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<本日のお話> 令和元年5月7日(第1906号)
人間が最高の存在になるために、最も大切なことは◯◯である
株式会社カレッジ 代表取締役 紀藤康行
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◎本メールマガジン(未来習慣)は、
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として人材育成に関わる著者が、
7つの習慣や体験談を元にした、「人生にちょっと役立つ考え方」を通じて、
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皆さまの1日を5%元気にする
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★紀藤康行プロフィール
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(本日のお話 2257字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日GW最終日は、午前から友人主催の、
「ロジカルキング・ワークショップ」に参加。
午後からは妻と共に、GWらしく(?)
20年ぶりくらいに上野動物園で散歩。
パンダは70分待ちだったので諦めて、
クマやらトラやゴリラをみた後、
カフェにて仕事をして帰宅いたしました。
*
さて、本日のお話です。
この連休に読んだ本の中で、
大変感銘を受けた本、『エリック・ホッファー自伝』。
今日はこの本で、最も私が心を鷲掴みにされた名言と共に、
学びを皆様に共有させていただければと思います。
タイトルは、
【人間が最高の存在になるために、最も大切なことは◯◯である】
それでは、どうぞ。
■エリック・ホッファー(1902-1983)。
アメリカ生まれ。
7歳で失明。親と死別。
視力を取り戻すも、天涯孤独の身になり、
28歳のとき、自殺未遂。
その後、アメリカで、砂金掘りや、トマト収穫など、
社会の最底辺と呼ばれる日雇の仕事をしつつ、
その傍ら、ひたすら本を読み、独学で数学、化学、鉱物学、物理学をマスター。
カリフォルニア大学で政治学を教え、
アメリカ国内で名を轟かせた、
”放浪の哲学者”
それが、エリック・ホッファー。
彼が魂を削りながら、人生を賭して生み出した言葉は、
重みがあり、時代を越えて人の心を揺さぶり続けます。
私も、そんな揺さぶられた人物の一人。
■ちなみに、エリック氏は、
「アフォリズム」
で有名な人物でもあります。
アフォリズムというと、
あまり聞き慣れないかも知れませんが、
要は、「名言/格言」のこと。
Wikipediaによると、
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「Aphorism(アフォリズム)」
人間の生き方、真理、戒め、武術、相場、商売などの真髄について、
簡潔に、言いやすく覚えやすい形にまとめた言葉や短い文章。
名言、箴言、警句。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
と説明されます。
■このメルマガの最後にも、
いわゆる「アフォリズム(本日の名言)」を載せていますが、
本当に過去の偉人というのは、
”物事の本質を見抜き、言葉を結晶化させる達人”
であったのだと、唸らされます。
文字・言葉の組み合わせなのに、
同じ人間が語る言葉なのに、
あまりにも本質を捉えるメタファー(比喩)や表現であるがゆえ、
返し針の付いた五寸釘を、心臓に打ち込まれたように、
言葉がずぶりと胸の奥に入り込み、抜けなくなる。
そんな感覚を見た人が持つのが、
「言葉(アフォリズム)の力」だと感じるのです。
そして、一度その言葉を手に入れると
自分が人生で悩んだ時、迷った時、岐路に立たされた時、
ひとつの「道標」にもなります。
だから、よく言われるように、
「言葉は力」であり、
「言葉は武器」になる、
といえるのでしょう。
■そして、先日読んでいた、
『エリック・ホッファー自伝』の中で、
数多のアフォリズムを見てきた(引用しまくってきた)と自負している私が、
非常に胸をえぐられる一節がありました。
私の感性なので、皆様全員に響くとは限りません。
しかし、ぜひご共有させていただきたい、と思いました。
*
それはエリック氏が若き頃、
季節労働者で共に働いていた仲間から、
「『希望』も『勇気』も同じようなものだろう」
と言われた際に、
「この2つの言葉の意味は全く違うのだ」と返答し、
その後、著書でこう述べるのです。
(以下、自伝より引用です)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
自己欺瞞無くして希望はない。
勇気は理性的であるがままに物を見る。
希望に胸を膨らませて困難なことにとりかかるのは容易いが、
それをやり遂げるには勇気がいる。
絶望的な状況を勇気によって克服するとき、
人間は最高の存在になるのである。
※引用:『エリック・ホッファー自伝』より
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
、、、と。
■「希望」とは、自己欺瞞。
希望とは、自分を欺いている。
自分に嘘を付いている面がある。
、、、ホッファーは、こう述べるのです。
「希望」という美しい言葉の裏にある、
”人間の弱さ”のようなものを、言葉にします。
そして、それを見た時、
私は、どきりとさせられました。
■人は弱いものです。
だから、“前向き”という否定ができない姿勢を武器にして、
「なんとかなるさ」
「大丈夫、未来がある」
「人それぞれいいところがある」
「いつかきっと、俺だって」
そう、「希望」を持とうとする。
それは、決して悪いことではない。
でも、「強さ」とは違うとも思ったのです。
でも、それは場合によっては、
真実から目をそむける、「弱さ」の現れかもしれない。
そう思うこともあるのです。
■しかし、人の真髄というのは、
本当に厳しい時、辛いときに現れる。
それは本当に厳しいことですが、
その瞬間こそが「人間の本質」を試されるものであり、
そんな時に、真に必要なものは『勇気』ではなかろうか。
そんな人の本質を、真実を、
”絶望的な状況を「勇気」によって克服する時、
人間は最高の存在になるのである”
このホッファーの言葉で、
気付かされたように思ったのです。
■哲学的な話ではありますが、
人は、生きていると必ず、
大変な時がやってくると思います。
自分の身の回りでも、本当に大変な、
苦難の時を迎えている友人、乗り越えてきた先輩が、やはりいます。
「自分だったら、、、」と想像しただけでも辛くなる状況。
それでも、そんなときでも、
気丈に、前を向いて進もうとする姿に、
人間としての強さ、美しさを感じ、
頭が下がる思いでいっぱいになります。
ただ「希望」を語るのではなく、
現実に「勇気」を持って向かい合い、
実直にやり遂げるその地道さ。
そこに、人の真髄が現れるとも思います。
■今は、”生き方”、”あり方”が、
注目されやすくなった時代だからこそ、
このホッファーのアフォリズムから学ぶ、
【人間が最高の存在になるために、最も大切なことは「勇気」である 】
というメッセージ、大切にすべき言葉ではなかろうか、
そのように強く思いましたので、
ご共有させていただいた次第です。
皆様の心に引っかかるものがあれば、
嬉しく思いつつ。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本日も、皆様にとって素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
「何者かであり続けている」ことへの不安から
何者にもなれない人たちがいる。
エリック・ホッファー
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<編集後記>
自分の会社名は、カレッジ。
挑戦、勇気。本当に自分がそれを持ち得ているのか、
会社の名前から問われている気がします。
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