、
引用をいたします。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

つらい出来事に出会ったとき、
悲しみにくれる気持ち、
怒りに震える気持ちを押し込める必要はありません。

むしろこれらの負の感情にも
重要な意味がありますので、
心に蓋をしないことが大切です。

そして、それぞれの方が苦しみながらも
自らのこころのおもむくままに過ごした先に、
きっと目の前の患者さんはどこかにたどり着くのではないか。

私が実感する患者さんの「レジリエンス」は
そのようなものです。

初めてその患者さんに出会ったときは、
その病気と向き合うプロセスがどのようなものになるのか、

こころがどこにたどり着くのか、
ということは全く見当がつきませんが、
「きっと大丈夫」と思いながらお話を伺っております。


※引用:『もしも一年後、この世にいないとしたら。』(著:清水研)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


■負の感情にも意味がある。

人には立ち上がる力がある。

そう思えると、なんだか、
もっともっと挑戦できる気もしてくるようです。

人は、弱いけど強い。

そう思えます。

■ただ、人は自分ひとりでは
向き合うことが難しいこともあるので、

清水医師のような、
負の感情との向き合いを支えてくれる人の存在は、
とても重要なのでしょう。

ゆえに、相談できる相手を持つこと、
時に自分もそういった存在になること、

これも忘れないようにしつつ、
負の感情を含め、沸き起こる感情を認め、
日々生きることが大事なのだろう、

そんなことを思った次第です。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

泣いてパンを食べた者でなければ、
人生の本当の味はわからない。

ゲーテ
(ドイツの劇作家・小説家、1779~1832)
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【編集後記】
いよいよカナダへの焦りがでてきました。
今更かい!と自分でも感じますが、、、。

◎昨日の英語学習:1時間
(カナダのワークショップ参加まであと7日)
(累計119時間/目標学習時間まで281時間)

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