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<本日のお話> 令和元年5月20日(第1919号)
「100キロマラソン体験記」~走ることが、私達の人生を変える理由とは~
株式会社カレッジ 代表取締役 紀藤康行
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◎本メールマガジン(未来習慣)は、
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*米Gallup社 公認ストレングスコーチ
として人材育成に関わる著者が、
7つの習慣や体験談を元にした、「人生にちょっと役立つ考え方」を通じて、
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★紀藤康行プロフィール
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(本日のお話 2554字/読了時間4分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は、長野にて、
『第25回 星の郷八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソン』
http://www.r-wellness.com/nobeyama/
の参加でした。
*
「100キロ、なんで走るんですか?」
とよく聞かれますが、本日は、
あまり馴染みのない100キロマラソンというスポーツについて、
その魅力と、この”体験が与えてくれるもの”について、
皆さまに経験をご共有させて頂ければと思います。
タイトルは、
【「100キロマラソン体験記」~”走ること”が、私達の人生を変える理由とは~】
それでは、どうぞ。
■「野辺山を征するものは、ウルトラを制す」。
そう言われるほど、
非常にハードなコースで有名な、
野辺山ウルトラマラソン。
総エントリー数2700名。
日本全国津々浦々から、ランナーたちが
この日のために集まってきます。
■年齢層は、40代、50代が多いイメージ。
中には70代の人もいて、
そういう人に限って、”草鞋(わらじ)”みたいなもので、
走っていたりします。
特に女性は強い。
おばさまの精神的な強さは、
目を見張るものがあります。
*
ちなみに、走る人が特別かというと、
そういうわけではないのです。
別にスポーツをやっていたわけでもなく、
皆、至って普通の人。
数年前まで、走るなどしたことありませんでした、
という人も、結構いたりします。
「走る」という行為に限っては、
敏捷性や才能はいらないので、練習すれば、
”必ず”(必ずです)、誰もがいくつからスタートしても、伸びるのです。
■私の場合、3年前の友人のお誘いで、
「野辺山ウルトラ出ようぜ」的なノリで、
ふと参加することになりました。
そのときは、100キロマラソンが
何を意味するのかよく解っていませんでしたが、
回数を重ねるごとに、その魅力の深みに取り憑かれています。
本当に参加するたびに、多くのドラマがあり、
毎度泣けてくるほどです。
■今年、私は多忙を理由に(&空手のダメージで)
練習する時間がなく、準備不足の中での出場でした。
三回目の出場。とはいえ、
「去年の自分を超えることはできないだろうな…」、
という複雑な気持ちでした。
せっかくやるなら、去年の自分は超えたい、
私の場合、どうしてもそう思ってしまうのです。
でも無理をすると、完走できません。
・100キロの道中に脚を壊す、
・脚を攣らせる、熱中症になる、
・エネルギー補給を失敗する、内臓を痛める、
これらのダメージを一度負ってしまうと、
どれほどベテランの人でも、完走ができなくなるのです。
やっぱり100キロは、甘くない。
でも、”去年の自分”に負けたくない、
そう思い、悩ましい気持ちになっていたのでした。
■そして、レース当日。
朝5時にレースが始まり、
合図とともに、皆が一斉に走り出します。
最初は皆、元気。
笑いながら話をしている人もいます。
しかし、40キロを超え、
50キロを超え、60キロを超えてくると、
その様子が変わってきます。
、、、
もう、誰も話しません。
話をするのであれば、
「頑張りましょう」
「後は馬越峠ですね」(70キロ地点で越える山)
「あと少しでエイドです」
そう、お互いの気持ちに、
見知らぬ同士、火をつけ合うくらい。
でも、そんな一言で励まされ、
少しだけ力を貰える気がします。
■100キロを何回走っていようが、
常に自分が全力を出そうとすると、やっぱりツラい。
そのツラさから、走りながら泣く人もいます。
「なぜそこまでやるのか?」
、、、そう思われるかもしれません。
走る理由は人によって違うと思いますが、
その理由を私なりに考えてみました。
以前参加した、“マラソンの参加Tシャツ”に書かれた言葉が、
その理由を如実に語ってくれているように思います。
それは、
【苦しみはやがて消える。諦めた事実は一生残る】
という言葉。
そのメッセージが何度も何度も、
私の頭の中で繰り返され、
「もう歩こうか…
いや、ここで諦めたら絶対後悔する」
そう、一歩脚を進めるたびに、
自分の中で、「2人の自分」が綱引きをするのです。
歩いて、楽になりたいのです。
でも「諦めたくない自分」を、勝たせてあげたい。
そのギリギリの綱引きの中で、
弱い自分、負けそうな自分に打ち克てたとき、
「美しい、自分が好きになれる自分」に、出会える気がするのです。
そして、これは100キロだろうが、
40キロだろうが、20キロだろうが、同じです。
「自分に打ち克てたかどうか」
ここに、人の持つ心の強さ、美しさ、勇気、、、
それらのものに出会えるように思うのです。
■と同時に、そんな、
「まだ見ぬ自分」に出会うためには、
なかなか一人ではできません。
・沿道で応援してくれるおじいちゃん、おばあちゃん
・「水、自由に使ってください」と、水道を貸してくれる地元の方
・各休憩所でサポートしてくれるボランティアスタッフの方
・一緒に走るランナーたち
・汚れた脚をマッサージし、励ましてくれる学生ボランティアの方々
、、、
そういった背中を押してくれる人によって、
砂漠の中のオアシスに出会えるかのごとく、
”少しだけ強くなることができる”
のです。
■先日の、私自身の戦いである、
100キロマラソン。
昨年の12時間7分の自己ベストを、
頭の片隅に置きつつ、1キロ1キロ刻み続けました。
その時、常に頭にあったのは、
周りのランナーではなく、
「胸にぶら下げた”去年の自分のタイム”」
でした。
ただただ超えるよう、それだけに集中して走る。
やりすぎると走れなくなるかもしれない。
でも、やっぱり本気になってしまう。
自分の去年のゴーストが、隣走っているイメージで、
ひたすら走り続けました。
90キロ地点からは、内蔵がやられました。
常に、胃液が喉から上がってきます。
吐きそうになりながら、
それでも負けない、自分を奮い立たせ、
本当ヘロヘロになりながら、ゴールへの距離を縮めました。
■結果、事故ベスト12時間7分に対して、
【11時間29分】
(239名/全エントリー2700名中)
でのゴール。
大幅に記録を更新することができました。
走り終えた時は、ひと目もはばからず、
ぼたぼたと流れる涙を止めることができませんでした。
その時思ったことは、
「本当にツラかった、、、
そんな中で、よく自分に負けなかった」
と自分自身を褒めたい気持ちになりました。
本当に、よい思い出になりましたし、
また一つ、自分が好きになれたし、自信を得られた気がします。
今なお、その高揚感(と前身の筋肉痛)に包まれています。
■マラソンは、
「まだ見ぬ自分に出会える」
スポーツだと、私は強く思っています。
一緒に参加した医師の卵である友人は、
・2年前:35キロ地点リタイヤ
↓
・今年:9時間58分で完走(54位/全2700エントリー)
という尋常じゃない成長を遂げました。
体重95キロの肥満体の2年前。
そのリベンジを果たすように、日々の練習を積み重ね、
体重72キロまで減量。そして信じられない成果を出しました。
それくらい、人は変わるし、変えられるのです。
■今回はウルトラマラソンでしたが、
そこに距離は、実は関係ありません。
20キロでも40キロでも同じ感覚を味わえます。
「走る」を通じて、まだ見ぬ自分に出会える。
それは私達の世界観を、大きく変えます。
ゆえに、
【走ることは、私達の人生を変える】
そう、強く思うのです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本日も皆様にとって、素晴らしい1日になりますように。
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<本日の名言>
偉大な人物の伝記を読むと、
彼らが最初に勝利する相手は自分自身である。
ハリー・トルーマン(第33代米国大統領)
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<編集後記>
今日は、ゆっくり休みたいと思います。
、、、といいつつ、夜からマーケティングのゼミ。
&仕事が溜まっているので、家で仕事をしています。
脚と、脚と、脚と、腰と、肩が痛いです。
<皆様のご感想お待ちしています!>
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皆様の言葉が、力になります。
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