配信日時 2019/11/21 09:16

「レジリエンス(=立ち直る力)」を高めるには、自分の弱さを認め、依存できる場所を持つこと【カレッジサプリ】

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 令和元年11月21日(第2101号)  


  「レジリエンス(=立ち直る力)」を高めるには、自分の弱さを認め、依存できる場所を持つこと


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2533字/読了時間3分) 

■おはようございます。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。
並びに1件のランチミーティングでした。

また夜は、最近流行の人材開発の用語の
『レジリエンス』について、セミナーに参加してきました。



さて、本日のお話です。

昨日のイベントが、

”DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー 
 EI〈Emotional Intelligence〉感情的知性シリーズ最新刊『レジリエンス』発売記念イベント”

というものだったのですが、
ゲストに私が好きな一橋大学教授で、
『ストーリーとしての競争戦略』で有名な楠木建さんが登壇されるとのことで、
楽しみに参加してきました。


その中から色々と学びと気づきがありましたので、
皆様にご共有させていただきたいと思います。

タイトルは、


【「レジリエンス(=立ち直る力)」を高めるには、自分の弱さを認め、依存できる場所を持つこと】


それでは、どうぞ。


■レジリエンス。


何だかまた新しい横文字が出てきたな、、、

という気もしないでもない、
この良くわからないキーワード。

聞いたことがある方もいれば、
聞いたことがない方もいる、
まだ新しい「人材開発」関連の言葉かと思います。


ちなみにこの言葉は、
ハーバード大学が出しているマネジメント誌『ハーバードビジネスレビュー』でも
取り上げられたキーワードで、


<レジリエンス(再起力)>

・自分を立て直す力
・失敗から立ち直る力
・ストレスフルな環境で生き抜く力

というような定義がされています。


■あえて、”ような”と申し上げたのが、

実際『レジリエンス』の定義を本で調べても、
諸先生方により様々な定義があり、
なんともはっきりしません。


ただ、言われてみると、

・打たれても立ち上がれる、とか、
・凹んでも自分を立て直せる、とか
・何があってもへこたれない、

という人間の要素は、
今だけではなく、いつの世も必要なものでしょう。

ゆえに今日はシンプルに、

「レジリエンス」=「立ち直る力」

としてお話を進めたいと思います。


■ではこの『レジリエンス』なるもの。

どのように身に付ければ良いのでしょうか?


それに関して、登壇者の一人で、
書籍『レジリエンス』の前書きもかれている、

豊橋技術科学大学 情報・知能工学系 岡田美智男教授が、
このように語っていました。



そのお話が、非常に納得、かつ多くの人にとって有用な

「レジリエンスを身につけるヒントになる」

と思ったのです。

それは、


『レジデンスは関係性の中に宿る』


という言葉です。


■はて、なんぞや、
と思われたかもしれませんが、

この『レジリエンス(立ち直る力)』とは、

「そもそも自分1人で完結するものでは無い」

ということ。

「レジリエンスを高める」と言うと、
基本、その人個人の中の、
何かしらの能力を高めるようなイメージを持ちます。

例えば、

・瞑想したり、
・自己内省のための日記を書いたり、
・運動したり、自己暗示をかけたり、

自分の心を鍛えよう、
コントロールしよう、みたいなもの。

実際それも有用なのでしょう。

しかしながら、繰り返しになりますが、

「レジリエンス(立ち直る力)とは、
 そもそも自分1人で完結するものでは無い」

というのです。


■しかし考えてみれば、
人間、心を持っていれば誰しも、傷つくものです。

強そうに見せても、
本当に何をされてもびくともしないような心の持ち主と言うのは、
希少中の希少な、レアキャラ。

多分達観して人生の酸いも甘いも噛み分けた、
悟りを開いた老師のような方でなければ、
なかなか難しいのではなかろうか、と思うのです。


例えば、多くの人にとって、

・自分が大切にしている仕事で、
 取り返しのつかない大きな失敗をしてしまったり、

・自分が大切な人を失ってしまったり、

・自分の健康に大きな不幸を背負ったときに、

何もなく平然としていられるかと言ったら、
それはなかなか難しいものです。


すぐに立ち直れるかといったら、
自分ひとりの精神の力だけで「立て直そう」とするほうが、
現実的でなかったりする。


■ゆえに、岡田教授が言う
『レジリエンスは関係性の中に宿る』というのは、
もう少し噛み砕いてお伝えすると、

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

1、「自分の弱さ」を認めること

2、依存先を増やし、分散させて持つことで「自立」すること

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

によって、もたらされると言うわけです。


まず、

そもそも自分は弱いものであり、
あるいは、弱いところがあると認めること。

自分の能力もそうだし、
精神面においても、完璧なものでは無いと、
認めるところから始まります。

すると、誰かに「頼る(依存する)」という発想に、
いたることができます。


■そして、一つの人や環境に依存すると、
それはそれでリスクになりますので、

「2、依存先を増やし、分散することで自立する」

のです。


何かあったときに、
何か1つの人や環境にだけ頼るのではなく、

・話を聞いてくれる友人を持つ

・落ち込んだ時に励ましてくれるコミュニティーに所属する

・家族との関係を良好にして、
 何かあった時も助けてもらえるようにする

・家族が危ない時も、相談できる親類を持つ

・職場での関係も1人だけに依存するのではなく、
 何人かの親しい人を作っておく

、、、と言うように。


■結果的に、

「レジリエンス(立ち直る力)」があればいいのです。


自分一人では弱いと認めること。

その上で、依存先を持つこと。

分散させることにより、
結果的に立ち直ることができる環境を作るのです。



もちろん、自分自身がいろいろな経験をし、
歳を重ね、強くなることも必要でしょう。

ただ、

「人生、まぁいいこともあれば悪いこともあるさ」

という感覚のためには、年齢を重ねたり、
経験を経たりと時間がかかります。


ゆえに、レジリエンスを高める、
一つの汎用的な方法として、


【「レジリエンス(立ち直る力)」とは、弱さを認め、何かに依存する力である】

と認識し、

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

1、「自分の弱さ」を認めること
2、依存先を増やし、分散させて持つことで「自立」すること

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

が効果的である、

そのように思う次第です。


皆様は、何かストレスフルなことがあったときに、
自分を立て直すために、依存できる関係を持っていますか?


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<本日の名言>

人生で何より消耗するのは、本心を隠すことだ。
だから社会生活がこれほど摩耗するのである。

アン・モロー・リンドバーグ(米国の飛行家・文筆家/1906-2001)
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【編集後記】
先日抽選申し込みをしていたアイドルの特別席チケットが、
「落選」となってしまいました。
凹んでいてレジリエンスが必要だ、、、といっていたら
一緒に行く予定だったはずの妻が「きもい」と若干引いていました。

◎昨日の英語学習:2時間
(カナダのワークショップ参加まであと72日)
(累計28,5時間/目標学習時間あと371,5時間)

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【近日開催予定のイベントのご案内】  
■(第三回)現役人事役員と学ぶ「人事の✕✕」~会社では聞けない人事の話~
 ◯日時:12月1日(日)8:30~11:30
 ◯対象者:企業の人材開発に関わる方(人事)
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 ◯詳細・お申込み:https://forms.gle/3sga8rPJFssodok46

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