配信日時 2019/08/17 12:37

充実した時間とは、「心ある時間」を過ごせたかどうか【カレッジサプリ】

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<本日のお話> 令和元年8月17日(第2005号)


充実した時間とは、「心ある時間」を過ごせたかどうか  


株式会社カレッジ 代表取締役 紀藤康行

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(本日のお話 2116字/読了時間4分) 


■こんにちは。紀藤です

昨日は終日、ひたすら読書。
また今日から経営者仲間と、2日間のワークショップです。
普段考えないことを考える時間になりそうで、とても楽しみ。



さて、本日のお話です。

久しぶりに宮崎の祖父母の家で、
家族とゆっくりとした時間を過ごす中、
「時間の過ごし方」について、思うことがありました。

今日は、この「時間」について
気づきを皆様に共有させていただきたいと思います。

タイトルは、


【充実した時間とは、「心ある時間」を過ごせたかどうか】


それでは、どうぞ。


■「時間」というのは、
本当にあっという間に過ぎていく、と感じます。

特に休みになると、そう。

なんとなくテレビをつけていても、
あっという間に時計の針は回っていきます。

・なんとなくごろごろしていようが、
・YouTubeを見て3時間を過ごしていようが、
・誰かとおしゃべりをしながら過ごそうが、

「時計の針」は進んでいきます。

ただ、その「時計の針」の進み方の体感覚には、
やっていることにより”違い”があるというのも、
多くの人が気づかれていることかと思います。


やっぱり、なんとなくダラダラと過ごした1日よりも、
深い話を家族とした1日のほうが、
私は「いい1日だったなあ」」と感じるのです。

、、、が、皆様はいかがでしょうか?


■さてさて、この「時間」について考えていたときに、
ふと、友人のフェイスブックの投稿で、
ある論考が紹介されていました。

今から30年前に書かれた倫理学者・小原信氏の論考で、

『モモ 時間どろぼうと盗まれた時間を人間に返してくれた女の子の不思議な物語』
ミヒャエル・エンデ作

を題材に書かれた話とのこと。

恐縮ながら出典の書籍名がわからず、内容のみ引用させていただきます。

(以下、論考より引用です)
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忙しいことが充実していることであり、
何かをする事は無駄には生きていないことの証だと錯覚して動き回る人間の習性は、
今に始まったわけではない。

いったい生きてはたらく働きとは何なのか。
人間にとって無駄とは何なのか。
それは本当に人間にとって人間らしい生き方になっているのかの判断は難しい。

なぜ厄介なのは、時間を図るものは時計であって時計では無いということである。

『モモ』(ミヒャエル・エンデ作)においては、
時間と時計は区別して考えられている。

問題は「量」としての時間ではなくて、
中身のある生きた充実した時間がその間にあったのかどうかである。

ただ流れるだけの時間、心がそこにこもっていない時間は、
自分にとって心に感じなかった時間であり、
それはなかったのと同じくらい軽い時間なのだ。

(中略)

『モモ』の物語は、優しさの問題が、ものをあげることではなく、
時間を上げることにおきかえられている。

相手の話を黙って聞いてあげると言うのは、
やさしさを定義し直したものであろう。

考えてみると、時間と言うのは、その人のその時の全てである。

ものをあげるのは持っているものの一部をあげることであるが、
時間をあげるというのはその人のその時の全部をあげることなのだ。

(※小原信氏 『モモ』論考より引用)
=======================================

■いかがでしょうか。

ちょっと難しい、と感じられた方もいるかもしれません。
、、、が、これ小学6年生の夏期講習の国語の問題だそう。

よくよく読むと、非常に深い。
深すぎて、思わず、唸ってしまいます。

さて、上記の話、平たく解釈すると、

”その1日が本当に充実した1日だったかどうかは、
 過ごした時間の「量」ではない。

 時計の針がどれだけ進んだかではなく、その中に
 「心」がどれだけ含まれているかどうか”

である、ということかと。

でも、まさしくそう!だと思うのです。

例えば、初恋の人と初めてデートに行った2時間。
本当に密度が高く、みずみずしい、美しい結晶のような時間だったでしょう。
時間がたっても、記憶から揮発することも、色あせる事もありません。

しかし、なんとなく過ごした、
「時計を刻んだだけの時間」は、
思い出そうとしても、思い出せない。

だとしら、それは上記で書かれていると同じように
「なかったと同じくらい軽い時間」になる。

これが『時間の事実』であると思うのです。


■これは、時間を刻む、
あらゆる時に同じことが言えるでしょう。

同じお盆休みでも、
「心が動く充実した時間」にもなれば、
「なかったと同じくらい軽い時間」にもなりうる。

仕事でも、
「心が動く真剣な時間」もあれば、
「ただ過ごした忙殺された時間」もある。


そして、どうすれば「心に残る時間」が過ごせるのか、を考えると
シンプルな話ではありますが、結局

『「意識と計画」が大切』

ではなかろうかと思うのです。

例えば、休みでも、
一緒に過ごす人との向き合い方を考える。

共に時間を過ごすのでも、
テレビをただ見続けるのもよいですが、
一緒にいる人との会話を楽しむよう、計画する。
普段きけない相手の話を聞く。



私も今週、宮崎にて家族と過ごしましたが、
ほぼ、だらりと過ごしておりましたが(汗)

前からやろうと思っていた
「父母姉でストレングスファインダーをやって分析する」
は計画しており、個人的には「心が動いた時間」となりました。

ゆえに、

【充実した時間とは、「心ある時間」が過ごせたかどうか】

限りある時間を大切に使うために、
とても大切なことだろうな、

そんな事を感じた次第。

最後までお読み頂きありがとうございました。
本日も皆さまにとって素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

時を短くするものはなにか。ー活動。
時を耐え難くするものはなにか。ー怠惰。

ゲーテ
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【編集後記】
現在、友人の経営者仲間とワーク中。
こういう時間が一番楽しいです。

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