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令和元年11月9日(第2089号)
一般人のサバイバル戦術とは「良いものを引っ張ってきて、それなりにまとめる力」である
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2355字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は、終日研修のオブザーブ。
ならびに、夜は英語塾の参加でした。
いよいよ来週から本格的に、
「スパルタ英語塾」が開始されますが、
仕事も一段落したので、”選択と集中”で、
一気に時間を投下していきたいと思います。
やったるぞー。
*
さて、本日の話です。
最近、いろいろなものに手を出して、
器用貧乏になっているな、と感じることもありますが、
同時に「ガンガン幅を広げる器用貧乏の特化」は、
それはそれで、大いなる価値になるのではなかろうか、
と思ってきました。
今日は、私が個人的に思う、
「未来へのサバイバル戦術」として考えていることを、
皆様にも共有させていただければと思います。
タイトルは、
【一般人のサバイバル戦術は、「良いものを引っ張ってきて、それなりにまとめる力」である】
それでは、どうぞ。
■少し前に何かの本で読んだ、
ある逸話があります。
それは「情報にアクセスできないこと」がもたらす、
大いなるデメリットについての話でした。
*
インドかどこかのとある田舎での話。
その村で、大変頭の良い少年がいたそうです。
彼は数学が得意で、
教科書も、先生もいないのに、
自分でいろいろな数学の式を発明し、
周りを驚かせていたそうです。
そんなある日、その少年が、
大変興奮した様子で、こう言いました。
「僕は世界を変える数学の大発見をした!」
そう言って語り、村ではわからないので
街に行き数学の先生に見せたところ、
意気揚々と見せたその発見とは、
「連立二次方程式の解の公式であった」
そう。
もしこの少年が、
正しい情報にアクセスし、
優秀な先生と一緒に時間を過ごすことができたなら。
きっとすでに解明されている学問はどんどん吸収し、
その才能と能力を、もっと高度なものに
使うことができたであろうに、、、。
という内容のお話でした。
■うろ覚えのストーリーですが
この話、「現代の私達」にも、
全く同じことがいえると思います。
大体、私たちが考えた
「多くの発見(アイデアや工夫)」も、
重要なものであればあるほど、
より賢く、聡明で、天才的な誰かが、
すでに「そのやり方」を発見し
それを実用的な形で形式化していたり、
、、、ということが、
ほとんどの場合起こっているものです。
もちろん、
数学の解き方や、
化学の発見など研究分野だけではなく、
・新規営業のツボとコツ、とか
・PowerPointのまとめ方の法則、とか
・相手に上手に話を伝える技法、とか
・部下を効果的にマネジメントするための理論、とか、
・部屋の片付けの素晴らしい方法、
などなどを含め、
『思いつくほとんどの知見は、すでに体系化されている
(ただ知らないだけ)』
というのが実際なのでしょう。
■ただ、
「体系化された知恵にアクセスししていない」ことは
インドの少年のように、自分にとって存在してないと同じ。
そして多くの人が、
「なにかに困っているんだけども、
どこに答えがあるかわからない」
と、答えへのアクセスの仕方がわからず、
同じことをぐるぐる繰り返し、
同じ失敗から抜け出せず、
袋小路に陥っている、、、というのは、
個人でも、組織でもよく起こる現代の症状ではなかろうか、
と思うわけです。
そして、
”価値ある情報はあるはずなのに、実は知らない”
人が多いからこそ、
実は、ここに大いなるマーケットと、
自分自身がキャリアで生存していくための、
”サバイバル戦術”があると思います。
■それが名付けて、
【良いものを引っ張ってきて、それなりにまとめる力】
だと思うのです。
一部の天才的な人、優秀な人の除き、
基本的に(私のような)凡人ができることほど、
たかだか知れています。
創意工夫や、知恵を絞ったところで、
(卑下するわけではなく)
思いつくところは、それなりのレベルでしかない。
ですが、例えば、
何度も研究されつくしたワークショップや、
知恵の塊のような人が練りに練った理論体系などに、
高いお金を投じてでも参加すると、
その道のプロが、専念に専念を重ねて、
磨き上げた珠玉の知恵が、
おおっぴらに公開されていたりするわけです。
それは「書籍」もそうだし、
なにかの「研修」もそうだし、
成し遂げてきた人の「コンサルティング」などもそう。
『既に答えは誰かが持っていて、どこかに転がっている』
のです。
■であるならば、自分自身が、
器用貧乏と言われようが、
中途半端と言われようが、
真似っ子だと言われようが、
まずは、その道のプロの研修や、
知恵に触れ続け、そこに投資をし続け、
それを自分の中に吸収し、
自分なりに知恵をまとめたり、
必要に応じて、世界にアクセスできるようにする。
そのような、
「アウトレットモール的な立ち位置」
(=純正の、ピカピカの一流品ではないけれども、一定の効果は得られる)
立ち位置として、
自分の価値を提供することができれば、
”一般人のサバイバル戦術”になり得るのではなかろうか、
と思ったのです。
■私は、現在「人材育成」の仕事を、
皆さまに提供させていただいていますが、
言ってしまえばその内容も、
どこかで誰かが言っていた、
考えられたやり方の組み合わせでしかありません。
しかし、
そのバリエーションが多くなればなるほど、
引き出しが増えれば増えるほど、
他の追随を許さない差別化要因にもなりうる、
と思います。
そしてそれは、どんな領域でも
同じことが言えるのではないでしょうか。
自分が軸足を置いている領域に関して、
そこだけで勝てない才能のレベルであれば、
「コーチングだったらコーチングだけ」
と限定された1つの領域にどっぷりつかるのではなく、
幅広く器用貧乏になっていくことが、
逆張り的な意味で、有用にもなりうる時代ではなかろうか、
そんなことを思った次第です。
皆様は、どれだけの良いものを知っていますか?
そして、それを引っぱり、活かす力がありますか?
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<本日の名言>
僕は断言しますが、旅をしないものは―
少なくとも芸術や学問に携わる人間の場合は―
実にあわれむべきです。
モーツァルト(オーストリアの作曲家/1756-1791)
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【編集後記】
いつも<本日の名言>を、
名言ブックをパラパラめくって選ぶのですが、
不思議なことに、大体開いたところの一発目で、
いい名言がのっていたりします。
直感の力というか、なんというか、、、不思議です。
(英語学習: 現在5.5時間/あと194.5時間)
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