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皆さまの1日を5%元気にするビジネス系メルマガ『カレッジサプリ』
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令和元年10月20日(第2069号)
今週の一冊『他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論』
株式会社カレッジ 紀藤康行
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◎本メールマガジン(カレッジサプリ) は、
紀藤とご縁を頂きました皆さまにお送りさせていただいております。
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(本日のお話 2534字/読了時間4分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は終日コーチングの研修(受ける方)。
ロールプレイングなどをやり、
フィードバックを受ける、、、
そんなことを繰り返した1日でしたが、
多くの気づきがありました。
私を含めて人は、
”つい自分のやり方にとらわれてしまう”
ことがあるものです。
ゆえに、その道のプロ、
同じ学びの道にいる人のアプローチを観察する事は、
自分に大いなる刺激を与えてくれます。
持つべきものは、「場と仲間」ですね。
また、夜はムエタイのジムへ。
タイ人のコーチのスネが、
鉄パイプのように硬くて、
ちょっと触れただけでアザになってしまいました。
おそるべし。
*
さて、本日の話です。
毎週日曜日はお勧めの1冊をご紹介する、
今週の1冊のコーナー。
今週の1冊は、
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『他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論』
宇田川 元一 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4910063013/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_es6QDbZZDJHQD
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です。
■少し私の話になりますが、
現在、「システムコーチング」というものを学んでおります。
これは、通常の”1対1のコーチング”とは違うもので、
職場のチーム、家族、サークル、
その他コミュニティー、、、
人々が集まる「組織全体」を対象に行うコーチング、
とされています。
そして今、かなりこの
「システムコーチング」が
注目が高まっているのです。
■それは、なぜか。
理由は、
”人々は相互に影響与えあっているから”
です。
当たり前じゃないか、と思うかもしれませんが、
案外人は、それぞれ別々の個体なので、
”組織の中にいても、
一人一人がただ立っているだけ”
とか
”同じ姿かたちをしているから、
自分と同じように考えられるはず”
(いや、自分と同じように考えるのが正しいのだ)
という前提条件を持っている節が、
あるように思うのです。
私も正直なところ、
メルマガで偉そうに語っていますが、
人の考えに腹が立つこと、まあ、あります(汗)
■しかし、人は同時に、
別々の個体でありながらも、
”相互に何らかの影響与え合っているシステムである”
とも言えます。
例えば、家族であれば、
妻がご機嫌ナナメであれば、
多くの場合夫も、子供もちょっと空気が悪くなったり、
何らかの影響受けるもの。
逆もまた然りです。
あるいは、組織内において、
そのチームのリーダーが発言した事は、
チームに影響与え、元気になったり、
逆にやる気がなくなったりします。
会議中に、携帯をいじっていたら、
その場の雰囲気として
「おいおい、もっと真面目に参加しろよ」とか、
「士気が下がるからやめてほしい」とか
それまた何かしらの影響を与えるのでしょう。
それは、その場が、
一つのシステムであり、
”システムとは相互に影響与えるものだから”
に他ならないのでしょう。
■それはまるで、
自動車における
エンジンと、タイヤと、
ハンドルと、アクセル、ブレーキの関係のよう。
どれか1つの調子が悪くなると、
他の部分も影響を受けて、上手く走れなくなるのです。
繰り返しますが、人の集まり(組織)も、
ひとりひとり別々のように見えて、実は、
”自動車のように影響与えあっている「システム」である”
のです。
そして、このシステムの影響により、
お互いの「関係性」が課題に影響を与え、
正論や理屈では解決できないことが生じ、
私たちは「他者と働く」上で悩み、迷うのです。
■、、、と、前置きが長くなってしまいましたが、
今回、ご紹介する1冊、
『他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論』
宇田川 元一 (著)
は、
”組織の生々しい現実
ノウハウやスキルで一方的に解決ができない問題、
向き合うのが難しい問題をいかに解くか”
について向き合った1冊です。
具体的には、
【対話とナラティブ・アプローチ】
という手法で関係性から生まれる課題を、
解決、解消、緩和させていくことを提案しています。
■本書のキーワードは、「ナラティブ」。
ナラティブとは『物語』を意味します。
人は、それぞれが持っている立場・役割・専門性等によって、
”解釈の枠組み”を持っています。
例えば、”営業”であれば、
「数字を達成することこそが正しい」
という解釈の枠組みを持っているかもしれません。
”法務”であれば
「リスクを最小化させていくことが正しい」
と考えているかもしれません。
あるいは、”広報”であれば
「人々を注目をさせる行動こそが必要なことだ」
と思うかもしれません。
それぞれ、「前提としている正しさ」が違うのです。
そして、上記の役割はわかりやすいものですが、
これまで受けてきた教育、経験、出会った人、価値観で、
”仕事に対するあるべき論”も違えば、
”職場の人付き合いのあるべき論”も違えば、
”休日の理想的な使い方”も違うのです。
見えないだけで、人は全く違っており、
「わかり合えるほうが奇跡」といえるのかも、
と思うほど。
■皆、大人なので、
”相手の立場に立った風”
で発言をします。
でも、本当にそうか、というと、
実はそれぞれの立場・役割によって生まれた、
”ナラティブ(物語)”
に従って、すべての発言、判断をしていないか、
ということなのです。
、、、というより、間違いなく、しています。
してない人は、いないのです。
していない、といったら、
多分その人は、自分の物語に気づいていないだけ。
■”解釈の枠組み”は、前提条件の違いとなります。
ゆえに、何か問題が起こった時、
議論やディスカッションをしたときに、
お互いの立っている視点が全く違うため、
”どちらも正論なんだけども、
一向に歩み寄ることができない”
ということが起こるのです。
そしてずっと平行線のまま…。
アイツとはわかり合えない。
そして、「妥協の旅」が始まるのです。
■では、どうすればその問題を解決できるのか。
それが
1,自分と相手のナラティブ(物語)の違いを理解する
2,その「溝」の間に橋をかける
ことである、というのです。
そもそも、
・自分と相手の物語にある間の”溝”を、
きちんと「観察」していなければ、
・溝があると言うことも「認識」できず
・結果、その溝の間に、
橋をかける(「解決」する)ことができない.
もの。
■この本書の中では、
・「ナラティブの違い」に気づく方法、
・ナラティブの間に橋をかける方法等について、
具体的かつ論理的に説明をしてくれます。
本の厚さとしては200ページ程度の薄い本。
内容はとても濃く、特に、
個人的にはあとがきは必見です。
著者の個人的なご経験をもとに、
”相手のナラティブ(物語)を理解しようとすることが、
いかに人との付き合う上での重荷を減らしてくれるか(人を責めずにすむのか)”
が書かれています。
職場や、家族、コミュニティの「関係性」に対して、
課題を解決したい方、さらに良くしていきたい方は
きっと良い気づきがあるかと思います。
よろしければ、ぜひ。
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<今週の一冊>
『他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論』
宇田川 元一 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4910063013/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_es6QDbZZDJHQD
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【編集後記】
外部で学ぶことは本当に刺激になります。
ストレングス・ファインダー的に言うと「学習欲」が満たされるというか。
これも、自分は普通なのですが、人から見ると「物好きですね」と言われたり。
違いは面白いものですね。
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